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大統領の逮捕:韓国においてすべての人は法の前に平等か?

2017-04-05 20:34:39 | 韓国朴槿恵

大統領の逮捕:韓国においてすべての人は法の前に平等か?

2017年04月02日 20:02   SPUTNIK

韓国の野党勢力は、パク・クネ(朴槿恵)前大統領の逮捕を歓迎している。韓国の最大野党「共に民主党」の公式スポークスマ

ンは、そうした立場を明らかにした。スポークスマンは、次のように述べている―「裁判所の決定は、パク・クネ前大統領の行動

の当然の帰結となった。法律の前ではすべての人は平等である。彼女はまさに、国内の政治的社会的ショックの原因となっ

た。捜査により、パク・クネ氏の犯罪の真実全体が明らかとなるよう望む。」


パク・クネ氏をめぐる一大スキャンダルは、彼女の逮捕により結末を迎えた。前大統領は、汚職と職権乱用の罪で非難されている。実

際、韓国において法の前では、すべての者は平等なのだろうか? スプートニク日本記者のインタビューに対し、アジア戦略センターの

ゲオルギイ・トロラヤ所長は、この問いに対し「韓国における汚職スキャンダルは、いつものことだ」と指摘し、次のように続けた。


「 パク・クネ事件の場合、逮捕は、様々な状況が重なったことによるものだ。国の指導者のポストにあって、彼女は、誰とも相談せず、

基本的な政治勢力の利益も考慮しなかった。そこで大きな役割を演じたのは、彼女の自負と自己愛だった。彼女は、封建君主的な精

神で、一人ですべて決断してきた。その事を、彼女の政党も、他の政治勢力も気に入らなかった。彼らには、パク・クネ氏が、彼らの知

らない、ほとんど詐欺師のような輩に頼っているように見えていた。その際野党は、多くの原則的諸問題に関する保守主義者達の方針

に反対だった。 南北関係の悪化やTHAAD(終末高高度ミサイル防衛システム)配備、さらには中国やロシアとの関係悪化に向けた政

策である。そしてさらに、経済の諸問題やインフレが追い打ちをかけた。つまり、苛立ちが蓄積してしまったのだ。それゆえ誰も、韓国に

とって原則的にかなりよくあり、パク・クネ氏も犯した罪に対する非難の『ブレーキ係』とはならなかった。つまり、事態がこのように発展

する中で大きな役割を演じたのは、パク・クネ氏の個人的な特性であり、それが我々の目には、直接的な民主主義の勝利に見えるの

である。パク・クネ氏の罪の程度を法的手段で明らかにするような、他の道はないのだ。」


またスプートニク日本記者は、ロシア極東研究所コリア調査センターの主任研究員、コンスタンチン・アスモロフ氏にも意見を聞いた。

彼は、トロラヤ所長の意見に同意しながら「出来上がってしまった状況の中で、パク・クネ氏はもう単に、誰にも必要ではなくなってしまっ

た」とし、次のように述べている-


「左派は常に、独裁者だったパク・チョンヒ(朴正熙)氏の娘である彼女の退陣を望んでいた。右派陣営でもまた彼女は『白いカラス』とし

て愛されていなかった。我々は、保守路線のあらゆる誤りを都合よく帳消しにできる、言ってみれば、ふさわしい対象を見つけたのであ

る。パク・クネ氏のせいだとされる一連のひとまとまりとなった誤りは、実際のところ、彼女自身の具体的な行動あるいは政策の結果に

よるものではない。そして、もし奇跡が起こらなければ、彼女は有罪となるだろう。韓国にとって、汚職との戦いは、事実上、国家を挙げ

てのスポーツ種目のようなものだが。この国では、非常に多くが汚職に起因していると言える。」


パク・クネ氏は、13の項目で非難されており、その中には、贈収賄、職権乱用、公人への不当な圧力そして国家機密漏洩といったもの

が含まれている。一方彼女自身、取り調べの過程では、これらを全面的に否定した。今後、裁判はどのように進んでいくのだろうか? 

これについてアジア戦略研究センターのトロラヤ所長は、次のように予測している-


「韓国において汚職は、珍しい事ではないが、韓国の人々は、大統領レベルでも汚職撲滅に向けた戦いをしようと試みている。2人の

元大統領は、かつて死刑判決を受けたが、その後、自由の身となった。パク・クネ氏も、同じようになるだろうと思う。韓国人は、執念深

い人達ではない。彼女は恐らく裁かれ、懲役およそ10年程度の判決が下されるだろう。しかし彼女が2年ほど服役し、屈辱と苦痛を受

けるその姿を目にした後、韓国の人々の態度は軟化するだろう。そして彼女は恩赦を受けるか、健康上の理由で釈放されると思う。今

後のシナリオは、そんな流れになるだろう。」


新しい大統領選挙は、5月9日になると見られている。それまでの韓国検察当局は、パク・クネ前大統領に対する、恐らく何らかの決

定を下すものと思われる。