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「聖域都市」への不法移民移送は「選択肢」。 方法を検討中と米ホワイトハウス / 不法移民は「聖域都市」へ送れ! 攻め込まれたアメリカ民主党の本音と建て前

2019-04-25 22:31:36 | 移民問題・難民問題

「聖域都市」への不法移民移送は「選択肢」 方法を検討中と米ホワイトハウス

2019年4月15日 19:29 発信地:ワシントンD.C./米国   AFP

ドナルド・トランプ米大統領。首都ワシントンのホワイトハウスにて(2019年4月12日撮影)



【4月15日 AFP】米ホワイトハウス(White House)は14日、拘束した不法移民を

「サンクチュアリシティー(聖域都市)」と呼ばれる不法移民に寛容な自治体に連れて行くとする

ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の発言について、移送の方法を実際に検討中だと

明かした。


民主党は、トランプ氏が米メキシコ国境問題をめぐって「混乱をでっち上げている」と批判している。

 

 サラ・サンダース(Sarah Sanders)米大統領報道官は、ABCテレビの日曜報道番組

「ディス・ウイーク(This Week)」のインタビューで、聖域都市への移民移送計画は

「選択肢の一つ」だと言明。

トランプ氏が「このアイデアを聞き、気に入っている」ため、「われわれは計画を実現する方法が

あるかどうか検討しており、完全で綿密かつ広範な考察を行っている」と述べた。

 

 聖域都市とは、不法移民の強制送還を求める米入国管理当局への助力・協力を拒否している

自治体のこと。

サンフランシスコ、ロサンゼルス、ニューヨークなどの大都市をはじめ、全米各地に数百あり、

多くは民主党が政治の主導権を握っている。

 

 トランプ氏は12日、「危険極まりない移民法の改正に民主党が後ろ向きなため、事実われわれは、

報道されたように、不法移民を聖域都市に連れて行くことを真剣に検討している」とツイッター

(Twitter)に投稿。

 


 

「極左はいつでも国境を解放し、移民を歓迎する政策を掲げているようだから、これなら彼らも

とてもうれしく思うはずだ!」と続けた。

 

 聖域都市への移民移送計画は、トランプ氏のツイートに先立ち、米紙ワシントン・ポスト

(Washington Post)が米国土安全保障省の高官の発言と漏えいした電子メール情報に基づいて

報じたもの。

ただ、ホワイトハウスは先週、この計画は既に選択肢から外れたと声明で明らかにしていた。

 

 報道によれば国土安全保障省は、拘束した移民の移送は違法なうえ、非現実的・非生産的だとして

計画に反対したという。

 

 しかし、トランプ氏は12日、ツイッター投稿後の記者団の取材でも、民主党が多数派を握る

米下院がビザ(査証)の審査厳格化と強制送還手続きの合理化を望まないならば、移民を

聖域都市に押し付けると重ねて警告。さらに13日夜のツイートで、米政府は「逮捕した不法移民を

聖域都市に移送する絶対的な権利」を有していると主張し、

「われわれは、これによって不法移民たちが最高水準の援助を受けられるよう要求する。

特に、ひどい行政と高い税金で有名なカリフォルニア州に対して!」と投稿した。

 

不法移民は「聖域都市」へ送れ! 攻め込まれたアメリカ民主党の本音と建て前

2019年4月22日 月曜 午後7:00   FNN  木村太郎

  • 全米には不法移民の保護区のような「聖域都市」が500も!
  • トランプ大統領が不法移民を「聖域都市」へ送り込むとツイート
  • 慌てた民主党支持者の反応は・・・
米国には「聖域都市(Sanctuary City)」と呼ばれる自治体がある。

不法移民に対して寛容な政策をとっている「聖域」という意味での呼び名だが、むしろ不法移民の

「保護区」のような存在だ。不法移民というだけで逮捕したり強制送還されることはなく、

官憲が在留資格の有無を調査することも禁止している。その一方で「不法移民の基本的人権も

守られるべきだ」と、米国民同様に医療保険や児童福祉、食料費補助(フードスタンプ)の交付も

行われる。自治体によっては運転免許の交付までもが認められている。

米国が「移民の国」であるという歴史的背景と、人道主義から進歩的な自治体が名乗りを上げて

サンフランシスコやニューヨークなど500の自治体が「聖域」を標榜している。


不法移民たちを「聖域都市」へ

そこで移民問題に悩んでいたトランプ大統領が、不法移民たちを「聖域都市」に送り込むと

言い出した。


トランプ大統領公式ツイッターより

「民主党が大変危険な移民法の改正に同意しないので、不法移民を聖域都市に住まわせることを

強く検討している」

トランプ大統領は13日(現地時間)こうツィートすると共に、続けてこうもつぶやいた。


 「左翼過激派は開かれた国境と移民たちを手を広げて迎える政策を良しとしているのだから、

これでとてもハッピーになるに違いない」

ある種の政治的嫌がらせでもあるわけだが、トランプ大統領のことなので本当に不法移民が送り

込まれるかもしれないと聖域都市の方に衝撃がはしった。

 

これは現実の政策ではない。脅しの作戦だ」(サンフランシスコ市長)


 「トランプ大統領は人間を人質のように使う。大統領の空虚な脅しで聖域を変えるわけにはゆかない」(ニューヨーク市長)


 「これはゲームではない。行政府の聖域都市に対する仕返しを強く弾劾する」(ポートランド市長)

心穏やかでない住民

 聖域都市の市長たちは一応反駁したが、そこに住む住民は心穏やかでないものがあるようだ。

 女優のシェールさんの公式ツイッターより



 「移民たちの逆境との闘いを応援することは理解していますが、私の町(ロサンゼルス)は今でも問題を解決できずにいます。5万人余りの米国市民がホームレス生活を強いられ、貧困水準以下の生活で空腹に耐えているのです。カリフォルニア州がこういう人たち(その多くは復員軍人なのです)を救済できずにいるのに、もっと多くの人を助けるなんてできるでしょうか」

 女優のシェールさんは民主党支持でトランプ大統領には批判的なことで知られていたが、15日に

こうツィートした。

 これに対してトランプ大統領はすぐに「やっとシェールに賛成することができた」とつぶやき返した。


 移民問題に限らず、建前があまりにも本音と乖離すると、「おざなり」とのそしりを免れない

ことになるようだ。