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ハッピーライフ!

2度と戻らない日々の記録と記憶。

南青山某所 【C】

2007年07月08日 | 暗闇研究会

の日は、Spiralビルの前で待ち合わせ。この辺に来るのは、ホセに連れまわされることが減ってから、初めてかもしれない。

そういえば、先週半年以上振りにホセから携帯に電話があった。
まぁ、他愛のない会話で終わったけど。
男同士のちょっとした意地の張り合いに終わりは来るのでしょうか?(笑)

さて、この辺の一本裏道を入ると上の写真のような入り口がある。

この階段が結構曲者で、意外に長いんだよ。

だよ、って口調も唐突だが。

で、行って来い階段を2往復くらいすると、やっとエントランスが現れる。

カウンター席に落ち着くと、カウンター席にいるのは全部男女のカップル。奥のテーブル席には、中年女性だけの6人組が嬌声を上げて店の雰囲気を良い感じに台無しにしている(笑)

あとは、業界人的風貌の髭面の男性や、モデル風のお姉さんなど。

僕は、結構身の上話とか苦手なのかもしれない。

聞かれないとあまりしないのかもしれない。

久々に鋭い突っ込みを受けて、これまで話した事がなかったような自分の結婚生活に関する歴史?を語らされてしまった

語ってみて思うことは、人生色々あるなぁ、ってこと。

すっかり忘れていたような、20代後半から30代前半の色々な日々を思い出した。

その時期の仕事の面での人生は割りと時々思い出したりしているのだが、その頃の女性関係とかは、すっかりご無沙汰?だった。記憶的に。

その頃は30代後半がこんな日々だとは予想だにしていなかったな。

それに、blogなんてメディアが発明されて、個人が簡単に情報発信できる手段を手に入れるだなんて思わなかったし。



ということで、これをお読みの皆さん、仮に暗闇とアルコールと雰囲気の良いお店の揃ったところに僕を連れ出したからと言って、あまりプライベートに突っ込まないで下さい。

なんのお願いだ?

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銀座 【Clos de Miam】(後篇)

2007年06月10日 | 暗闇研究会


前篇からの続き・・・

通しで出てきたのは、豚のタン、って言ったかな?

ジューシーな脂たっぷりのもの。

その下にニンニクだとか色々なものを微塵切りにしてオリーブオイル?で味付けされたものが敷き詰められている。

ワインに合うし、食欲をそそる感じ。




最初にオーダーしたのは、

「月2回限定 ナポリ直送モッツァレラチーズ ルッコラ添え」


これ、口に含んだ瞬間、超がつくほど驚いた

イタリアで前に一度だけこれくらい驚いた事があったけど、それってもう15年以上前なので、僕の舌の肥え具合を割り引いて考えると、こっちの方が更に美味しいと思われる。

このチーズ、毎月何日頃に行けば食べられるの?って聞いたけど、直ぐになくなってしまうので判りません、って言われてしまった。然もありなん、って感じ。

外側が、ちょっとだけ皮っぽくなっていて、中は柔らかいチーズ。

フルーティーなトマトとの相性も抜群である。


2品目は「瞬間燻製した鯖とトマトのマリネ」

元々、鯖は好きである。
鮨屋に行けば間違いなく頼む。

しかし、この鯖、その旨味を維持しつつも、燻製を謳うだけあって、スモーキーなチップの香りが染み付いていて、独特の味わいである。

口の中で噛んだ途端に、その香りがふわぁ・・っと鼻腔に広がる。

で、写真だと、どこにトマトがあるか判らないだろうが、実はこの鯖たち、トマトの上に覆う形で盛り付けられているのだ。

鯖の切り身を一緒にトマトと口にいれると、先ほど食べたばかりであるはずのその野菜が、全然違う姿で立ち上がってくる。

これは美味しい。


で、3品目に頼んだのは・・・名前忘れた

いや、難しいんだよ、フランス料理の名前。。。

「フォアグラとじゃがいものxxxxx 赤ワインソース蜂蜜入り 」

xxxxxの部分には、フランス料理の調理法の名称が来るはずなんだけど・・・

確認のためにまた行かないとな。。

写真でフライの衣みたいに見えているきつね色の部分、これは実は千切りになったジャガイモである。

上に乗っているのは、パッと見先ほどのチーズに似ているが、実はポーチド・エッグ。スプーンでこの玉子を崩して、流れ出した半熟状の黄身をドローっと、全体に絡めて頂くのだ。

