ルポ 貧困大国アメリカ (岩波新書) | |
堤未果 | |
岩波書店 |
日本の女性ジャーナリスト。作家。東京生まれ。ニューヨーク州立大学国際関係論学科卒業。ニューヨーク市立大学大学院国際関係論学科修士号取得。大学院卒業後は、国連職員やアムネスティインターナショナルのニューヨーク支局員などを経て、野村證券のアメリカ法人に勤務していた時に2001年9月11日に発生したアメリカ同時多発テロ事件に遭遇し、その後はジャーナリストに転身。
賛否両論あるルポのようだが、確かに内容がちょっと偏っているかなと思う。
詳しい内容は他の方の書評にお任せする。
この本で私のツボをついたのはマカロニ&チーズ。アメリカの貧困層の肥満の原因にマカロニ&チーズが登場するのだ。
ネットで調べるとマカロニグラタンみたなのと茹でたマカロニにチーズと牛乳で作ったソースをからめたのと二種類あるように見える。私の好みはマカロニグラタンみたいな方。食べたことないけど。
アメリカの国民食だそうなので実際は千差万別で各家庭に一つレシピがあるような食べ物なのだろう。そんな料理だから当然家庭で作って食べるし給食にも出てくるしインスタント食品として売られているし、インスタント食品や出来合いのものは生活保護の一環として配られるフードチケットの交換対象になりやすい。
生活保護の一つとしてもらったフードチケットで安くて旨くて高カロリーなマカロニ&チーズ(で代表されるジャンクフード)のインスタント食品を目いっぱい購入して、なるべく保存のきく形で確保しようとするか、一時の腹の足しにし余ったチケットは現金に替えてしまう。貧困層のリテラシーといってしまえばおしまいか。このような高カロリーなジャンクフードのみを食べ続けた結果、貧困層は肥満になってしまうというお話。ここは私的にはとても納得してしまった箇所。ありがちでしょ。
(2012年5月 西図書館)