№1 吹飛べ、ちゃらちゃらの《ジェラルド・ウィギンス(p)》

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こんなにジャズっぽいとは、ちょっと歓心。

激な音創り＆安息のくつろぎを、織り成す。
バランス良いとはいえ、何処にでもありそな・・

 

一句

　“安っぽい　吹飛ぶイメージ　激ピアノ”

①『ザ・ジェラルド・ウィギンス・トリオ』(56)
《The Gerald Wiggins Trio》
ジェラルド・ウィギンス(p)、

ジョー・コンフォート(b)、ビル・ダグラス(ds)。

もっともらしい、ジャズピアノである。
こんなに、ジャズっぽいピアノだとは。

思ってもいなかった。

アルバム「Around The World」で有名な方。
記憶に残ってるのは「カクテル・ピアノ」。
ラウンジピアノ、とでもいうのか。

軟弱にポロポロ鳴ってるだけ、空気に漂う音。
と思っていたが、ところが・とてもとても・・。

そんなものじゃ～なかった。

冒頭の「Love For Sale」。
ピアノトリオが速いテンポで勝負する定番曲。
 

強く迫ってくるピアノに勢いがある。
「ガァン・ゴォ～ン」ブロックコードを叩きつける。
「ぐいぐい・ごりごり」シングルトーンが強く迫る。

脳裏に刻まれていた軟弱残像が一掃された。

そして、品の良さ＆インテリ臭が漂ってくる。

バラードの曲は、軟弱さが蘇ったりもする。
「ちゃら・ちゃら」とした安っぽい音だったり。

そんな軟弱ど真ん中のプレイも、あったりはする。

激な音創り＆安息地のくつろぎを織り成す。
バランス良く仕上げた巧さがある。
ただ、ドラムの盛り上げもなくスリル感はない。

 

　一句

　“安っぽい　吹飛ぶイメージ　激ピアノ”

 

この頃のトリオの定番、ドラムのワイヤブラシ。
何処にでもありそな、心地良いピアノトリオ。
といってしまえば、そんなものかと・・・。

 

♪～♪ 　カクテルピアノの軟弱残像を一掃させる強さで勝負してきます。