赤ワインとハチミツの相性が抜群のソースの甘さが非常に新鮮で、とても美味しい(こればっかだな)。

この間、飲み物は白ワインになり、更に赤ワインになった。
減量中の今、アルコールはかなり断って来たのだが、今夜は解禁。体重は増えてしまうだろうが、たまにはこうやって精神にご褒美をあげるのが、ストレスコントロールの観点から大事である。

明らかに食べすぎ?なのかどうか判らないが、デザートを食べるだけのお腹を残さずに最後に挑んだのが、

白金豚肩肉と豚足の包み焼き

ル・クルーゼの鍋のままサーヴされる。

もう、いい加減に美味しいって以外の表現しないとまずいな・・・

でも、他にどう表現すりゃ、いいんだ?あ、そうかmiam, miamだ。(適当な・・・)

中が、ヨーロッパで出てくるような手作りのソーセージみたいな感じになっているの、この包み焼き。

蓮根やニンジンが添えてあり、たっぷりのレンズ豆が絡めてある。

ナカナカのボリュームで2人でこれを食べるともうお腹いっぱいである。

食べたものが1つ残らず、相当美味しかった。

大満足。

気取ったフレンチレストランもたまには良いけど、こんなビストロみたいなお店に行くとやっぱりホッとするな。

なかなか予約が取れないけど、また行こうっと。

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記憶の片隅

2007年06月08日 | 暗闇研究会

回は、奥の大きなテーブル席の端に座っていた。

今回は既にそちらには先客がいたので、吹き抜けの手前の席に着く。

この前は、丁度満開の桜が、お店の前に薄ピンク色のアーチを作っている季節だった。調べてみると丸2ヶ月も経っていた。

こちらは、定番の干菓子の他に、季節の限定干菓子が数多くある。前に来た時には、桜の葉を使った、桜餅を頂いた。

今回もお気に入りの棗バターはじめいくつか頂いた。

 

ういろうの上に、粒餡が乗った、水無月など、美意識の高さをうかがわせる作品ばかり。

それから鶯豆を使ったお菓子。

豆大福の白い肌の艶やかな肌理が、新雪みたいで光を反射している様がとても美しい。


この2階にいるスレンダーで美人のお姉さんが、『前回いらした時のことを、覚えていますよ』と、話しかけてきた。『あの日は、スーツをお召しではなかったですよね?』って。

でも、もう2ヶ月も前の話だ。僕のほうが自分の服装の記憶が曖昧だったりする。

しかし、『あちらの奥にお座りで、桜餅と、釜凝り茶を頂かれていましたよ』、と、確かに正確にご記憶されていた。『そう、そしてその後、赤米ビールをお頼みでしたよね?』と、そこも正解。すごいなぁ。

なんか、美女の記憶の片隅に、一瞬でも自分がいた、というのはとても嬉しいものである。それに、たった一度来たくらいで、常連さんみたいに顔を覚えてもらえて話しかけて貰えるのって何か嬉しいよね?

