欄№2 ジャズ！ジャンル何かクソ喰らえ！！《ヘイス・ヘンドリクス(ts)》

ジャズのジャンル何かクソ喰らえ！
自由奔放に自己の音楽観を現す！

水を掴もうとすると、漏れるが如く掴みようが無い！！
②『ドム・ロケッツ』(79)
《Dom Rocket/Gijs Hendriks》
ヘイス・ヘンドリクス(ts)、ミッシェル・ヘル(p)、

ベルト・フォン・エルク(b)、ミッシェル・ベアード(ds)。

アバンギャルド、アグレッシブ、フリー・前衛ジャズ、
ハードバップにモーダルジャズ、ムードテナーも、・・・。
この男のジャズはどれにも該当せず、全てに該当する。
曲毎に変わり、曲の途中からでも豹変していく。

自由奔放に音楽観を現す。「ジャズのジャンル何かクソ喰らえ」

レコード①から２年後(79年)の録音。
①と比べると音質・フレーズが異なり、同じ奴とは思えない。
曲毎に、曲の最中でも音質・フレーズが変化していく。
テーマが終ったのかも良く分からない、リズムパターンがやたらと変わる。
ムードテナーか？と、思えばハードバップから一揆にモーダルへ。
そして、フリージャズにも豹変・・・。

特徴を掴もうとするが、水をわし掴みするように手から漏れていく。
掴みようが無い、多種多様・雑種雑多にジャズを表現してくる。
何が飛び出してくるか想像がつかない、だからワクワクし面白い。

凄いのはリズム陣、ベース・ドラムは①のメンバーと変らない。
だからか、サックスとのインタープレーは一糸乱れぬサウンド。
グループ全員が怒涛の如く攻め寄せてくる迫力は凄まじい。