
ネタバレなので、嫌な人はスルーで。
東京近郊以外でライヴに行っちゃったり、何だかもう追っかけ気分な感じで、名古屋入り。
整理番号300番台なのに到着時には600番台が呼ばれてた。(´Д`;)
で、そそくさドリンク代を払って入り、後方のちょっと高台になってる場所の一番前ステージ左側を陣取り、ライヴ開始を待つ。
「before one minute(1分前)」
の文字がスクリーンに出ると、騒々しさのヴォルテージもあがる会場。
『EXPO EXPO』のローリー風の女性がスクリーンに登場し、「ようこそ、m-flo LIVE BEAT SPACE NINEへ」みたいなイントロデュースをし、メンバーを紹介。
「BEAT」の曲に乗って、melody.、山本領平、EMYLI、YOSHIKAを呼び込んだ後、LISAの名前がコールされると、会場もさらにヒート・アップ。
VERBAL、TAKUと勢ぞろいした後で、「BEAT」のリリック部分をBring it!
♪10、NO MORE 悲しいFACES もう始まるよ BEAT SPACE
から、
♪1、そろそろ START the SHOW しよう、みんなをTAKE YOU HOME…0
まで、オーディエンスが自然とカウントダウンの声をあげる。
ステージ上に集まったlovesゲストの中から、EMYLIとYOSHIKAが残って、BENNY Kをフィーチャーした「Taste Your Stuff」を。
今回は、EMYLIとYOSHIKAが中心となって動くようだ。
2人ともデヴューしてからそれほど注目され続けてきた訳ではないので(YOSHIKAにしてみたら、これが初のメジャークラスのライヴだろう)、新鮮さを感じるし、期待感が膨らむ。
「Taste Your Stuff」はBENNY Kの独特のリズム感と絡み方があるので、多少やりずらそうな感じもしたが、VERBALの見事な壊れっぷりに、テンションが否応なしにあがる。
続いて同じ2人を正真正銘フィーチャーした「Loop In My Heart」を。
やはり、やり慣れているだけあって、こちらはノリもいいし、愉しんでる感じがよく伝わってくる。
ヴォーカルの掛け合いにVERBALのラップが絡むこの曲は、そのバランスが難しいし、ライヴではさらにそのハードルが高くなると思うが、曲の時点でのTAKUのセンス溢れるヴォーカルの振り分け方が絶妙なので、ライヴでもその比重に違和感はなく、立体的なステージングを醸し出していた。
YOSHIKAのフワリとした柔らかさを持ちながら響きわたる浸透圧の高い声と、大地を駆けて弾けるようなグルーヴ感あるEMYLIの声がマッチしている。
それにしても、EMYLI。
デヴュー当初も聴いたが、当時は「クリケイのミニ・ヴァージョン、プチ・クリケイか」くらいにしか思っていなかったが、これぞ驚異の16(17?)歳、という感じ。
キレのある、セクシーで官能的で情熱的なダンスと、グルーヴ感あふれるヴォーカル。
CDでは、ハスキーな部分ばかりが目立つようだが、ライヴで聴いてみてビックリ。
声量はあるし、一気に目を注がせるようなパフォーマンスもいい。
もう、
これからm-floの固定ヴォーカルでいいや!
と思ったくらいで。
続いて、melody.をフィーチャーしソエルとの「so exclusive」を。
ソエルもあまりラップ調の曲はやってないと思うので、早めのライミングが多少どうかな、って感じのmelody.には、この曲はすんなりいったのではないかな。
もう1つBoAの「the Love Bug」もやったんだけど、
実はこちらの方が結構ハマっていた感じがした。
少なくとも、たどたどしい日本語のBoAよりかは断然よかった。
(まぁ、そのたどたどしさが可愛かったりもするが、歌は別)
カヒミカリイの「cozmo-naughty」はEMYLIが担当。
アルバムではカヒミ・ヴォイス風のラップを披露したVERBALも、さすがにこの会場ではカヒミ風ヒソヒソラップは無理か。
(普通やや小声目でラップしてました)
それから、和田アキ子の実母がなくなったということで、追悼の意味を込めてピースサインを天高くかざしながら、
DJスタイルの「HEY!」を。
「古い日記」の♪あの頃は…HA!と「I BELIEVE IN MIRACLE」をサンプリング。
「I'M DA ONE」は山本領平が、ハングルを英語Ver.にして担当。
山本領平は声質がどうしても、バックが大音量のライヴには似合わない感じがするが、
持ち前のノリと優れたバランス感覚で、独特な味を出せる稀有な人だから、これはこれでよし。
男性ヴォーカルが自身が歌ったラスト「miss you」以外では、「I'M DA ONE」と本来は2ヴォーカルで歌うべき「ASTROSEXY」だったから、少し辛い役回りか。
そして、やはりLISAが登場すると、会場のヴォルテージが半端なくあがる。
「How You Like Me Now?」から「come again... and AGAIN!」へのm-floクラシックスから、今回のアルバムに収録された曲「TRIPOD BABY」への流れは、これ以上ないと言ったところ。
メジャー・デヴュー盤『TRIPOD EP』をリリースして、「come again」の大ヒット、そしてソロ活動のため脱退。さらに、今回のフィーチャー・アーティストとしての参加。この曲の流れが、m-floの歴史を端的に現しているのだ。
今回、これがクライマックスの頂点だったら、個人的には「限界か」と思った。
今になって、やはりLISAに頼るということでは、lovesコラボも何の意味もなくなってしまう。
m-floにとっては、進化の過程での彷徨いではなく、単なる懐古趣味で終わってしまったからだ。
