職人さんの机

今週、御徒町の職人さんの所に行って来た時に

職人さんの仕事机の写真を撮らせてもらいました。

きっと皆さんはどんな場所で磨かれているのか想像出来ないだろうと思い、
いつか写真を撮ろうと思ってました。

この机から皆さんの作品が綺麗に仕上がっていきます。

右手の薄い緑色の四角いのはゴム型です。

下方の白いケース（受け皿）に削ったＰｔ、Ｋ１８、シルバーなどの粉が落ちます。

粉はゴミではありません。

貴金属の粉は年に一度「金属の分析」にかけられて（分析工場に出す）
Ｐｔ、Ｋ１８、シルバーに分けられます。

毎日削った粉はけっこうな量になるんですよ。



思いのほか反響があったので
今度は実際に磨いているところを写させてもらいますね。

生徒さんの作品

上の写真は先日の体験コースの方の４点。

同じハートでもそれぞれ雰囲気が違うのが面白いですよね。

月にムーンストーンが入っているって洒落てる

みんな実際につけるともっと素敵な感じでした。
私も嬉しい瞬間


最近思うけど、初めての方の技術習得が早いなぁ～って。

３時間掛からずに仕上げることが多くなっている。

しかも綺麗になっています。

もう少し難しいのでも大丈夫そうだな。

などと考えている今日この頃でした。



さて、去年の７月から通って来てくださっているＨさん。

やはり器用でパッパと作っちゃう方なんです。
なんと３作目のプルメリアリングです。
（３作目でこの力量ってどうよ！？という驚きは隠せません）



一回りグルッとお花が付いています。


とっても立派なので２枚載せてみました。



こちらは夜空に輝くスターのようにオーラが輝いているＫちゃんのキーホルダー。
（息子さんへのプレゼント）


これでしばらくは教室に来られないけど、
夏休みなどで帰国した折には作りに来るって言ってくれて
本当に嬉しい～
Ｋちゃんの存在感は素晴らしいんです。
会話もとても楽しかったので寂しくなるわ
夏休み楽しみに待っています。
時間がなかったらお茶飲むだけでも来てね。


最後の写真はいつも熱中して作っているＴちゃん。


２本目のリングです。

角度で良く見えないかもしれませんが、
スネークリングです。
頭にはお花が乗っていて何とも可愛いヘビちゃんになりました。
具象物が多く、どれも愛嬌があるのは・・・
やっぱり性格が出るからなのね

生徒さんの作品(プレゼント用）

生徒さんの新作です。

上の写真は息子さん（とても優秀！）の入学のお祝いに作られたＡちゃんのキーホルダーです。
男子なのですっきりとしたデザインに。
縦に少しカーブをつけているので、ソフトな感じもあります。