ここ、やっぱり人に教えるの止めよう(笑)

そして、お姉さんに会いに、時々通おうっと。

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A private retreat

2007年06月07日 | 暗闇研究会

院で、血液検査の結果を聞いた。概ね健康。一応B型とC型の肝炎ヴァイルスの追加検査をお願いした。

仕事は、次から次とやる事が生まれてきてキリがないので、思い切って6時半にはオフィスを脱出した。

20分後、久しぶりにここへやって来た。

都会の真ん中に、鬱蒼と茂る緑が夜の光を浴びて美しい。

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混沌、あるいは渾沌という名のBar

2007年05月09日 | 暗闇研究会

可思議な場所である。

都内のとある場所の中空に浮いている。

目の前には、ブレードランナーのような、あるいは、ブラックレインとでも言おうか?高速道路が走っている。


通常では見えない首都高速の流れる光達を酩酊した状態で眺められる場所。

そんなBARである。

この日、僕は窓際のソファーに席を取り、流れ行く車たちを肴に飲んだアマレット。

江國香織の作品の登場人物が、来る日も来る日もアマレットを飲んでいたから。


独特の芳香が、鼻腔をくすぐる。


流れていくヘッドライトの光の束に、過ぎ行く時を重ね合わせて見ていた。

一度しかないその時との一期一会に感謝する。

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世田谷区某所

2007年04月26日 | 暗闇研究会

宵はこちらで。

 都心から西へと伸びる線路のひとつに乗り、2駅目で降りると、そこは三軒茶屋という。かなり酔っ払って書いているので、駅の数とか、地名が間違っているかもしれない。いきなり書き出しから無責任であるが、こういう時は言い切るに限る。

 自信満々に書けば、例え間違っていても、気づかないだろう。いや、気づくか?
ちなみに、仙台には二軒茶屋という地名がある。だからなんだ?いや、オチはない。申し訳ない・・・って、一人で何を書いてるんだ? 

 地下鉄の駅から地上に出て、更に西を目指して歩く。
ある曲がり角を曲がると、閑静な住宅街となり、夜ともなると人気(ひとけ)が全くない。

 そんな夜道を1分くらい歩いていると、この店が突然現れる。
店の正面には窓の類が何もなく、しかも、かなりぶっきらぼうな引き戸がつけられてるので、非常に入りづらい感じ満点である。


 しかし、強面の奴は、いざ付き合ってみると、意外に良い奴であったりするように、この店も、敷居は高そうだが、いざその懐に飛び込んでみれば、とてもまともな感性の、品の良いお店である。

 


 窓の無い、穴倉のような店。

一瞬、躊躇するが、思い切って一度トライしてみて欲しい。

料理の腕は、すこぶるつきに良い。

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春秋

2007年04月24日 | 暗闇研究会

ちの会社には、新卒で入社した社員は一人もいない。外資系企業の日本法人ではそういうところも少なくないだろう。

 そんな、中途採用しかいない会社に、入社して早17年というツワモノがいる。彼曰く、うちの会社がこれまでジャンプアップした成長期が3回あったのだという。

 そして、彼曰く、現在もまたそのジャンプのために屈んでいる時期にすごく似ているのだという。



 さて、そんな一言に励まされながら、今日も9:00~20:00まで、自由な時間が30分もない、そんな1日を過ごした。


時は流れて・・・

 国道246号線沿いの夜道を歩いていた。

とてもお腹が空いていた。

美味しそうな蕎麦屋を通り過ぎた。

ガマンガマン・・・

目指すお店はもう少し先。

三宿交差点を曲がる。。。


黒字に漢字の看板を見ると、思わず思い出す店が他にあるなぁ・・・(笑)

僕がよく寄らせて頂いている銀座のバーは、20年前に武蔵野美術大学教授でありインテリアデザイナーの杉本貴志氏によって手がけられた名店「PEN」であった。

三宿にある、その杉本氏のお店に寄らせて頂いた。


2階ダイニング「春」で、ゆっくりと晩御飯を頂いた。23時でお店はラストオーダー。そしたら、ゆっくりと階段を降りて1階のバー「秋」の止まり木に移動。

 インテリアは、普通に椅子とテーブルがあって、誰かのお家に来ている、そんな雰囲気。

 バーは日付が変るまで開いている。

 一夜限りの奇跡を目の当たりにした興奮が冷めやらぬまま、アルコールを口にした僕は、いつも以上に上機嫌だった。

 何かが起きる予感というのは、人を高揚させる。
そして、未来を信じるという事は、新たなパワーを与えてくれる。


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棒深紅

2007年04月18日 | 暗闇研究会

しぶりに立ち寄ったこのBar。

このblogにも何度か登場している。はずである。

 とある著名写真家が関係している。
お店の一角には、彼の写真がさり気なく飾られている。

 カウンターの端に陣取り、イチゴとシャンパンのカクテルというのを頂いた。
 このお店、グラスと灰皿が全てバカラ製。



 朝型へのシフトは、単に自宅でPCに向かう時間を奪うだけだと判った。
あー眠い。

 ではまた。眠いと文章つまらないね(笑)

