2008年2月9日(土)10:00
前市長の辞職に伴う岩国市の出直し市長選は10日、投開票される。米空母艦載機の岩国移転や財政再建のあり方などを争点に、無所属新人で自民党前衆院議員の福田良彦氏(37)と、無所属で前市長の井原勝介氏(57)が、街頭宣伝や演説会を重ね、激しい終盤戦を繰り広げている。
福田氏は「岩国再生」を掲げ、経済界や移転容認派市議から支援を受ける。「最大のテーマは身近な生活の問題」とし、経済活性化や教育、福祉の充実を訴える。移転問題は容認の方向で国から財政支援を引き出す考えだが、「騒音、治安問題を受忍限度に抑える確約を取る」と条件を提示。国、県とのパイプも強調する。自民、公明両党から支援を受ける。
井原氏は「移転問題が最大の争点」とし、反対の姿勢を強調。「住民の安心、安全を最優先に国と協議し、納得できるまで認められない」と主張する。また、市庁舎建設補助金を凍結した国の姿勢を厳しく批判。「地方自治と民主主義を守る戦い」と位置づける。「草の根運動」で支持拡大を狙う一方、民主、社民、共産の各党支持者からの支援も受ける。