前作は娘さんのバースデイ・プレゼントで細かいイニシャル入りのペンダントを作られました。
覚えてますか？
これね↓


すごい力作でした。

「Ｎ」は簡単だと思う方がいらっしゃるかもしれませんが、
同じ幅で平行に作るというのは案外難しいんですよ。




こちらはもう少しで外国に行ってしまう(あー、寂しい）Ｋちゃんの娘さんへのプレゼント。



Ｋちゃんは最近腕が上がってこのイニシャルペンダントも
２時間くらいで軽く仕上げてしまいました。
その上達ぶりには目を見張るものがあります。

あと何日かすると息子さん用のペンダントも出来上がります。
Ｋちゃん、もう少々お待ちくださいね。

王室御用達デザイナー

イギリスのサッチャー元首相の映画の宣伝でメリル・ストリープが来日しているそうです。

久しぶりに聞いたサッチャー元首相の名前で思い出したことがあります。


ここからやや遠い目で語るワタクシ・・・
（興味ない方はスルーしてね）


私がフリーになって初めての会社が「じゅわい●くちゅーる・●●」でした。
（ショップ名だけど）


それまで勤めてた会社は高級品ばかりであまり冒険したデザインは描けませんでした。
（時代的にもね）

それが「●●」では店頭価格が安く若い女性向きというコンセプトだったので
いろんなデザインが出来てとても楽しかったなぁ。

それまでの鬱憤をはらすみたいに、次から次へと描いていったっけ。
一晩に３０～４０枚描いたこともあった。

思えば私のデザイン力のピークだったんだろうな。

そんな中、朝早く常務さんから電話が。

「サッチャー首相のドレスを作っていた鳥丸軍雪という人のデザインで
今度企画を立ち上げるからフォローしてくれ」と。

「今ホテル（オークラかニューオータニだったか？）に滞在しているから来て欲しい」

その頃は寝るのが朝方だったので、慌てて飛び起きた記憶がある。

あー、そういえば・・・余談だけど
この常務さんは何故か私を気に入ってくれてたみたいで、
雑誌の取材が入ると私を指名してくれたり（無名な本だったけど）
ドラマでジュエリーデザイナーの主演の脚本を書くので取材をさせて欲しいと
連絡が入ると私を名指ししてくれたなぁ。


鳥丸軍雪さんのドレスはドレープの美しさで有名でした。
だからジュエリーもドレープを打ち出したデザインになるのかな？
と漠然と考えながらホテルに向かいました。


軍雪さんは品のあるとても素敵な紳士だった。

ファッションデザイナーの軍雪さんはこう言いました。

「私の師匠はジャンルの違うデザインをするときは
自然界の中から考えれば間違いないんだよ、と。」

そして

「自然界の形、色のバランスは見事に完成されています。」

うーん、なるほどぉ～と心の中でうなるワタクシ。

目の前に何枚ものデザインが提出される。

そのラフスケッチには植物の花の断面図が沢山描かれていました。

（上の写真はイメージです）

可憐な小花の様々なデザイン画に触発されました。

ここにメレダイアを配したら可愛いぞ！とか
ここはイメージを壊さずにバチカンの代わりに、このラインを活用しよう・・
・

私は更に軍雪さんのデザインのバリエーションもお手伝いさせていただきました。

とても楽しいお仕事だったと記憶しています。


今回「鳥丸軍雪」で検索したら、
英国王室御用達デザイナーと出ていました
故ダイアナ妃のイブニングドレスもデザインなさってたんですね。

今もきっと素敵な紳士でいらっしゃると思います

体験教室

初めての方の為の体験教室を日曜日に開催しました。

最近は３時間くらいで出来る一日コースを体験なさる方が増えて来ました。

まずはやってみないと分かりませんものね。
ロストワックスなんて見たことも聞いたこともないですからね、普通は。



今回は見知ったメンバーですので、話に花が咲く咲く・・・
多岐に渡る話の中、お腹が痛くなるほど大笑いしてシワも増えたんじゃ？

（でも上の写真はみんな真剣で、そんな感じは微塵もしないのが可笑しいわ。ウププ）

大笑いしながらも、着々と作業は進んでいるのが流石です。



まずはデザインを決めたらＷトレーシングペーパー（普通のトレーシングペーパーを２枚貼り合わせた物）に写し取ります。
熱を加えたワックスを紙に垂らしますと、反りやすくなってしまうので、
厚手の紙を使用します。

＊トレーシングペーパーはロウびきになっているのでワックスがきれいに剥がれます。
それでも大きいサイズのものは反ってしまうんですけどね



・・・でな感じで爆笑しながらも素敵な作品が４点出来ました

同じハートでも作る人に依って雰囲気が変わるのが楽しいですね。

コロンとした可愛い癒し系のハート。
流れるラインの美しいハート、
落ち着いた大人の雰囲気のハート。

そしてハート以外の形を選んだ方は
シンプルなネコちゃんのアウトラインやご自分のイニシャルを色々用意してくださった方。
どれも良いアイデアで私も迷いましたが、時間的に間違いのないハーフムーン（三日月）にしました。


今回は思いのほか早く出来たのでもう少し難しいデザインでも良かったのかもしれないと思ったりしましたが、
こればかりはやってみないとそれぞれ人に依って違うので分かりません。

次回やる機会がありましたら、もう少し高度なデザインのものを作って欲しいです。


この４点がシルバーになったら、またご報告しますね



初めて経験した方が
「これ楽しいね！楽しいなぁ～♪」
って言ってくださることが多いんです。

そんな風に楽しそうに制作しているお顔を見てると、
私はホントに嬉しくて
そんな時は教室をやってて良かったって心から思います。

そして生徒さんたちに深く感謝する私です。

生徒の皆さん、ありがとうございます