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暗闇カーテン

2007年04月14日 | 暗闇研究会

じ、10000分間とはいえ、内容によって、その週が長かったり、短かったり、体感の長さは千差万別である。

 僕で言うと、今週はすごーく長い1週間だった。
もっとも先週の金曜日も同じことを考えていたような気もするのだが。。。

 だって、読んでて恥ずかしすぎた『テムズのあぶく』を読み終えたのも、AKIRAさんと晩御飯食べたのも、その隣でほんまちゃんに遭遇したのも、入学式に参加したのも、フットサルしたのも、オフィスで新しいポジションを打診されたのも、それを受けて室長とキャリア論について語り合ったのも、その反動で真っ直ぐ帰る気になれずに緑青に行って、そこでツインズに遭遇したのも、翌朝4月付けで出向が解けた、某氏を訪問したのも、その件でUSとのカンファレンスコールを3回したのも、夜師匠とその仲間と濃厚で、濃密でな5時間を過ごしたのも、そして第1四半期に売り上げた数億円の案件のプロジェクトのキックオフミーティング&ディナーがあったのも、どれもすべてこの10,000分間に起きたことだからである。



 一週間の最後のイベントが、そんな仕事がらみのディナーだなんて、絶対に嫌である。

 解散後、ふらぁ・・・と、夜道を歩き、都内某所の雑居ビルの3階へ。
何の装飾も無い、真っ黒で平板な鉄のドアが薄く開いている。

 ドアノブの脇に、小さなアルファベットで、何語だか判らない店名が書かれている。異国の響き。。。どこだよ、ここは?

 正面にロの字型のカウンターバーがあり、正面の壁は一面のカーテン。裏から照明が当てられていて、白く闇にそのドレープによる濃淡を浮かび上がらせている。

 通りを見下ろす窓際には幅の狭い止まり木があり、その一番奥にはこちらに背を向けた1つの黒い人影が。隣には、ガラス製のリンゴのオブジェが、照明に妖しい光を受けぼんやりと、微光を放っていた。

 隣に腰を下ろし、オーダーを告げる。
暗闇でグラスを傾けているうちに、直前の和食やで飲んだ焼酎の香りが抜けて、洋酒の匂いに身体が染まっていくのが解った。

 今宵もそのまま暗闇に身を沈め、やがて闇に同化し、漆黒の世界に消えていった僕の姿はもうどこからも見えなくなってしまった。。。

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僕と和菓子と暗闇で

2007年04月08日 | 暗闇研究会

こは、久々に誰にも教えたくないなぁ、ってセコいことを考えた場所。

 だって、とっても素敵だし、とっても暗いから(笑)
なんか、僕にとって、日々暗闇による開放感とか、闇だからこそ見えるもの、みたいなのが、大切になって来ている気がするんだ。

