アジサイの季節になりました
6月定例市議会:松田 孝市議一般質問
陵西地区などへの生活排水処理(下水道)計画の策定を急げ
「白岩・醍醐・高松・柴橋地域の下水道整備の時期は未定」と市長答弁
【住民負担の少ない「市町村設置型合併浄化槽」の導入で早期供用開始を提案】
この間、寒河江市の下水道事業は、整備予定面積1,800㌶の内、事業認可を受けた市街地を中心に1,160㌶を集中的に整備してきました。
事業開始から29年をへて、総事業費は317億円もの膨大な資金がつぎ込まれ市債の残高は130億円の巨額になっています。
さらに全市下水道が実現しない内に、築23年が経過した終末処理施設の浄化センターの老朽化が進み昨年から約16億3000万円の事業費で施設や機器の更新を行なわなければならなくなっています。
そして財政難を迎えたいま、未整備で残された、白岩や醍醐、高松、柴橋地域をいつ、どのような手法で実施するのか、その道筋も示せなくなっています。
佐藤市長は、下水道整備が先送りになる地域について「個人設置の合併浄化槽への補助制度を設け対応している」のでそれで充分、という見解を示しています。
松田孝市議の提案=「市の責任で、合併浄化槽の設置を」
松田市議は、「下水道整備が後年度になる地域で、個人が設置する合併浄化槽への補助は、あくまで近い将来、公共下水道がくることを前提にしたもの。しかも『補助する』といっても設置費用の6割は個人負担だ。また、公共下水道がくれば浄化槽は閉鎖されるので二重投資にもなる」
陵西地域などの未整備地域はいつから事業着手するのか、具体的な事業計画も示さず、また整備手法の見直しの議論もないままに、補助するからと高額な個人設置の合併浄化槽で間に合わせようというのは本末転倒だ」
「国の『三位一体改革』によって交付税が減額され、自治体が自由に使えるお金が極端に不足してきていることに加えて、これまで寒河江市がすすめてきた大型事業等による市債の償還もピークを迎えている」
「現状では、終末処理場まで流し込む公共下水道方式の整備を続けていくのは財政的にも無理があるのではないのか?全体計画の完了の見通しや、そのための財源対策を示すべきだ」と市長にたずねました。
佐藤市長の答弁(大要) 「未整備地域の見通し示せず」
佐藤市長は「現在認可を受けている地域は、整備を見合せる鹿島・八鍬地区を除き、平成23年度までに完了予定だ。その他の地域については今後、事業認可を拡大することについては考えていない」と答弁。
それを受けて、松田市議は「市長の答弁では、現在事業認可を受けている地域以外の事業着手の見通しは立たない、ということだ。
地域格差をなくすためにも、負担の公平という観点からも、生活廃水処理計画は継続しなくてはならない。
住宅の増改築などの計画を持っている住民はいつまで待てばいいのかを知りたいのは当然だ。
市が財政難であれば関係市民の要望も集約して、市も住民も財政負担の少ない方式に変更して推進すべきだ。」と強く求めました。
「全市下水道整備計画の見直しを実現するために関係自治体が力をあわせて政府へ要請行動を」
松田議員は、一般質問に先立って、先月、党市議団の視察で、5年前から同制度を導入して整備を進めている酒田市を視察してきました。
市町村設置型合併浄化槽の導入を提案=松田市議
質問では、同市の様子なども紹介しながら、住民も自治体も負担が軽減されるだけでなく、事業のスピードアップも可能な「市町村設置型合併浄化槽事業」への転換を検討すべき時期に来ている、と提案理由を説明しました。
全国的に地方財政が厳しくなる中で、下水道整備の手法を見直す自治体が増加しています。自治体が設置する合併浄化槽事業は全国218市町村で実施、県内では7市町で既に見直しがおこなわれ、迅速な整備が進められています。
佐藤市長は「浄化槽方式へ見直すとなると、これまで全市公共下水道を前提に整備してきた終末処理場への補助金返還などがでてくるし、排水路整備や汚泥処理などに多額の金がかかるので全市下水道整備の見直しは考えていない」と答弁しました。
松田市議は「財政難で下水道整備の見通しも示すことが出来ない状況の中で地域間・住民間の公平性を保つために施設整備計画の原点に戻り、新たな整備手法を再検討すべきだ」
また「計画見直しによる補助金返還問題などの国との関係の調整のために市長は先頭に立って、関係自治体と力をあわせ国、県に要請し解決を図るべきだ」と強く求めました。
「市町村設置型合併浄化槽」とは
濃いブルーの部分を自治体で設置する
この事業は環境省の補助事業で、自治体が個人の土地を無償で借りて浄化槽を設置。利用者から使用料を徴収し、市が浄化槽の維持管理をしていくと言うものです。
事業のメリットは、浄化槽の耐用年数も30年と飛躍的に質が向上し、住民負担も少なく、自治体の負担も、多額の資金を要する終末処理場や下水管の敷設も必要なく軽減されます。
自治体の責任で行う合併浄化槽の設置へは、30㌫は国が補助、さらに、事業資金の元・利金の50㌫が後年度に交付税で戻る仕組みになっています。
さらに汚水処理のコスト比較でも、特定環境保全公共下水道の半分以下で処理でき、処理排水の水質も公共下水道とほとんど変わりません。
整備は希望する集落単位で実施され機動的に整備ができます。
市長は、答弁の中で「自治体設置の合併浄化槽には、排水路や汚泥処理に多額の資金が必要になり事業化は困難だ」といいましたが、浄化槽の処理済の排水は通常の側溝や水路に流しても問題にならない水質にまでなっています。ことさらに「排水路の整備が必要」とは何を指しているのかわかりません。
また、汚泥の処理は、各家庭から浄化槽を維持・補修するための使用料金を徴収するので自治体の負担はありません。