正恩氏「核放棄より体制保証が先」…習氏に発言
2018年04月09日 06時02分 読売新聞
【ソウル 北京】北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が3月26日の中国の習近平(シージンピン)国家主席との
会談で、核放棄に応じるには、米国による北朝鮮の確実な体制保証を先行させることが条件になると語っていたことがわかった。
外交筋が7日、明らかにした。
中朝首脳会談の内容を知る外交筋によると、正恩氏は習氏に、「米国が我々の体制を確実に保証し、核放棄に伴う全面的な
補償を受けることができるならば、核を完全に放棄することができる」と述べた。また、米国と国交を正常化し、
平壌(ピョンヤン)への大使館開設をトランプ大統領に求める考えも示した。
中国外務省は中朝首脳会談終了後、正恩氏が非核化には「『段階的で同時並行的な措置』が必要」と述べたと発表した。
今回明らかになった正恩氏の発言から、北朝鮮は、
▽確実な体制保証
▽制裁の解除
▽大規模な経済支援
――などが同時並行的でなく先に提供されることを求めている姿勢が明確になった。
外交筋によると、正恩氏は「米国が会談に誠実に臨むなら、米朝枠組み合意(1994年)や6か国協議共同声明(2005年)の
時よりも、核放棄の査察と検証に積極的で開放的な姿勢で臨む準備がある」とも述べたほか、「非核化までの時間は、
米国との協議でいくらでも短くすることができる」と語ったという。