FC東京U-23の今季J3最終戦はノーゴールでの敗戦で幕。
J3リーグの第33節はFC東京U-23のホーム、味の素フィールド西が丘で開催。久しぶりに2千人を超す観客の前での試合となったが、残念ながらスコアレスで敗戦。FC東京U-23は第34節が休節で試合がないため、今季はこの試合で終了。可能性のあった一桁順位に達することなくシーズンを終えることとなった。
前半から両サイドを起点にした長野が攻勢を仕掛け、セットプレーで得点機を窺う展開。FC東京U-23は前田、原の2トップにボールを収めて攻撃を転じようとするも、なかなか好機に至らず。すると、FC東京U-23陣内へ攻め込む時間が増えてきた長野が、36分に左コーナーキックからのサインプレーで多くがニアに詰めるなかでファーの都並をフリーにさせてシュート、そのこぼれ球を松原が押し込んで先制に成功した。その後も長野の優勢が続くが、追加点は奪えず前半が終了。
後半開始から前田に代えて富樫をピッチに送ったFC東京U-23は、今季＆ホーム最終戦を勝利で飾るべく攻勢に転じる。平岡のドリブルでの駆け上がりからのクロス、左サイドから品田や鈴木智がクロスを供給するも、長野ディフェンス陣がことごとくクリア。69分には原を下げてリッピ・ヴェローゾを投入、ジャキットとのコンビでエリア内へ攻めるも枠内シュートに及ばず、1点が遠い。ただ、長野も後半はガクッと攻勢が弱まり、FC東京U-23に押し込まれる時間が続いたが、最後のところで踏ん張ってゴールを割らせず。アディショナルタイム4分も必死のブロックで身を挺し、タイムアップの時を迎えた。
試合終了の笛が鳴り響くと、今季限りで契約満了となった平岡はピッチに崩れ落ちて涙。同様に契約満了のリッピ・ヴェローゾも膝に両手を当てて動けず。富樫や他の選手が歩み寄って健闘を称える姿に、スタンドからは大きな声援が届いた。
暫定ながら、FC東京U-23は勝ち点36の13位でフィニッシュ。現時点で14位以下は富山（勝ち点35）、YS横浜（勝ち点33）、藤枝（勝ち点31）、北九州（勝ち点26）となっており、それぞれ2試合を残している。北九州が連勝して勝ち点6を積み上げてもFC東京U-23に届かないため最下位は免れたが、ここ4連敗と不調の藤枝だが連勝すれば勝ち点37でFC東京U-23を上回ることも可能となる。他のU-23チームを持つG大阪、C大阪は6、7位と競っており、U-23チームとしてはやや遅れをとったシーズンとなってしまった。
メンバーが固定されず、苦しい事情もあるが、それでも、厳しく言えば当初はオーヴァーエイジの調整＋若手の経験の場という舞台ともみなされつつあったU-23も、トップチームへ繋がる研鑽の場として少しずつ機能していったように思う。岡崎、矢島、平岡らがトップチーム枠へ食い込むようになり、オーヴァーエイジにおいても出遅れていた田邉などが調整ではなくJ3で奮闘したことでトップへ復帰を果たすなど、一定の効果はみられた。だが、トップチームと高い連動性を持てたかといえば、まだ満足出来るだけの効果には至っていないのが現状だ。トップへの供給源として、またU-23チームとしての柔軟性と成果を出すために、さらに突き詰めたチャレンジや改革が必要になってくるだろう。
その意味でようやくJ3で結果を出し始めた平岡が（来年でU-23枠外となるからか）今季で契約満了となったのは惜しまれる。ただ、あまりある才能や資質があっても、競争の中で這い上がる者たちの集団でなければ、本当のチーム強化にはならないのも事実。チーム力の向上や底上げには競争の中で勝ち抜く選手を育てる土壌が必要不可欠ゆえ、この判断もやむをえないか。リッピともども次のクラブで活躍することで、FC東京での選手生活が花開くための大きなステップとなったといえる活躍をしてもらいたいものだ。
一足先にFC東京U-23は今季の試合を終えたが、勝利によって翌日に試合を控えるトップチームへの後押しとはならなかったのは悔やまれるが、トップチームはACL圏内への挑戦が待ち受けている。現在5位ゆえ連勝で終えることでその可能性も高くなる。まずは今季連覇した川崎との多摩川クラシコ。優勝クラブとはいえ、アウェイでは2対0で勝利している。その時と陣容も異なるが、チケットが完売となったホーム最終戦で無様な姿は見せられないはず。U-23のためにもトップチームとしての気概と結果を示してもらいたい。
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【明治安田生命J3リーグ 第33節】
2018年11月23日(金)14:03試合開始 味の素フィールド西が丘
入場者数 2,438人
天候 晴 ／ 気温 13.9℃ ／ 湿度 32％
