東京の若者が、先日の綿津海神社でお神輿を担ぎました。感想が届いていますのでご紹介します。お疲れさまでした。
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上三坂のお祭りに参加して
今回私は、9月6日~7日、福島県いわき市上三坂・綿津海神社の神輿渡御行列に白丁(はくてい)として、2日間参加させていただきました。白丁とは、布の衣装をまとい、お祭りでのお神輿の担ぎ手を指します。
この地方で古くから続くお祭りに、東京生まれ、東京育ちの私がなぜ参加したのか?実は、今年始めから上三坂にある“古民家”に宿泊させいただいたり、田植えを体験したりしたことがご縁で、お声掛けをいただき担ぎ手となったのです。
当日、気合いを入れて準備をしながら神輿の重さを地元で聞くと、人によって全員違っていて、300kg、500kg!?、900kg!!
だんだん増えて行く。うーむ。900kgはないが、500kgくらいかな。この神輿を2日間男性8人で担いだのです。
時にズシリと神輿の重みが肩いっぱいに掛かり、これが伝統と歴史の重みなのだな、と噛み締めながら担いでいました。一緒に担いだ7名の皆さんは皆優しい方ばかりで、途中で担ぐ場所を相互に交換したり、自分のほうも厳しい重さを肩に受けているのに「大丈夫ですか」と、常に声をかけていただいたり、とても良くしていただきました。
お祭りもさることながら、私は2日間1つの神輿を担ぎ、同じ仲間として一体感を得ることが出来たことが素直に嬉しかったです。担ぎ終わった瞬間、いい意味での使命感・緊張感から無事終えられた安堵と、心地よい疲れに包まれました。
本来であれば、地域の中の方しか参加させてもらえないようなお祭りに加えていただき、地域の皆さんの温かさ、文化に触れられたことはなかなか得難い経験だと感じています。
また、このお祭りはとても素朴で、上三坂の風土と自然になじんでいるように見えました。上三坂という日本の原風景を残すお土地柄もあり、1日目の夜、直会(お神酒をいただき飲食する時間)のあと宿泊場所の古民家に向かって、電灯も何もない真っ暗な農道を歩く道すがら、うっすらと山の稜線をみながら、本当にこの土地であれば神様が輿に乗って巡幸していてもおかしくないな、と得心しました。