
第52回グラミー賞 2010の受賞者が決定しましたね。LLクールJがホストを務め、マックスウェルがマイケル・ジャクソン「The Lady In My Life」をカヴァーしたとか。マイケルは純粋なノミネートはされていないけれど、今年のグラミーに限ってはマイケルなしには始まりませんしね。そのマックスウェルは2冠を達成、ロバータ・フラックとデュエットしたそうで。こういうワクワクするシチュエーションを日本でも観たいものですが……まぁ、レコ大じゃ無理だわな。(苦笑)
今年はビヨンセが最多10部門、テイラー・スウィフトが8部門、ブラック・アイド・ピーズ、マックスウェル、カニエ・ウェストがそれぞれ6部門にノミネートされ、これらの人たちとレディー・ガガやジェイ・Z(ビヨさまとのカップル受賞もあるか)がどのように争うのか、が注目されておりました。
で、蓋を開けてみると……ビヨンセ圧勝!貫禄!の6冠達成なり。
□ 年間最優秀楽曲
ビヨンセ「シングル・レディース(プット・ア・リング・オン・イット)」
□ 最優秀女性ポップ・ヴォーカル・パフォーマンス
ビヨンセ「ヘイロー」
□最優秀女性R&Bヴォーカル・パフォーマンス
ビヨンセ「シングル・レディース(プット・ア・リング・オン・イット)」
□ 最優秀トラディショナルR&Bヴォーカル・パフォーマンス
ビヨンセ「アット・ラスト」(アルバム『キャデラック・レコード~音楽でアメリカを変えた人々の物語』サウトラ)
□ 最優秀R&Bソング
ビヨンセ「シングル・レディース(プット・ア・リング・オン・イット)」
□ 最優秀コンテンポラリーR&Bアルバム
ビヨンセ『アイ・アム... サーシャ・フィアース』
個人的にはビヨンセのアルバム『アイ・アム...サーシャ・フィアース』が、非常に不完全燃焼なアルバムとして評価せざるを得ないと思っていたクチなので(質が低いというより、ビヨンセならもっと充実したアルバムを創れるはずなのに、なんだこの中途半端なオルターエゴ・アルバムは、という感想だったので)まさか6冠も獲るとは思いませんでした。
そもそも、グラミーは日本では注目が薄いカントリー勢がよく受賞する賞という認識もあって、テイラー・スウィフトがちょこちょこ阻むんではと予想していたんですが、もうこれは楽曲というより、ビヨンセという人格オーラの勝利といってもいいのではないかな、と。「シングル・レディース」はアルバムの中では耳目を引くけどという感じだし、「ヘイロー」も(ライヴでは素晴らしいパフォーマンスだったけど)高らかに歌い上げるさまはさすが! とは思うけれど、年間最優秀なのかというとちょっと微妙な気が。
でも、オバマ就任式で歌った「アット・ラスト」とか出されちゃうとなぁ。そりゃずるいよなぁって感じも。そういえば、式典参列者と挨拶している時、オバマが「シングル・レディース」の“オッオッオー♪”のところの手を返した“エアビヨンセ”をやっていたっけ。(笑) っていう意味では、オバマ効果ともいえるんでしょうか。

って、ビヨンセの悪口言ってるみたいですが、好きだからこその……ってことで。昨年のさいたまスーパーアリーナでのライヴは素晴らしかったですよ。うん。
最優秀レコード賞は、そのビヨンセ「ヘイロー」、テイラー・スウィフト、レディー・ガガ、ブラック・アイド・ピーズを抑えて、キングス・オブ・レオン「ユーズ・サムバディ」が受賞。これは意外。
最優秀アルバム賞はテイラー・スウィフト「フィアレス」、最優秀楽曲賞はビヨンセ「シングル・レディース」。このあたりは予想出来た。まぁ、仲良く痛み分けってところですか。最優秀新人賞は、ザック・ブラウン・バンドでした(ケリ・ヒルソンかと思ったのに。カントリーは強いなぁ)。
ブラック系での個人的な注目では、Field 6のR&B部門。
<Category 23/ Best Female R&B Vocal Performance>
◎Beyoncé / Single Ladies (Put A Ring On It)
・Melanie Fiona / It Kills Me
・Lalah Hathaway / That Was Then
・Ledisi / Goin' Thru Changes
・Jazmine Sullivan / Lions, Tigers & Bears
<Category 24/ Best Male R&B Vocal Performance>
◎Maxwell / Pretty Wings
・Anthony Hamilton / The Point Of It All
・Musiq Soulchild / Sobeautiful
・Pleasure P / Under
・Charlie Wilson / There Goes My Baby
<Category 25 / Best R&B Performance By A Duo Or Group With Vocals>
◎Jamie Foxx & T-Pain / Blame It
・India.Arie & Musiq Soulchild / Chocolate High
・Musiq Soulchild & Mary J. Blige / Ifuleave
・Robert Randolph & The Clark Sisters / Higher Ground
・Calvin Richardson & Ann Nesby / Love Has Finally Come At Last
<Category 26 / Best Traditional R&B Vocal Performance>
◎Beyoncé/ At Last
・Anthony Hamilton / Soul Music
・Boney James & Quinn / Don't Let Me Be Lonely Tonight
・Ann Nesby / Sow Love
・Calvin Richardson / Woman Gotta Have It
<Category 27 / Best Urban/Alternative Performance>
・The Foreign Exchange / Daykeeper
・Robert Glasper & Bilal / All Matter
◎India.Arie & Dobet Gnahore / Pearls
・Eric Roberson / A Tale Of Two
・Tonex / Blend
<Category 28 / Best R&B Song>
・Jamie Foxx & T-Pain / Blame It
・Jazmine Sullivan/ Lions, Tigers & Bears
・Maxwell/ Pretty Wings
◎Beyonce / Single Ladies (Put A Ring On It)
・Pleasure P / Under
<Category 29 / Best R&B Album>
・Anthony Hamilton / The Point Of It All
・India.Arie / Testimony: Vol. 2, Love & Politics
・Ledisi / Turn Me Loose
◎Maxwell / Blacksummers' Night
・Charlie Wilson / Uncle Charlie
<Category 30 / Best Contemporary R&B Album>
◎Beyonce / I Am... Sasha Fierce
・Jamie Foxx / Intuition
・Pleasure P / The Introduction Of Marcus Cooper
・Trey Songz / Ready
・T-Pain / Thr33 Ringz
マックスウェルは良かった。これに気をよくして、三部作の二作目、そして来日公演まで一気にやってほしいところ。でも、レデシー、ミュージック・ソウルチャイルド、アンソニー・ハミルトンにも獲らせてやりたかったナー。
という訳で、ビヨンセが圧巻の6冠を達成したのですが、裏の主役(いやメイン?)は次の二人だったと思います。

HDMIケーブルが届いたら、またPS3で『ディス・イズ・イット』観ちゃうよ、パリス&プリンス!