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アベちゃん

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生まれ来る子供たちのために Since 1979~To 2022

2022-12-17 23:59:39 | 音楽

1979年10月20日、オフコースは通算7枚目のオリジナル・アルバム「Three and Two」をリリースする。

小田和正・鈴木康博のオフコースに、1976年頃より既にライブ、レコーディング等全てにおいてオフコースに加わっていた清水仁・大間ジロー・松尾一彦が正式にメンバーとなり、正式に5人のオフコースとなって最初のアルバムである。

 

そこに、「生まれ来る子供たちのために」という曲が収録される。

作詞・作曲は小田和正で、エレキ・ピアノのサウンドを中心とした壮大なバラード曲で、小田のボーカルに美しいコーラス・ワーク、間奏の松尾のハーモニカ演奏がよりバラード調のアレンジを引き立たせている。

当時、オフコースは正式に5人のバンドとなり、イーグルス、ボストン、TOTOなどといった、いわゆるウエスト・ロックに大いに影響を受け、そのため当アルバムは5人の奏でるロック・サウンドが前面に押し出されている中、鈴木作品の「汐風のなかで」と並ぶ壮大なバラード曲である。

 

詩作は日本の将来を憂い、子供たちの未来が明るい未来であるよう願いが込められており、きわめてメッセージ色の強いもので、いわゆるメッセージ・ソングである。

これについて、曲を書いた小田は「このままでは日本がダメになる/日本はどうなっちゃうんだろう、という危機感」という思いがあり、このメッセージ・ソングを書いたという。

大さびの直前の「生まれ来る子供たちのために、何を語ろう」というセリフがそれを示している。

 

この曲は、前述のとおり、アルバムの収録曲だが、翌年の1980年3月5日にシングル化されることとなる。

それは、前年の1979年12月1日リリースのオフコース通算17枚目の前シングル「さよなら」が大ヒットしたことにより、オフコースはデビュー10年目にして一躍スターダムにのし上がる。

これにより、レコード会社はすぐに次のヒット曲を期待する。

いわゆる「さよなら」の第2弾的なものを求めてきた。

これに対し、オフコースは敢えて「さよなら」とはまったく違うこの曲をシングル化するのである。

まだ「さよなら」の大ヒットの余韻が残っている中でのリリースであった。

「さよなら」だけでオフコース自身を判断してほしくない、という思いもあったと思われる。

これについて、清水仁もライブで当時について触れ、「『さよなら』でオフコースはようやくブレイクした。その後、レコード会社から『次のヒット曲を』と言われた。まぁレコード会社はすぐにそういうことを考えるんだろうけど、オレたちは違った。次はオレたちの本当に出したい曲を出そうと思った。それが『生まれ来る子供たちのために』だった。メンバーみんな『これがオレたちの立ち位置だ』みたいな」と語っている(2019年4月24日 清水仁&今泉正義 自由が丘マッカートニーライブでのMC)。

レコード会社の商業主義的な発想に疑問を抱いたオフコースの強い自己主張でもあった。

こうして1980年3月5日、レコード会社の反対を押し切って、「生まれ来る子供たちのために」はオフコース通算18枚目のシングルとしてリリースされる。

 

その後、同年5月5日リリースの2枚目のライブ・アルバム「LIVE」にも収録された。

翌年の1981年9月1日リリースの2枚目のベスト・アルバム「SELECTION 1978-81」にも収録された。

さらに1982年9月、TBS系列特別企画として制作されたオフコース映画「NEXT」にてこの曲が使用された。

 

その後、1989年2月26日にオフコースは解散。

そこからさらに時は流れ、小田のソロにてこの曲が取り上げられることになったのが、小田がオフコース時代の曲のリメイクに取り組んでいた2000年前後である。

1996年2月1日リリースのオフコース時代の曲のリメイク集「LOOKING BACK」には収録されなかった。

それから5年後の2001年5月16日リリースのリメイク集第2弾「LOOKING BACK 2」にこの曲を収録する、という案が浮上するが、見送られている。

しかし、2005年5月25日リリースの小田の通算23枚目のシングル「たしかなこと」のカップリングにてようやくリメイクされた。

リメイクヴァージョンは、オフコースの原曲アレンジ以上にピアノ・サウンドを中心とした静かなアレンジに仕上げられており、直後の6月15日リリースの通算7枚目のオリジナル・アルバム「そうかな~相対性の彼方」に収録された「明日」で共演したフレーベル少年合唱団、すずかけ児童合唱団のコーラスがフィーチャーされている。

