第一通報者を犯人と間違え自宅を捜査、前代未聞の猛毒ガスに
による無差別テロ事件に警察もマスコミも翻弄された。30年前の今日、
松本市で起きたオウム真理教によるサリン事件である。
一昨日の朝日朝刊によれば、6日後に長野県警科捜研で「サリン
成分」と特定され、22日後にはオウムの関連会社が浮上した。長野
県警が異臭騒ぎのあった山梨県上九一色村の土壌採取を採取。
一ヶ月後警察庁の科捜研がその土壌からサリンを検出、更にその
一ヶ月後、警察庁はオウムを捜査していた神奈川、長野、山梨、宮崎
4県の合同捜査会議を開催・・・、朝日新聞が情報開示請求で入手した
警察庁の内部文書からである。
その後、上九一色村のオウム施設への強制捜査が検討されるうち、
地下鉄サリン事件が起きた。強制捜査の動きを察したオウムの先制
攻撃であった。
警察庁、各県警の縄張り意識は強い。麻生幾の「極秘捜査」では、
オウム事件での関係部署の縄張り意識による「後手踏み」を詳しく
描いている。
昨日の月と花