*** june typhoon tokyo ***

第89回選抜高等学校野球大会 出場校決定


 3月19日から30日までの12日間(準々決勝翌日の休養日を含む。雨天順延)、阪神甲子園球場で開催される第89回選抜高校野球大会の出場校を決める選考委員会が、1月27日に大阪市の毎日新聞大阪本社で行われ、21世紀枠の3校を含む32の出場校が決定した。

 史上3校目の春連覇に挑む奈良の智辯学園、昨夏の甲子園を制した栃木の作新学院、秋の明治神宮大会で優勝した大阪の履正社などの注目校や、部員10人で秋の岩手県大会を準優勝した不来方、秋の岐阜県大会を制し、東海大会では至学館に惜敗した多治見、秋の高知県大会で明徳義塾を破って優勝を果たし、1977年出場時には選手12人で戦い“二十四の瞳”と称された中村の3校が21世紀枠として選出された。また、不来方、多治見のほか、愛知の至学館、広島の呉の4校が初出場となる。

 出場32校は次のとおり。

◇◇◇
【21世紀枠】
不 来 方 (岩 手)初出場
多 治 見 (岐 阜)初出場
中  村 (高 知)40年ぶり2回目

【北海道】
札幌第一 (北海道)2年連続2回目

【東 北】
仙台育英 (宮 城)2年ぶり12回目
盛岡大付 (岩 手)4年ぶり4回目

【関 東】
作新学院 (栃 木)5年ぶり10回目
東海大市原望洋(千 葉)7年ぶり2回目
前橋育英 (群 馬)6年ぶり2回目
健大高崎 (群 馬)2年ぶり3回目

【東 京】
早稲田実 (東 京)4年ぶり21回目
日 大 三 (東 京)6年ぶり19回目

【東 海】
静  岡 (静 岡)2年ぶり16回目
至 学 館 (愛 知)初出場

【北信越】
福井工大福井(福 井)2年連続5回目
高 岡 商 (富 山)7年ぶり5回目

【近 畿】
履 正 社 (大 阪)3年ぶり7回目
神戸国際大付(兵 庫)7年ぶり4回目
大阪桐蔭 (大 阪)3年連続9回目
滋賀学園 (滋 賀)2年連続2回目
智辯学園 (奈 良)2年連続11回目
報徳学園 (兵 庫)3年ぶり21回目
高 田 商 (奈 良)23年ぶり3回目

【中 国】
宇部鴻城 (山 口)2年ぶり3回目
  呉   (広 島)初出場
創志学園 (岡 山)2年連続3回目

【四 国】
明徳義塾 (高 知)2年連続17回目
帝 京 五 (愛 媛)48年ぶり2回目

【九 州】
福岡大大濠(福 岡)26年ぶり4回目
東海大福岡(福 岡)32年ぶり2回目
熊 本 工 (熊 本)10年ぶり21回目
秀 岳 館 (熊 本)2年連続3回目

◇◇◇
≪補欠校≫
【北海道】
札幌日大 (北海道)
【東 北】
酒 田 南 (山 形)
聖光学院 (福 島)
【関 東】
慶  応 (神奈川)
山梨学院 (山 梨)
【東 京】
日  野 (東 京)
国 士 舘 (東 京)
【東 海】
中京大中京(愛 知)
三  重 (三 重)
【近 畿】
和歌山東 (和歌山)
上宮太子 (大 阪)
【中 国】
鳥取城北 (鳥 取)
広島新庄 (広 島)
【四 国】
英  明 (香 川)
済  美 (愛 媛)
【九 州】
鹿児島実 (鹿児島)
佐 賀 商 (佐 賀)
【21世紀枠】
高 千 穂 (宮 崎)
洛  星 (京 都)