 

前述のとおり、一連の「LOOKING BACK」には未収録だが、その後、2007年11月28日リリースのベスト・アルバム「自己ベスト-2」に収録された。

 

さらに2016年4月20日リリースのオールタイム・ベスト「あの日 あの時」にも、小田のリメイク・ヴァージョンが収録された。

 

ライブでは、1979年~1980年にかけて開催された、この曲が収録されたオフコースのアルバム「Three and Two」を引っ提げたツアー「1979-1980 OFF COURSE Concert “Three and Two”」、同年のツアー「1980 OFF COURSE Concert “LIVE”」にて演奏された。

いずれも本編の最後で演奏された。

 

その後のオフコースのツアーでは演奏されず、ようやくオフコースでこの曲が演奏されたのは、時が経ち、1989年2月26日、東京ドームでのオフコースの解散ライブ「The Night With Us」でのことであった。

「The Night With Us」は、スタッフのリクエストにより急遽、東京ドームで解散ライブが行われたが、セットリストもスタッフのリクエストを反映したものである。

そういった意味合いもあったかもしれない。

 

小田がソロになってからは、この曲は演奏されることはなかった。

この曲がライブで取り上げられるのは、時が経ち、2003年5月4日の「Kira Kira」ツアー早稲田大学記念会堂公演でのことで、オフコースの解散から約14年ぶりに披露された。

その後、2004年に小田自身がホストを務めたTBS系列の音楽番組「風のようにうたが流れていた」の第8話(2004年11月29日放送)にて演奏された。

翌年の2005年のツアー「Kazumasa Oda Tour 2005 “大好きな君に”」の12月の一部公演、2006年7月16日に行われたジョイント・コンサート「ap bank fes ‘06」、2008年のツアー「Kazumasa Oda Tour 2008”今日も どこかで”」のアンコールの一部公演、その直後の追加公演として行われたドーム公演「Kazumasa Oda Tour 2008 “きっとまた い

つか~今日も どこかでFINAL”」では本編で演奏された。

その後、2011年のツアー「Kazumasa Oda Tour “どーも どーも その日が来るまで”」以降、一部公演のアンコールにて演奏されるようになる。

 

2018年のツアー「Kazumasa Oda Tour 2018 “ENCORE!!”」のツアーでは、本編でこの曲が演奏された。

本編で演奏されるのは、2008年のドーム公演以来、10年ぶりのことであった。

翌年の2019年のツアー「Kazumasa Oda Tour 2019 “ENCORE!! ENCORE!!”」、さらに3年ぶりの開催となった2022年のツアー「Kazumasa Oda Tour 2022”こんど、君と”」でも本編にて演奏された。

 

それ以外にも、2002年、小田と親交の深い佐藤竹善(SING LIKE TALKING)が小田のプロデュースによりこの曲をカバーする。

その他にも辛島美登里、クリス・ハートなど数々のアーティストによりカバーされ、また、数々のチャリティーソングとして起用もされている。

 

ちなみに、小田の今年のツアーでは、同じメッセーシ・ソングである「明日」も演奏され、「生まれ来る子供たちのために」「明日」というメッセージ・ソングが揃って取り上げたのは、現在の世界情勢を憂いてのことであろうか。

口では言わなくとも、歌で小田の思い・願いが込められている、ともいえる。

 

Three and Two オフコース
「Three and Two」
LIVE オフコース
「LIVE」
SELECTION 1978-81 オフコース
「SELECTION 1978-81」
NEXT VIDEO PROGRAM [Blu-ray] オフコース
NEXT VIDEO PROGRAM [Blu-ray]
風のようにうたが流れていた(完全版)[Blu-ray] 小田和正
風のようにうたが流れていた(完全版)[Blu-ray]
たしかなこと 小田和正
「たしかなこと」
c/w「生まれ来る子供たちのために」

 

自己ベスト-2 小田和正
「自己ベスト-2」
あの日 あの時 小田和正
「あの日 あの時」

 

でわでわ👋

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