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アマチュア無線&鉄道旅行のログブック by taniyan / JH0HYX

ATE350レポート(3~50MHz帯オートアンテナチューナー用エレメントセット)

2007-02-04 22:08:00 | アマチュア無線

 第一電波工業(DIAMOND)製のHF移動用エレメント、ATE350をゲットしました。製品詳細はメーカーのWebをご覧頂けばわかりますが、SG-231(SGC製)やHC-200AT(東京ハイパワー製)などのオートアンテナチューナー用のエレメントとして使用する、全長6.5m、6段の伸縮アルミパイプです。

 今まで、移動用HFアンテナとして、グラスファイバー製の伸縮ポール(MFJ-1910)を使っていましたが、ちょっと手が滑り、先日ぼっきり折ってしまいました。そんな矢先、ATE350が発売されたことを知り、試してみようと思い、入手いたしました。

 本日、風が強かったこともあり、残念ながら実戦テストはできませんでしたが、組立性など、自宅屋上で試してみました。通信性能はまた後日レポートします。

・可搬性

 重さ、収納時の長さなどは、グラスファイバーポール(MFJ-1910)とほとんど同じ。むしろエレメントワイヤーが必要ない分荷物が減って、FBかもしれません。また、取り付けに専用マストクランプを使うことなどから、根本の部分が若干かさばることになりますが、Uボルトの無駄なはみ出しが最小限に抑えられているFBな構造をしており、さほど気になりません。

・組立性

 細い方から順にパイプをのばし、くるっと回して爪に引っかけるだけで、いとも簡単に組み立てられます。もちろん工具不要。突き当たるまで伸ばして、くるくるっと回しながら爪を探す方法は非常によく考えられており、おそらく真っ暗な状況でも不自由なく作業できるとおもいます。グラスポールは締め付けるときに結構力を入れる必要がありますが、ATE350は、力をかける必要は全くありません。

 爪は自重で上から押さえられている(乗っかっている)だけなので、伸ばすときに、激しく上下に動かすと爪が浮いて外れてしまいそうな感じもありますが、内部構造を想像して作業すれば、不安はありません。6段全部伸ばした状態で、取り付け部だけをもって持ち上げてみましたが、結構強風だったにも関わらず、爪が外れたり、しなったりという不安定さはありませんでした。

 マニュアルでは禁止されていますが、最大長の時に水平にしても、ほとんどしなることはありません。ただ構造的に、自重がかかりにくくなるので爪が外れて縮んでしまう可能性はあると思います。グラスポールは摩擦力で勘合している構造なので、急な雨降りなど考えると、ATE350の方が確実かと思います。あと、当然ですが、エレメントワイヤーを巻き付ける必要がないので、途中まで伸ばした状態でワイヤーが絡んで冷や汗をかく、などということは一切なくなります。

・設置性

 我が野営無線用モービルには、自称QQS(Quick QRV System)対応の塩ビパイプ用ソケットがモービルキャリアの真ん中に固定されています。この方法を使うことによって、工具を一切使用しないで衛星用八木やHFロングポールが設営できます。ATE350は、このシステムとの相性もばっちりです。

 グラスファイバーポールは、直接マストクランプで締め付けられる強度がないので、底の部分のゴムキャップをはずして、塩ビ水道パイプΦ25をグラスポールの中に差し込み、その塩ビパイプをこのソケットに差し込んで固定していました。工具不要のワンタッチ構造です。でも、グラスポールを伸ばした状態でお尻にパイプを刺す、という作業は結構熟練が必要でしたが、ATE350はあらかじめ塩ビパイプを固定できるので、大変FBです。もちろん、現場では工具不要で設置できます。

 

 写真のように、あらかじめマストクランプに短く切った塩ビパイプを固定しておきます。この状態で、Uボルトのはみ出しなどはほとんどなく、手の甲をひっかいて痛い思いをすることもありません。エレメントを伸ばした後に、よいしょ、っと持ち上げて、この塩ビパイプをモービル側のソケットに差し込むだけでOKです。(QQSシステムの基本工法!) 設営撤収は、モービル屋根のサンルーフをあけることで、車内からすべての作業ができます。おそらく、日本で一番車のサンルーフを活用している事例ではないでしょうか^^)。ATE350だったらグラスポールより短時間、慣れれば1,2分で設営できそうです。ATUとの接続は、製品付属のタマゴ端子を、QQSシステム仕様のナイロンコネクターに交換してワンタッチ、こちらも工具レスです。

・耐久性、強度

 ATE350は結構肉厚のアルミパイプでできているようなので、少々の風では問題なさそうです。仕様では、耐風速30m/秒、とのことですが、そんな強風下では移動運用しません^^)。パイプは完全に抜けないため、内部構造をみることはできませんが、ちょっと気になっているのは「爪」の部分の耐久性。設置作業を何回も繰り返していると、角がとれて、外れやすくなってくるのでは、と心配ですが、これは使い込んでみないとわからないですね。また、自重で乗っかっているだけで、電気的な接続を確保できるのかどうかも、ちょっと不安です。固定設置使用の場合は、各段をタッピングビスで完全に固定するので、電気的にも機械的にも、全く不安はないと思います。

 いままで使っていたグラスポールですが、およそ1年、何回も伸ばしたり縮めたりしているうちに、勘合部がだんだんゆるくなってか、固定される位置が伸びて、ペイントされていない根本の部分まで見えてしまう勘合部もでてきました。このままいったらすっぽ抜けてしまうのでは、と心配していましたが、その前に折れてしまいました。グラスポールに比べれば、ATE350の耐久性は十分高いと思います。

 

 来週末、どこか近場へでも移動して、実際の性能を試したいと思います。グラスポールの全長10mに対して6.5m長なので、1.9MHzでは厳しいかもしれません。手持ちのAUT(SG231)は、1.9MHzは7m以上、とのスペックですが、経験的に9m以上ないとSWRが安定しません。ベースを1mほど持ち上げるか、あるいは先端に1mほどのピアノ線でも追加するなど、またいろいろ試してみたいと思います。

<ATE350使用レポート(その2)>

 

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