しかし、今回、そのようなことはなかった。
確かに、LISAとの相性は抜群で、それは一目置かざるを得ない。
だが、いつまでも進化し続けるためには、現時点で“ヴォーカルがLISA”を全面に出すようではダメなのだ。
その意味でも、進化し続けていることを確認できてよかった。
VERBALが「このTRIPODどう?いい感じじゃない?」といってる姿は、やや照れもあり、ぎこちなくも見えた。
ただ、このm-floオリジナルで演じられたことに、純粋に感動している姿を見た。
LISAは涙ぐんでいるようにも見えた。
もちろん、このスタイルが半永久的に続けばいい…と思うファンも多いだろう。
でも、カン違いしないで欲しい。
これは、脱退した後にこのようなフィーチャーが出来、ライヴでコラボレーションしている、ということに意義があるのだ。
やはり離れていても根は繋がってる。
そう感じさせた一瞬でもあった。
この感傷的な場面を、乗り越えるためにか、TAKUは生ヴォーカル&ラップなしで、「WAY U Move」を持ってきた。
緑色のレーザービームが会場を左右に行き交う演出は、前回のASTROMANTIC@STUDIO COASTと同じ手法だった。
新生m-floとなって、やはり固定ヴォーカルがいないこともあり、ライヴの演出には非常に頭を悩ませるところだと思うが、とりかかりのCrystal Kay以上に、男女混合ヴォーカルで新しい試みをした「miss you」は、彼らにとって欠かせないものなのだろうということは、前回のASTROMANTIC@STUDIO COASTで解かった。
それがアンコール後のシメ曲となるならば、本編のラスト曲には何を持ってくるのか、というのが興味があった。
で、実際は、EMYLIとDiggy'Moの代役・山本領平で「DOPEMAN?」。
相当悩んだんだと思う。このラストは。
ラストなのに、代役を立てなければならないところと、Diggy'Moの唯一無二のラップは山本領平には無理だからだ。
(山本領平でなくても無理)
ASTROMANTIC@STUDIO COASTでは、ケミストリーの2人との「ASTROSEXY」で幕を閉じた。
それに比べると、いささかシメ方が緩い気もするが、VERBALのこれでもかとうハジケぶりキレっぷりに、場内のヴォルテージもアップ、アップ。
まぁ、VERBALが「とりあえず、この曲がラストということで」っていう、フリがあったお陰もあるだろう。
アンコール。
TAKUがメキシカンな格好 with マラカスで登場し「gET oN!」を。
この曲はアンコール直後スタートの曲には持って来いというくらい盛り上がる。
そして、椅子が運ばれYOSHIKAとVERBALが座って、アコースティック風に「let go」を。
YOSHIKAの切ない、そして瑞々しくも儚い声に、場内が静まり返る。
しかしながら、それはその声を全身で受け止めようとして自意識的に息を潜めた静寂のようだった。
この曲、この歌声は響く。確かに響いていた。
詞の中にあるVERBALのラップに、
♪シーッ! just listen
っていうのがあるが、まさにそんな心境で会場全体が彼女の声を受け入れようとしていたと感じた。
そして、
melody.&山本領平の「miss you」がラスト。
相変わらずmelody.のオーディエンスへのコールはぎこちないけど(笑)、この曲の重要性を皆も解かっているような一体感がそこにはあった。
山本領平は、コール&レスポンスも素晴らしいノリで、出番が少ない中、見事大役を果たしたといっていいのではないか。
演奏終了後、YOSHIKA、EMYLI、melody.、山本領平、LISA、そしてVERBAL、TAKU。さらにバンドメンバーが全員一列に並んで礼でエンディング。
YOSHIKAは最後まで「ありがとう」を連発していた。
今回のアルバムを中心に構成し、当日フィーチャー出来る人数が限られた中では、よくまとまったライヴだったと思う。
もちろん最大級の賛辞をおくれるって程ではないけれども。
ただ、まだまだ進化の過程で、これだけの素晴らしい空間を演出できる彼らと、それをサポートするフィーチャーリング・アーティストには、拍手を送りたい。
日本武道館では、さらにサプライズ・ゲストもあるのかどうか解からないが、
さらなる興奮へと期待が高まるばかりだ。

ということで、
ちょっとうろ覚えなセットリスト。Σ(´ⅴ`;)
(後で変更アリ)
<SET LIST>
01 BEAT
02 Taste Your Stuff (YOSHIKA & EMYLI)
03 Loop In My Heart (YOSHIKA & EMYLI)
04 SO EXCLUSIVE (melody.)
05 COZMO-NAUGHTY (EMYLI)
06 HEY!
07 I'M DA 1(山本領平)
08 HOW YOU LIKE ME NOW?(LISA)
09 come again...and AGAIN! (LISA)
10 TRIPOD BABY (LISA)
11 WAY U MOVE
12 VANESSA (EMYLI)
13 ASTROSEXY (山本領平)
14 the Love Bug (melody.)
15 ONE DAY (YOSHIKA)
16 A.D.D.P. (EMYLI)
17 tO yOUR bEAT (YOSHIKA)
18 DOPEMAN?(EMYLI & 山本領平)
<ENCORE>
19 gET oN!
20 let go (YOSHIKA)
21 miss you (melody. & 山本領平)
※ タオルや光リングなどは事前に買った方が、よりライヴを堪能できますよ。(笑)