横浜のハーバーサイドという開放感のなか、歴史と未来が共存した独特の空間が形成され、多数の支持を集める日本最大級の人気観光エリア「みなとみらい21」。
赤レンガ倉庫を代表とする横浜港ゆかりの歴史的遺産を活かした施設とランドマークタワーを筆頭とする未来的デザインの建築物が、調和を保ちながら美しく配置されており、平日・休日を問わずに多数の人々が全国各地から訪れ、グルメ、ショッピング、映画、遊園地、散策などを思い思いに満喫している。
かつての「みなとみらい21」エリアには、三菱重工業横浜造船所など重厚長大な港湾施設群が整備され、日本の貿易そして横浜の発展を支えてきた歴史がある。しかし、時代の変遷により、港湾施設群がその両隣にある横浜駅周辺エリアと関内・中華街・元町・山手エリアを分断し、逆に横浜中心部の活力をそいでしまうという状況を招いていた。
そこで、昭和40年(1965年)に当時の飛鳥田一雄横浜市長が掲げた「横浜6大事業」のひとつ「横浜都心部の強化(横浜市都心臨海部総合整備計画)」を、1980年代に実行に移すことが決定。昭和55年(1980年)に三菱重工業横浜造船所の中区本牧および金沢区への移転が決まり、昭和58年(1983年)には移転が完了。その跡地を埋め立てて整備し、「みなとみらい21」エリアが誕生した。
「みなとみらい21」はエリア名として普及しているが、もともとは昭和56年(1981年)8月にこのエリアの再開発事業への市民の理解と関心を高めるために、「再開発事業のネーミング」として一般公募が行われ、2292点もの応募作のなかから選ばれたもの。しかし、じつは「みなとみらい21」は最終候補作として選出すらされておらず、最有力の候補案は「赤い靴シティ」だった。
横浜市役所の担当者が荒ら選びしたという第一次選考では、「赤い靴シティ」、「アクアコスモ」、「アクアシティ」、「エメラルドシティ」、「コスモポート」、「コスモポリス」、「サニーマリン」、「シーガルタウン」、「シーサイドシティ」、「シーサイドタウン」、「ニューポートタウン」、「ベイシティ」などがピックアップされた。じつは、この時点で「みなとみらい21」は落選していたのである。
一度は葬り去られたネーミング(再開発事業名)「みなとみらい21」が復活を遂げたのはなぜか?ネーミングの選考委員9名のひとりで「アンクルトリス」などのデザインで知られる横浜市在住のイラストレーター・柳原良平氏の眼力が、状況を一変させたという。カタカナ名が並ぶ候補案を見て「マンションの名前みたいだ」と違和感をもち、他の選考委員が目に留めなかった落選案「みなとみらい21」を再発掘して、強く推薦したということだ。
最終的に候補案は「赤い靴シティ」と「みなとみらい21」の2点に絞られ、選考委員による投票の結果「みなとみらい21」が再開発事業名に決定した。
事業名として選出された「みなとみらい21」だが、いまでは「エリア名」、「町名」、「横浜高速鉄道の路線名」、「駅名」などにも使われ、活躍の場を広げている。
横浜謎解き散歩(KADOKAWA 新人物文庫)
※アマゾンで在庫切れの場合、下記でもネット上でご購入いただけます。または、お近くの書店でご注文ください。
●KADOKAWA
●カドカワストア
●紀伊國屋書店ウェブストア
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赤レンガ倉庫を代表とする横浜港ゆかりの歴史的遺産を活かした施設とランドマークタワーを筆頭とする未来的デザインの建築物が、調和を保ちながら美しく配置されており、平日・休日を問わずに多数の人々が全国各地から訪れ、グルメ、ショッピング、映画、遊園地、散策などを思い思いに満喫している。
かつての「みなとみらい21」エリアには、三菱重工業横浜造船所など重厚長大な港湾施設群が整備され、日本の貿易そして横浜の発展を支えてきた歴史がある。しかし、時代の変遷により、港湾施設群がその両隣にある横浜駅周辺エリアと関内・中華街・元町・山手エリアを分断し、逆に横浜中心部の活力をそいでしまうという状況を招いていた。
そこで、昭和40年(1965年)に当時の飛鳥田一雄横浜市長が掲げた「横浜6大事業」のひとつ「横浜都心部の強化(横浜市都心臨海部総合整備計画)」を、1980年代に実行に移すことが決定。昭和55年(1980年)に三菱重工業横浜造船所の中区本牧および金沢区への移転が決まり、昭和58年(1983年)には移転が完了。その跡地を埋め立てて整備し、「みなとみらい21」エリアが誕生した。
「みなとみらい21」はエリア名として普及しているが、もともとは昭和56年(1981年)8月にこのエリアの再開発事業への市民の理解と関心を高めるために、「再開発事業のネーミング」として一般公募が行われ、2292点もの応募作のなかから選ばれたもの。しかし、じつは「みなとみらい21」は最終候補作として選出すらされておらず、最有力の候補案は「赤い靴シティ」だった。
横浜市役所の担当者が荒ら選びしたという第一次選考では、「赤い靴シティ」、「アクアコスモ」、「アクアシティ」、「エメラルドシティ」、「コスモポート」、「コスモポリス」、「サニーマリン」、「シーガルタウン」、「シーサイドシティ」、「シーサイドタウン」、「ニューポートタウン」、「ベイシティ」などがピックアップされた。じつは、この時点で「みなとみらい21」は落選していたのである。
一度は葬り去られたネーミング(再開発事業名)「みなとみらい21」が復活を遂げたのはなぜか?ネーミングの選考委員9名のひとりで「アンクルトリス」などのデザインで知られる横浜市在住のイラストレーター・柳原良平氏の眼力が、状況を一変させたという。カタカナ名が並ぶ候補案を見て「マンションの名前みたいだ」と違和感をもち、他の選考委員が目に留めなかった落選案「みなとみらい21」を再発掘して、強く推薦したということだ。
最終的に候補案は「赤い靴シティ」と「みなとみらい21」の2点に絞られ、選考委員による投票の結果「みなとみらい21」が再開発事業名に決定した。
事業名として選出された「みなとみらい21」だが、いまでは「エリア名」、「町名」、「横浜高速鉄道の路線名」、「駅名」などにも使われ、活躍の場を広げている。
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高級高層マンションが立ち並ぶのに、スーパーは庶民的なんですよね。
Mark-isに普通のスーパー、更に激安のOKストアができて羨ましいです。
「赤い靴シティ」だと少し悲しげなイメージもあるから、夢や希望にあふれた明るい海沿いの街を連想させる「みなとみらい21」で正解でしたね。
ところで、偶然かもしれませんが落選した案も街や周辺の施設名などとして流用されているんですかね。周遊バス赤い靴、コスモワールド、ベイブリッジ。
「赤い靴バス」は、赤い靴履いてた女の子の物語から靴を履いての散策と、バスでの訪問・周遊のイメージを重ねてつけられたと思われます。
宇宙を意味する「コスモ」は、みなとみらい21で横浜博が開催された時のテーマ「宇宙と子供たち」からとったものでしたね。
ミナト・ヨコハマ、赤い靴等、とても懐かしく拝読致しました。
またゆっくりお訪ねさせて頂きます。まずはこれにて。