 しーかーもー、写真でお判りのように、この季節、桜が綺麗なのよ、ここんち。
この2階、夜だけBarになるのだ。

 1階では評判の干菓子を売っている。それを2階で頂く事ができる。

 ここで、人と待ち合わせ。
こんな場所を指定してくるような、美意識が高くて知性も高い友人。

 僕は奥のテーブル席に腰掛けて、桜を見つつ、お店のお姉さんに色々とお菓子のこととか、お茶のこととかメニューについてお話を伺う。

 季節のお勧め、として彼女がどうしても1つに絞りきれなかった2つのうちのひとつ、桜餅と、釜ごり茶をオーダーし、夜桜を観てた。

 丁度、僕の目の前で、背筋がピンと伸びた彼女が、お釜からお茶を発ててくれるのが見える。

 横顔が綺麗。モデルさんとか、なのかなぁ?額から鼻筋、顎にかけてのラインが綺麗な人だ。そして説明が上手だ。


 
 しばらくして、干菓子のメニューを見つつ、サンプルも出してもらって、オーダーを決める。

 豆大福も美味しかったけど、棗バター(右の写真の一番右の胡桃が乗ってる奴)が、もうすごい衝撃だったかも。

 口に入れた瞬間と、その1秒後と、5秒後に、思わず『なんぢゃこりゃぁ!』と、松田優作になってしまった。

 それぐらいの衝撃。

 世の中には、計り知れないほどの味の種類と、美味しいものがあるのだなぁ・・・と、非日常的な美しい空間の中で、赤米ビールを口に運びながら考えていた。

 羊羹も、黒蜜羊羹、濃茶羊羹、椰子の実羊羹、大納言羊羹、なんかがある。
椰子の実羊羹から漂うココナッツの香りが、僕をHaymanの記憶へと誘う・・・

そして、ひと口菓子。様々な素材をベースにした餡に、木の実や果実を組み合わせた小さい玉状のお菓子。どれも衝撃的だった。

 ちなみに、Paul Simonの『僕とフリオと校庭で』のパロ?の山崎まさよしの『僕と不良と校庭で』に比べて、全然韻が踏めてないなぁ・・・

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夜の枝垂桜

2007年03月31日 | 暗闇研究会

かった一週間が終わりを迎える金曜日、充実しつつも、とても忙しかった一週間の疲れが、全身に澱のようなものとして貯まっている。


 桜を愛でながら食事をしようと思い、久しぶりにこの店に電話してみたのは数日前。お店の方に

『梅は咲いたか、桜はまだかいな?』


と電話で尋ねると(こういう古いネタを書くと若者には通じないんだろうなぁ・・・)、今週中の方が安全でしょう、と言われたので、金曜日に寄らせて頂いたのだ。

 港区。スタイリッシュな、服飾ブランドの路面店や、インテリア関連のショップ、更には美術館やカフェが軒を連ねる一帯から、ふと喧騒を避けるように伸びる細い路がある。その坂道をゆっくりと降りていく。街灯も少なく、薄暗い路をどこまでも降りていく。


風が強く、やや肌寒いくらいである。


初めてここを訪れる人だったら、丁度不安になり始める頃に、その一軒家が姿を見せる。

 入り口横に立つ枝垂れ桜が丁度咲き誇っている。

 玄関横に設置された石製の水瓶から溢れ出た水が、チョロチョロと音を立てながら、この敷地のエントランスまで流れてきているのだが、この音が耳に心地よい。

 敷石をゆっくりと上るとドアがさっと開かれ、

『お待ちしておりました。』


と、出迎えられる。


 これまではいつも1.5階や2階にある個室ばかりを利用してきた僕であるが、今回は初めてカウンター席。ここは階段を上る際にチラっと見える様が素敵で、いつの日か、と密かに狙っていたのである。

 カウンターの正面は通常酒瓶が一面に並んでいるお店が多いかと思うが、こちらは、カウンターの正面の壁は、全面のガラス窓。

 窓の外には柳の樹が数本植えられておりライトアップされている。風に揺れる柳のしなやかな動きが典雅である。


 調理する様を、見るともなく観ていると、板前さんがその柳を背景とした舞台に立つ俳優に見える。調理というアートでありパフォーマンスを、その夜の樹々を背景に演じているかのようである。

 樹々の奥には目隠し代わりの塀があり外からの目線を気にする必要はない。

駅から坂道をずっと歩いてきたからか、heavyだった来日していた外人チームとのやり取りがすっかり終った解放感からか、この日は1杯だけビールを解禁にした。久々の喉越しが身体に染み入る。

