*** june typhoon tokyo ***

レベッカとの再会

■ HELLO TEENAGE

 最近、レベッカ(REBECCA)を聴いた。自分の中学高校時代は、レベッカがいつもそばにあったといっても過言ではないくらい。ボウイは全く聴かなかったけども。

 そのレベッカだが、初期は木暮武彦(シャケ)が中心だった訳だけれども、正直なところ、ロックンロール寄りのサウンドだったので、嗜好と言うか、個人的には土橋安騎夫が中心となってからがフェイヴァリットだった。
 3rdアルバム『Wild & Honey』のオープナー「Wild eyes」を聴いたとき、これまでのギター・ロックンロール・サウンドではなく、詞がそれほどないにも関わらずNOKKOのヴォーカルが粒立ち、ダンサブルなサウンドで攻め立てる展開にゾクゾクし、“これだ! ここから弾けるはずだ!”と思ったものだ。“男を選ぶEYES!”と叫ぶNOKKOに痺れたのかもしれない。そして、「Wild eyes」が終わって直後に始まる「ラヴ・パッション」への流れは、今聴いてもスリリングでエネルギッシュだ。

 1991年に解散後、2000年に再結成しリリースしたシングル「神様と仲なおり」は正直微妙だった。あのエネルギッシュな妖しさは消えてしまって、やっぱり再結成って多くは望めないのかなとも思ったのだが、両A麺扱いのもう1曲「HELLO TEENAGE」を聴いた瞬間、その考えは吹き飛んだ。
 「神様と仲なおり」は劇場アニメ映画『風を見た少年』主題歌ということもあり、その世界観に寄せたことが大きかったようだが、「HELLO TEENAGE」はNOKKO&土橋という黄金比が満ち溢れていたのだ。タイトルにあるように、思春期特有の切なさや甘酸っぱさを表出させたノスタルジックなポップで、「フレンズ」の流れを汲むような展開がレベッカファンならずとも琴線に触れる、これぞ土橋サウンドと呼べるドラマティックな曲となった。

REBECCA / HELLO TEENAGE


  
 確かに、NOKKOのヴォーカルがもう少しパワフルだったらもっと良かったのに……など注文を付けたいところがないではないけれど、バンドとしては10年近いブランクがありながら、このような質の高い楽曲を送り出せ、演ずることの素晴らしさに異論はない。その後、「Raspberry Dream / Tatoo Girl」というシングルを2002年にリリースしているが、「Raspberry Dream」はもとより「Tatoo Girl」は2ndアルバム『Nothing To Lose』に収録予定だった未発表曲ということで、純粋な意味での最新曲は「HELLO TEENAGE」といえるだろう。この楽曲は詞も秀逸で、10年経って在りし日を振り返ってあの頃の自分たちに捧ぐといった意味合いもあるようだ。


時がたくさん過ぎたよ
ずいぶん髪も伸びたんだね
きっと半分はホントになったよ
あの頃つくった POP MUSIC


明日はこわれないFREEDOM
ああ、普段着で見つけるんだね
ほら、半分は大事な人に
ああ、歌ってる POP MUSIC

(抜粋)



 バンドとして駆け抜けた自分たちへ、そしてそれを聴いて育ったリスナーたちへ、ティーンエイジから大人になった人たちへ送る最高のメッセージ・ソングじゃないか、と。んー、改めて棚から引っ張り出して聴いてみたいと思った。

 ところで、ベスト・フェイヴァリット・アルバムは……と考えると難しいけど、『TIME』か。『Poison』も捨てがたいが。 『BLOND SAURUS』も嫌いじゃないが、小田原、高橋のサウンドが心なしか強いものがないし、土橋 vs NOKKOといった図式にも感じられたりして、バンドとしての切なさが伝わってきた記憶がある。タイトルが意図している訳ではないんだろうが、巨大化して絶滅した恐竜の末路を辿るようにも感じられた。楽曲各々を聴けば、クオリティは高いと思えるのだが。

 ちなみに、『GORO』という雑誌のなかで、BO GUMBOS(ボ・ガンボス)のどんとが「NOKKOはグラビアでもやればいいのに」と……という記事は過去にも書いたみたいで、検索したら、自分のHP時代の日記が出てきた。

2005.03.07 (MON)

 NOKKOがGO HOTODAと新レーベル「GO&NOKKOレーベル」を設立して新作「フルサト home sweet home(FURUSATO)~Inventions and Sinfonias」をリリースするらしい。この2人は、まぁ現在夫婦な訳なんですが、NOKKOも随分変わったなぁ、というか旦那の影響が強かったのかなぁと。NOKKOといえば、若い人は知らないかもしれないけど、1980年代にREBBECAというバンドのヴォーカルだった人で、そのヒット曲「フレンズ」「ラズベリードリーム」とかはカヴァーされたりもしてます。自分の人生音楽史を語る上では、このバンドは避けて通れないんですね(周囲はBOΦWYに首っ丈でのめり込んでた時期でしたが、自分はそれには行かず、REBECCAでした)。で、解散してソロになって一発目のアルバムは買いました。その時はまだよかった。「CRAZY CLOUDS」とか「APACHE MOON」とか「奇跡のウェディングマーチ」くらいはまだ、荒さはあるけどぐいぐい引っ張る集中力とはちきれる寸前で抑えるような陰が密かに(無意識にといってもいい)あるヴォーカルがREBECCA時代をいい意味で引き継いでいたと思ったけど、「人魚」がヒットしちゃってからちょっとおかしくなった。自分の中では違ってきてしまった。
で、今回の曲はNHK『みんなのうた』にも流れていたらしいのだが、これがもう悔しいくらい郷愁感なんですよ。懐かしいなかにちょっぴりほろ苦さがあるというような。全然違う。そんなのはBEGINに任せておけばいいのだ(BEGINを貶してる訳じゃないです。褒めてるんです)。NOKKOは不安定でふらつきながらも突っ走ってしまう奔放さがよかったのに(しかもあっけらかんとはしていない加減さが)。もちろん年齢も重ねて、奥行きも出てきてってこともあるだろうけど、そんなのNOKKOじゃないよ、と身勝手に思ってしまうのでした。だいぶ前、雑誌『GORO』(篠山紀信のグラビアが中心の思春期の少年にはちょっぴり素敵な雑誌…笑)に今は亡きボ・ガンボスのどんととの対談か何かで、どんとが「NOKKOは『GORO』に水着とかセクシーなので出た方がいい」「なんでオファー出さないかな。オレだったらやるな」って言ったら、何号か後にNOKKOのセクシーグラビアが載ってたことを思い出した。そのやぶれかぶれさっていうのか、そういうのが消えちゃったんだよなぁ。ドラマか何かで再び起用された「フレンズ」再レコーディングヴァージョンを出したりしたけど、何か違った。年齢ではなくて。まぁ、今がハッピーだから余計なお世話身勝手なファン心理だけども。
そういえば、当時「NOKKOは実は沢口靖子の妹だ」っていう噂を聞いた覚えがある。どこがどう沢口靖子なんだか教えてほしいもんだが、もちろんそれは全くのウソだったんだけども。まぁ、そんなことをつらつらと思い出してしまいました。



 うわぁ、なんだかんだいって、NOKKOの水着グラビアが載った『GORO』を買ってたのか、オレは。(爆)


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