ジジ&ブーティ will save us all!

 ガーリーでトラッシュでプラスチックでメロウなものを愛してやまない2人がお喋りのように書き綴るおしゃれ&お買い物日記です

「SOMEWHERE」

2011-04-14 01:09:26 | おジジとブーコのシネマ言いたい放題
先週は息子の慣らし保育が始まり、午前中に一人の時間があったので
ヴェネチア映画祭の金獅子賞に輝いたソフィア・コッポラの新作映画、「SOMEWHERE」を観てきました。

ゆっくり映画館なんて久しぶり!
ちょうどいいタイミングでこの映画が公開中でよかったです。

あらすじは
父にとって、それは忘れかけていた日常。娘にとって、それは忘れられない時間――。

すさんだセレブ生活を送る俳優の父と、ティーンエイジャーになる一歩手前の娘が過ごす、かけがえのない日々を描いたハートフルなヒューマンドラマ。
『ロスト・イン・トランスレーション』をはじめ、孤独にうつろう心を繊細に映し出してきたソフィアが、親子のひと時のふれあいを優しいまなざしで見つめた、彼女の新境地を切りひらく最高傑作が誕生した。
舞台はハリウッド伝説のホテル“シャトー・マーモント”。フェラーリを乗り回し、退廃的なライフスタイルを送る映画スター、ジョニー・マルコのもとへ、前妻と同居する11歳の娘クレオがやって来る。ひさしぶりに娘と過ごす親密な時間のなか、ジョニーはやがて気付いていく――自堕落な生き方が置き去りにしてきた大切な何かを。


トレイラーはこちら


しっかりとしたストーリーがあるわけではなく、観ている間も観終わった直後も、正直、淡々としていたんです。
ソフィアコッポラの映画って、私はいつもそうかも。

でも、とにかくどの瞬間を切り取っても印象的。
いろいろな美しいシーンが後から次々と写真のように心の中に浮かんでくる。
そして帰り道では頭の中いっぱいでもう夢中!
これがやはりソフィアコッポラのマジックなのかなと思います

「ロストイントランスレーション」も「マリーアントワネット」も大好き。
でも、ソフィアのガーリー世界観の大傑作と言えばやはりデビュー作の「ヴァージンスーサイズ」かなと思うのですが、
この「SOMEWHERE」は日常のガーリーの引き出し方が「ヴァージンスーサイズ」級でじわじわと圧倒されました。

もう、もう、とにかくクレオ役のエル・ファニングのみずみずしさと透明感と言ったら
いつの間にか、クレオを見つめる父親・ジョニーの気持ちになって観ている自分が居ます

トレイラーに少し出てきますが、
寂れたスケートリンクで水色のコスチュームを着て踊るクレオが息を飲むほど美しい

その妖精のような姿はその直前のシーンの浅黒いポールダンサーとの対比になっているのかな。
ジョニーの見つめる目もまた、対比になっているような。

ヴィンテージプッチ風なワンピを着てテレビゲームのギターヒーローに興じる姿は本当にキュート。
仕草の子供らしさが、まさに大人との狭間、少女っていう感じです。


11歳という設定を知らず、中盤で「いくつになったの?」「イレブン」みたいなやりとりが出てきて、
えええ!!と心の中でびっくりしてしまったのではありますが。

興奮したときのはしゃぎ方とか、無邪気にスキップしているのとか、
パパが取材とかで暇なときはひとりで静かにスウドクやってるのとかが、子供らしくてかわいい。

遊び疲れるとパパの肩にもたれて眠るのが、子供のような恋人のような。
11歳にもなると日本じゃほぼあり得ない光景ですねー。。


「眠れない」といってお父さんと一緒にベッドの上でアイス食べて夜更かししているシーンも個人的にすごく好き。
アイスで夜更かしとかって、かなりむっつりガーリー・・・!うまいなあ~

かと思えばパパのパーティーに出席するためにドレスアップなんかするとこの妖艶さ!


パパが一夜をともにした女性と朝食をとるときの微妙な表情も、大人のような、子供のような、
ナイーブないい表情してました。

終盤、ストロークスの曲が切なく流れるプールサイドで遊んでいるシーンは、
恋人同士みたいなパパとクレアの夏の終わりみたいで、すごくセンチメンタル。


全ての瞬間が印象的なだけに語りたいシーンはたくさんありすぎるけど、この辺で。

とにかく、頭の中が綺麗に澄んでいくような、素敵な映画でした

ブーティ


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