 その後頂いたお料理はどれも美味しかった。

 店内で写真を撮るのを最近は極力止めているのだが、この蚕豆と海老のお椀や蕗のお料理なんかは美味しくて思わず絶句。

 この季節、美しい夜桜を愛で、美味しいお酒と料理があると、日本に生まれた幸せを感じずにはいられない。

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渋谷区 ある和食屋にて

2007年03月04日 | 暗闇研究会

JRと営団が交差するとある駅から喧騒を抜け、古い商店街の名残を僅かに残す夜道を歩く。

 途中スタイリッシュなイタリアンレストランや、あるいは知る人ぞ知る、みたいな居酒屋が点在する。

 そんな建物が切れそうになるところにぼんやりとした看板の灯りに路面が僅かに橙色に照らされている、そんなお店。

 看板、地上10cmくらい。小さな子供でも見逃さないように、という店主の配慮が嬉しい。多分違うな。

 引き戸を開けると、左手には向かい合いで座る席が2×4で8席の縦長のテーブル。右手には壁に向かって座るカウンター席が4つ。

 とても小ぢんまりしている。
お店はとても狭いので、周囲の会話は全部筒抜け。
訳ありのカップルはいなかったかもな。
あ、俺か?(笑)

 という冗談はさておき、僕は一番奥の厨房の横の席だったのだが、足下からは厨房の熱気が噴出してきている。冬なのでそれが温かく不快な感じではなかった。

 夫婦で切り盛りしていると思われるのだが、フロア?担当の奥さんと、それに対してぶっきら棒に応える厨房の旦那という、典型的な僕らの一世代上の組み合わせ。

 その日も、鰆の照り焼きを頼んだ直後に、その隣の鯖の照り焼き、というお品書きを僕が指差したところ、

『あれ?ちょっと待って下さいね』

と、奥に引っ込んだ。

『ね、鯖は塩焼きじゃなかったの?』

『照り焼きだよ。品書きに書いてあるだろぉ!?』

『でも』

『照り焼きだよぉ!』

・・・(再び登場)

『お待たせしました、鯖の照り焼きですね』

なんてのが、これまた筒抜け。

ここで、焼酎のお湯割りを頂き、お魚を鱈腹頂いた。

驚いたのは、お会計の時・・・


とても良心的な価格設定。

居酒屋並みのお値段だった。

こういうお店が、いつまでも続いていけるような、そんな東京都政を、新しい知事には望みたいな。。。って何の話だ?

浅野さん、僕宮城県出身だから、結構親近感あるのだ。

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渋谷区 ある蕎麦屋にて

2007年03月03日 | 暗闇研究会

会の喧騒から離れた裏通りの一角に、そっと佇む和風の建物。


 恐らく、一度もここへ来た事がない友人などと待ち合わせしようとしても難しいのではなかろうか?

