プロボウラー ぼる ７

ボルツ登場。



塔に登って神経をすり減らしていたぼるは、夏の陽気で薄着になったお姉さんを眺めながら傷ついた心を癒していた…。

「はぁ… あんなストレスひっさびさだよ…
この体の改造手術するときに、オペが始まる直前にマントの医者に『痛かったら手を上げてね』って言われたとき以来だわ…
冗談かと思ったらホントに痛いし、でも麻酔で腕上がらないし最悪だったよ…」


『では、気分転換にでも行きませんか？ センパイ』


「えっ…誰？ なんかワイにそっくりなんですけど」
『ボクはボルツ。ダイヤモンドの体を持つ、あなたの後輩ですよ』
「ホントだ、ダイヤモンドボディのオペがされているね」
『そうそう、気分転換に遊びに行きませんか？ あのお姉さんにも声をかけましたよ』
「やるじゃねぇか兄弟！」


第２２レーン・猛襲ソルジャー
「いいかボルツ、ここではあのお姉さんを守ることが大事だ。
俺は横カンの動きで上に行き、単独でおとりになる」
『なるほど』


「やっべ近すぎたグワーーーーッッ！」
『セ、センパーイ！』


「いいか、ここでは左下に近づくな。
敵のニンジャのジツをまともに受けてしま
グワーーーーッッ！」
『セ、センパーイ！』


「なるべく必殺を食らう前に敵を倒すことが大事なん
グワーーーーッッ！」
『セ、センパーイ！』


「ﾊｧｰﾊｧｰ…
よし、ここでいよいよプロボウラーの本領発揮だ！」
『ようやくセンパイらしいところが見られますね！』
「何か言った？ よく聞こえなかっグフッ」
『回転して飛びながらしゃべると舌かみますよ…』


『さて、ボクはここでボウリングさせてもらいましょうか！』
「くっそー、お姉さんにカッコいいところ見せつけちゃって…ん？」


「お、お姉さーーーん！」
『何やってんですかセンパイ！』


『……あのお姉さん、めっちゃ打たれ強いですね』
「アイアンクロー耐えきってたもんな…」


「ボルツ、なかなか楽しかったぜ！」
『ええ、また共闘しましょうか』

ボウリングの楽しさで明るい気持ちを取り戻し、いい気分で帰路についたぼるであった。
ボルツはこのあと、お姉さんとご飯を食べに行った。

続く。