プロボウラー ぼる ８

寒い風がメカの体に染み入る秋。


ぼるとボルツは足湯に浸かりながらダベっていた。
「最近は俺たちも活躍の場が多くて忙しいね！」
『そうですねー、やっぱ開幕必殺ボウリング最強ですよセンパイ！』

そこへ、楓マークの男が現れた。
楓「アンタたちを強者と見込んで頼みがある！ 俺の捲土重来のために、力を貸してくれ！」

「なんだか理由がありそうだね。任せろメープルマン！」
『間違えるなんて失礼ですよ。私たちで良ければ行きましょうか、カナダマンさん』

楓マークの男は何か言いたげだった。
ぼる達はあと３分あったまってから出撃することにした。



「一緒に足湯にいた歌舞伎マンも行ってくれるってさ」
『うっわ、強キャラ感がパないですね！』


ラウンド１
「とりあえず下に集まろう」
『歌舞伎マンが上の方は任せろって言ってましたよ』


ラウンド２
「あっ、ちょっと位置が…」


「『か、歌舞伎マーン！！』」



ラウンド３
『いやぁ、死ぬかと思いましたよ…』
「奇跡も魔法もあるんだよ」
楓「すまねぇ、わざわざ出直してくれて…」
『しっ！』


ラウンド４
『さて、とりあえずボウリングかましますか！』
「あ、メープルマンがビーム食らいそうだけど」
『きっと囮になってくれたんですよ、いやーカッコいいですね』


ラウンド５
楓「ここは俺に任せてくれ！」


『パないのっ！』
「それ気に入ったの？」


ラウンド６
「さて、ではここで俺もボウリングだ！」
『いい流れです！ さぁ、いよいよですよカナダマンさん！』
「ファイナルは開幕で巨大化して、必殺をぶちかましてくれ！」
『捲土重来！』
「乾坤一擲！」
『人間国宝！』
【人馬一体！】
楓「うっ、うむ！ 任せてくれ！」






ファイナル












無事敗退。






楓「すまない、本当にすまない…」
「そういうこともあるって。ボルツはそもそもあの並びじゃ勝てないって帰っちゃったけどさ、気にするなよ」
楓「ううっ…。せっかく大きくなれてもこれじゃあ…」
「そのおっきい手、いつか役に立つって」

「モガモガ…。掟、がどうしたと？」

ぼるとメープルマンに迫る影はいったい…！
足湯に浸かりに来たおじさんだろうか⁉

【憑】最終回へつづく。