 また、エントランスの雰囲気だけだと、価格帯も判らずに、一見さんにとっては少し敷居が高いかもな。


 最先端のjazzを聴いて、興奮さめ止まぬまま夜風に身を委ね気がつくと急に人通りが無くなっていた。

 ぽつねん、と建っているバーでワインを飲みながら流れるBaden Powellのギターの調べに頬が緩む。だって、チーズも美味しいし。

 そんなひと時を過ごしてバーを後にし、ふと小腹が空いていることに気がついた。

 というわけで、軽く食べようと目指したお蕎麦屋さん。

 ここんちは、塩が盛られて水が打たれたエントランスの両脇には緑が茂っている。

 引き戸を開け中に入ると意外に広い。が、本当に驚くのは通された地下1階。奥には掘り炬燵のような席が3席。手前にはロの字型のカウンター席。

 奥には日本酒、焼酎、梅酒がズラーっと並んでいる。蕎麦も国産蕎麦を石臼で挽いて、名水 "榛名山箱島" で食べる直前に打つ、というこだわりの店。

 地下のカウンターに陣取った僕らの右側には、ゲイと思しきスタイリッシュだけど、ちょっと仕草が怪しい美形の30-40代が2人。

 左手には、髪に白いものが混じった40代後半くらいの経営者風の男性と、どこかで顔を見た事がありそうで思い出せない、そんな感じのアイドル崩れのような20代後半の女性、カウンターを挟んだ向かいには、鳥のような風貌と雰囲気の銀縁メガネをかけた痩せた50がらみの男性が、40代半ばの昔はやや美しかったと思しき女性を一生懸命に口説いていた。右手奥の酒瓶の並ぶ棚の前には、女性二人と男前の男性が一人。
 ホール係の男性も女性もモデルさんかと思われるようなルックス。
なんか、深夜にそんな景色を観ていると、自分がデイヴィッド・リンチの映画の登場人物になったかのような錯覚に陥る。面白い。

 僕はとろろ蕎麦を頂いた。美味しい。
たまには、こんな深夜の探検隊も一興である。

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都内某所 B

2007年02月23日 | 暗闇研究会

2月は体調を崩していて、ほとんど毎日のように病院で処方された薬を飲んでいたので、外食や飲み歩きをしていなかった。

 なので、このblogを読んで下さってる方などからは、最近夜遊び減りましたよね?というご指摘も頂いていた。

 だからという訳でもないけど、久々に夜のオハナシ。

 ここ、場所を知らないと、偶然に辿り着く、ということはまずないだろうなぁ、という場所にある。入り口を入って正面には、写真のようにA.C.ジョビンやバーデン・パウエル、ナラ・レオンらのジャケットが飾ってある。

 向かって左の壁には、それらジャケットと、小ぶりのナイロン弦を張ったアクースティックギターが置かれている。

 店内に流れる音楽も当然そういったものばかり。
思わず、それまで抱えていた、ストラトキャスターやレスポールを、ガットギターに持ち替えて、それまでやっていたブルーズバンドを解散させたのは、こんな音楽にどっぷりと浸かった大学3年生くらいの頃だったなぁ、なんて思い出す。


 店主の趣味と価値観と審美眼が一致する時、こんな素敵なお店に結実するのだ、という端的な例。

 チーズも豊富で、僕をここへと案内してくれた粋人も、盛り合わせのために5種類に絞り込むのに一苦労していた(楽しい苦労?)。

 美味しいチーズに、美味しいワインに、美味しいボサ・ノヴァ。
キャンドルの焔に揺らめく影を見ながらほろ酔いの僕の頭は、昼間の緊張から解き放たれて行った。

 味覚のセンスと音楽のセンスというものは、実はとても大事なコンビネーションだと思う。

 この2つを共有できない人とは、仲良くなれないかもなぁ。。。

 直截的で感覚的。 形而下的でそして官能的なもの。

 こういう店に安らぎを見出せるようになったという事は、間違いなくオトナになってきているということだ。物理的・生物学的な年齢ではない。経験とセンスが全ての世界。

 この街は、都内ではあまり行く事がないのだが、これを機に、時々行く事になりそうな予感。

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A BOOGIE NIGHT

2007年01月27日 | 暗闇研究会


週前半、仕事を終え、Bar緑青にお邪魔させて貰ったことは書いた

その夜の僕の写真を、また緑青さんのblogに載せて頂いた。
で、コメントで、ミスターやまーちんに渋い、って書いて頂いた。

でも、そんな風に静かに飲みたい夜もあれば、サイコ・デリシャスなライトを浴びながら、ダンサブルなビートに包まれたい夜もある。

昨夜は、前にも確か一度だけ書いた事がある、六本木の老舗のソウルクラブが経営する、抜群に素敵な音楽が流れているこのBarで飲んだ。

 店内のモニターでは、映画54(Fifty☆Four)が流れていた。
この夜は、ある素敵なオトナの女性に関する話を聞いた。

 いくつになってもキレイで、可愛くて、sexyで、知的で、そして明るい人って魅力的だよな。

 モニターの中で微笑むオースティン、いや、間違った、マイク・マイヤーズの、意味深な眼差しを見つめながら、グラスの中の氷が転がる音に、脳内でα波が出ていたような気がした・・・

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