◇◇◇

 選出校はおおよそ個人的な予想通りとなった。21世紀枠の3校は部員10名で岩手県大会を準優勝した不来方、岐阜県大会を制した多治見、高知県大会決勝で明徳義塾を降した中村。東日本からは不来方、西日本からは中村、3つ目に滑り込んだのが多治見といったところ。宮崎の高千穂や京都の洛星も前評判が高かったが、選出ならず。特に京都の洛星が選ばれなかったのは、明治神宮大会枠が(再三このブログでは言及しているが)元来出場枠数が多い近畿に加わったことで、さらに(実際には21世紀枠は一般枠に影響されずに付与されるのだが)近畿に1枠を与えるのはさすがに多いのでは、という心理も重なったのだと思う。

 その近畿は、明治神宮大会を制した履正社以下、神戸国際大付、大阪桐蔭、滋賀学園の4強と智辯学園、報徳学園、高田商の8強が順当に選出。残る上宮太子は、既に大阪府からは履正社と大阪桐蔭と2校が選ばれており、同一道府県から3校を選出しないという大会内規により対象外に。

 同じく順当な結果が九州。福岡大大濠、東海大福岡の福岡県勢と熊本工、秀岳館の熊本県勢と2県に偏ったと感じられるかもしれないが、九州大会4強の結果を素直に反映したものであり、異論はないだろう。21世紀枠で宮崎の高千穂が選ばれていたら印象がだいぶ異なったかもしれないが。

 前回物議を醸したのが中国・四国。昨年は明治神宮大会で高松商が優勝し、四国に明治神宮大会枠が一つ与えられていた。本来なら中国、四国から各2枠、中国と四国の3番手を比較してどちらかに1枠となっており、3番手比較では四国が優勢とみられていた。だが、そこに明治神宮大会枠が四国に加わり、さらに一般枠とは選考を別とする21世紀枠で香川の小豆島が選出されていたため、従来の選出通りとすると中国2校、四国5校となるはずだった。しかしながら、その配分がアンバランスに感じたのか、四国からは高松商、明徳義塾、土佐の3校と21世紀枠の小豆島の4校に留まり、中国は創志学園(岡山)、南陽工(山口)、開星(島根)の3校を選出。ちなみに、中国大会決勝は創志学園が南陽工を12対1の大差で下しており、一方、四国大会では“3番手”と目されていたの済美(愛媛)は、四国大会と明治神宮大会を制した高松商に準決勝で5対6の接戦を演じていた。ゆえに、劣勢だった中国に事実上1枠与えた形になるという不可解な選出となっていた。
 その反省もあったか、今回はほぼ順当な選出に落ち着き、それぞれの3番手、中国が創志学園(岡山)、四国が英明(香川)の比較で創志学園がラスト1枠に滑り込んだ。

 その他の地区も比較的順当な選出だったが、賛否ありそうなのが関東・東京。関東から4校、東京から1校を選出し、最後の1枠を関東の5番目と東京の2番目で比較するのは例年どおり。関東の4枠は関東大会優勝の作新学院(栃木)、準優勝の東海大市原望洋(千葉)、4強の前橋育英、健大高崎の群馬勢で異論なし。5番目は8強のうち前橋育英に4対3で敗れた慶應義塾(神奈川)が総合力で上回ると判断。東京は優勝の早稲田実が確定、準優勝の日大三が2番目となり、関東の5番目、慶應義塾との比較となった。
 個人的には明治神宮大会で履正社に惜しくも敗れ優勝こそ逃したものの決勝まで勝ち進んだ早稲田実に、東京大会決勝で6対8と惜しくも勝ちを逃した(しかも9回表までは6対4とリード)日大三ですんなり決まると思っていたが、選考委員は「一つしか選べない中での苦悩の決断」といったコメントがあったそう。東京2校選出に違和感を覚える一部からは一言ありそうだが、明治神宮大会で関東大会優勝の作新学院が明徳義塾にビッグイニングを作られ2対7で1回戦敗退していることから考えても、東京の2校は関東4強と同等以上に値すると考えるのが定石だろう。

 組み合わせ抽選会は3月10日午前9時より行なわれる。入場行進曲は星野源の「恋」に決定している。



















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