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岩国市 井原勝介 「責任を取って辞職するのではない」

2007年12月27日 11時50分27秒 | Weblog

http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/ne_07122706.htm

読売新聞オンライン

迷走岩国<上>基地の街「民意」三たび

年の瀬に突然の辞任劇――。山口県岩国市は昨年3月の住民投票、同4月の市長選に続いて三たび、米軍再編に伴う米空母艦載機移駐問題について民意を問うことになった。移駐反対を崩さない井原市長が再選を果たすのか、それとも容認派が市政を奪取するのか。年をまたいでの選挙戦に走り出した関係者の動きを追う。

 ◆「国と抗戦か交渉か」行き詰まった市政

 「責任を取って辞職するのではない。前向きに米軍再編について民意を問いたい」。26日午後8時10分過ぎ。岩国市役所2階の記者会見場に現れた井原勝介市長は、何か吹っ切れたような、さっぱりした顔で語った。

 イメージカラーの黄色のネクタイ姿で「前向き」という言葉を繰り返す井原市長。記者団の質問に、冗談交じりで応じる余裕も見せた。

 「まともに(市長職を)4年間やったのは最初だけ。あとは(2006年3月の8市町村)合併のために3年。その後は今回のために2年。だんだんと(在職期間が)減ってきている」

 市長選の勝算を問われると「勝算があるから戦う、ないからやめる、ということではない」と表情を引き締め、「自らの考えを訴えて、理解していただける人を増やすということだけ」と述べた。

 市長は1週間ほど前に辞意を固めていた。移駐反対派市議の一人は20日、市長室で市長と1対1で向かい合っていた時、「民意を問おうと思う」と聞かされた。市長が記者会見で「議会も私も民意を問う時期」と発言したのは、その翌日。この市議は「市長はあの日、すでに辞任を決意していたのだろう。市政は何をするにも八方ふさがりで、すでにレームダック(死に体)。辞任・市長選以外に現状打開の道はない」と言い切った。

 引き金となった新市庁舎建設問題。市長が交付金支給を何度働きかけても、国は色よい返事をせず、市議会は合併特例債を充てる補正予算案を否決し続けた。国の締め付けや、多数派を占める移駐容認派市議の攻勢に対し、市長の心中は揺れ動いていたようだ。

 国に「交付金を支給してくれれば移駐反対の旗を一度納める」と歩み寄る発言をしたかと思えば、11月には突然、髪形を丸刈りにして後援会に現れ、「反対姿勢を崩さないよう、自らを縛っている」(市議)ようにも映った。

 26日、容認派市議が修正した補正予算案が成立、財政上の当面の危機はひとまず去った。しかし市が移駐を受け入れない限り、国から新庁舎建設の交付金が支給される見通しはなく、財源不足は続く。

 その中で、市は年明けに実施される市長選へと一気に走り出すことになった。

 井原市長は記者会見で再出馬を表明。移駐容認派も対抗馬擁立に向けた準備に着手する。

移駐容認派の桑原敏幸市議(59)は「今回の市長選は市民にとってわかりやすいものだ。米軍再編に反対し徹底抗戦していくのか。移駐容認前提で国と交渉していくのか。二者択一の選挙になる」と分析。長野寿・岩国商工会議所会頭(71)は「米軍再編問題が原因で市は混乱し続けてきた。市長辞任を機に、よい方向に向かうよう願うしかない」と言う。

 前回の市長選では、井原市長が圧勝した。今回も市長が勝てば、ねじれの構図に変化はない。「市長が再選されたら、国との溝がより深くなってしまうのでは」。ある市幹部はそうつぶやいて議場を後にした。


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