主審 酒井達矢 ／ 副審 山村将弘、松本瑛右 ／ ４審 野崎聡悟
FC東23 0（0-1 / 0-0）1 長 野
≪得点≫
（東）：
（長）： 松原優吉（36分）
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≪スターティングメンバー≫
GK 50 波多野豪
DF 31 ジャキット
DF 22 山田将之
DF 29 岡崎 慎
DF 43 鈴木智也
MF 28 内田宅哉
MF 44 品田愛斗
MF 40 平川 怜
MF 19 平岡 翼
FW 24 原 大智 → リッピ・ヴェローゾ（69分）
FW 20 前田遼一 → 富樫敬真（46*分）
≪サブスティテューション≫
GK 30 廣末 陸
DF 41 高橋 亮
DF 54 湯本創也
MF 51 リッピ・ヴェローゾ
FW 17 富樫敬真
≪監督≫
安間貴義
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【明治安田生命J3リーグ 2018シーズン日程】
第01節 2018年03月11日(日)14:00✕FC東23 0-3 沼 津（H・夢の島）
第02節 2018年03月16日(金)19:00✕FC東23 1-3 YS横浜（A・ニッパツ）
第03節 2018年03月21日(水)14:00✕FC東23 0-1 長 野（A・長野Ｕ）
第04節 2018年03月25日(日)14:00〇FC東23 3-0 富 山（H・味フィ西）
第05節 2018年04月01日(日)14:00✕FC東23 0-2 Ｃ大23（A・金鳥スタ）
第06節 休み
第07節 2018年04月14日(土)14:00✕FC東23 0-1 北九州（H・夢の島）
第09節 2018年05月03日(木)14:00〇FC東23 2-0 盛 岡（H・味フィ西）
第10節 2018年05月06日(日)14:00△FC東23 0-0 鳥 取（H・味フィ西）
第11節 2018年05月20日(日)19:00✕FC東23 1-4 群 馬（A・正田スタ）
第08節 2018年05月26日(土)14:00〇FC東23 4-2 Ｇ大23（A・吹田Ｓ）
第12節 2018年06月03日(日)14:00✕FC東23 2-3 鹿児島（H・味フィ西）
第13節 2018年06月10日(日)15:00△FC東23 0-0 秋 田（A・Ａ‐スタ）
第14節 2018年06月16日(土)14:00△FC東23 1-1 琉 球（H・夢の島）
第15節 2018年06月23日(土)17:00✕FC東23 0-1 相模原（A・ギオンス）
第16節 2018年06月30日(土)17:00△FC東23 1-1 藤 枝（A・藤枝サ）
第17節 2018年07月07日(土)15:00✕FC東23 2-3 福 島（H・夢の島）
第18節 2018年07月15日(日)17:00✕FC東23 1-3 Ｃ大23（H・味フィ西）
第19節 2018年07月21日(土)15:00✕FC東23 0-2 沼 津（A・愛 鷹）
第20節 2018年08月25日(土)17:00✕FC東23 1-2 群 馬（H・味フィ西）
第21節 2018年09月01日(土)18:00〇FC東23 1-0 富 山（A・富 山）
第22節 2018年09月08日(土)19:00✕FC東23 2-3 琉 球（A・沖縄県陸）
第23節 2018年09月16日(日)14:00〇FC東23 3-0 相模原（H・夢の島）
第24節 2018年09月22日(土)18:00✕FC東23 2-4 鳥 取（A・とりスタ）
第25節 2018年09月30日(日)13:00△FC東23 2-2 Ｇ大23（H・味フィ西）
第26節 2018年10月07日(日)13:00〇FC東23 2-0 福 島（A・とうスタ）
第27節 2018年10月14日(日)14:00〇FC東23 1-0 秋 田（H・夢の島）
第28節 2018年10月21日(日)14:00△FC東23 0-0 北九州（A・ミクスタ）
第29節 2018年10月28日(日)15:00〇FC東23 2-1 藤 枝（H・味フィ西）
第30節 2018年11月03日(土)13:00〇FC東23 2-0 盛 岡（A・いわスタ）
第31節 2018年11月10日(土)13:00✕FC東23 1-2 鹿児島（A・白波スタ）
第32節 2018年11月18日(日)14:00〇FC東23 1-0 YS横浜（H・夢の島）
第33節 2018年11月23日(金)14:00 FC東23 0-1 長 野（H・味フィ西）
第34節 休み
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