一庵 (ひとつあん)

飛べないライター『いたっきい』の愚行をさらしています。

※普段ハtwitterニ居リマス。

もてぎレポート 11/05 Vol.1 (アエロバティックス)

2006-11-05 | 旅行・見学

 

11月5日。
FAI WORLD GRAND PRIX 2006 "HAUTE VOLTIGE" AEROBATICS JAPAN GRAND PRIX 最終日を迎えた ツインリンクもてぎ は、早朝から多くの観客がつめかけました。

いたっきいがもてぎでのアエロバティックスに来るのは今年で6回目ですが、毎回、前年度を上回る観客が訪れているのを感じてきました。今年もその例外ではなく、初日から驚くほどの人出で賑わいました。
そのため、5日の最終日はいたっきいたちも早く行くことに決めました。
ゲートオープンは0800とのことだったので、0730に駐車場に到着してゲートに向かって歩けば、ちょうどよい時間につくだろう・・・という魂胆です。

で、予定どおり8時前にゲートに着いてみると・・・

 
 07:52 朝もやに霞む人の列・・・どこまで続いてるんだか(;^_^A

・・・・・・よかった、この時間に来ておいて。
いつものように9時頃にゆっくり来ていたら見晴らしのいい席を確保(今回は7名1組で来ていた)することが難しくなるところでした。
入場料も2003年までの2倍近くに引き上げられているというのにこの有様ですから、アエロバティックスもカネのとれるイベントに成長したということですか。。。日本では航空ショーにカネを払うという文化はまだまだ育っていないと思っていたのですが、どうやら認識を改めないといけないようです。

しかし、高い観戦料を支払う価値はあります。
すばらしい音響設備があり、実況中継もされていて、しかもイスに座って見物できるのです。当然、他の人の頭が邪魔になってよく見えない・・・なんてこともありません。スタンドですから。
目の前のアストロビジョンには滑走路エリアの様子や機内のオンボードカメラの映像などが常に表示されていて臨場感もたっぷり。
さらに航空祭名物「仮設トイレの長い渋滞」もありません。清潔な常設トイレで、待ち時間は長くても1分程度です。食べ物も手に入れやすい環境で、スタンド裏すぐに屋台が並んでいるというお手軽さ。
そうして手に入れた食べ物をほおばりながら、自分の目線と同じ高さを通過する航空機を見物するのです。
ね、安いもんでしょ?

 
 ベーコンの串焼き。キャップは200個限定のもの

10:30
オープニングフライトがはじまります。
EXTRA300Sが2機、ESTRA330Lが1機の3機がデルタ隊形で進入、続いてSukhoi31M、Sukhoi26、Sukhoi26MXの3機が進入します。

 
 EXTRAの3機。手前から、マイク、クラウス、ピーター

2つの編隊は会場正面を何度かパスし、最後は会場正面に回りこんで編隊解散します。
ちなみにこの編隊を組んでいるパイロットは、普段はソロで飛んでいる人たちです。ほとんど事前訓練なしにこれだけタイトな編隊を組めるのですから、その技量の高さは容易に推察できるでしょう。

 
 Sukhoiの3機。左から、ミハイル、ビクトル、ユルギス

 オープニングフライトの様子(別窓でYouTube動画が開きます)
 youtube URL http://www.youtube.com/watch?v=_sV76cK_D5A

10:45
マタドールズの2機(Su26M、Su26M2)によるエドゥケーショナル・フライトです。
これは観客にアクロバットの基本的な動きを紹介するもの。今回のイベント用に製作されたパンフレットにも図解が入っており、マタドールズはその流れにしたがって、ループ、バレルロール、ロール、ハンマーヘッド、ラムシェバックを実演してくれます。
一通り演技を終えた後は、編隊を組んでスタンド前を何度もローパス!
最後は、彼らがこのもてぎで思いつきで始めた機動、通称“バタフライ”で締めくくりました。

 
 観客のどよめきがわきおこる、バタフライ・ローパス

 エドゥケーショナル・フライトの様子(別窓でYouTube動画が開きます)
 youtube URL http://www.youtube.com/watch?v=Ag-18N-NZXE

11:00
アルファ・アビエーションのロビンソンR22ヘリコプターによるデモンストレーション・フライトが始まりました。
まずはヘリコプターの基本的な動きを紹介します。エドゥケーショナル・フライトです。
次にヘリコプター選手権フリースタイル部門で優勝した機動飛行を見せてくれます。

続いて、荷物を屋根の煙突から投下するデモ。これは災害時に孤立した家屋に救援物資を送り込む訓練で、スケットル(ボーリングのピン)を屋根に見立てた板に差し込み、そのタイムを競います。しかし、さすがは世界チャンプにもなった人たちです。いともあっさり穴に通すので難しさがよく伝わりません。
さらにフロートを狙った海面に投げ込む訓練、水の入ったバケツをテーブルに載せる訓練など、面白い内容で技量の高さを見せつけてくれました。

最後は、R22二機によるアクロバット。
軽やかな動きを見ていると、とても非力なヘリとは思えないのですが、よくよく考えてみればEXTRAと同系統のエンジンで飛んでいるのです。ポテンシャルは意外と高いのかもしれません。

 
 R22 2機でのアクロ

 アルファ・アビエーションのフライトの様子(別窓でYouTube動画が開きます)
 youtube URL http://www.youtube.com/watch?v=S9H-6K_lmyE

12:10
航空自衛隊 百里救難隊のUH-60Jによる救難展示のデモが始まります。
もてぎに自衛隊機という組み合わせは、インディ・ジャパンでのブルーインパルスのフライト以外では初めてではないでしょうか?

仕掛けは、スタンド正面のアストロビジョンの映像からスタートします。
いたっきいも紹介したことがあるアニメ “よみがえる空” のシーンを用いて、災害発生から災害派遣決定までのプロセスが紹介されます。
画面上でアニメのUH-60Jが離陸し、被災地に向かうところで映像が途切れ、会場南側より実機のUH-60Jが飛来してくるというこだわりよう。。。コース上にはいつの間にか要救助者(人形)も寝かされて待機していました。(;^_^A

 
 UH-60Jから2名のメディックが降下!

そういえば自衛隊の航空祭でも、今まで救難展示の一部始終を見ていたことがありませんでした。地上での救護の様子が観客の目線と同じ高さで、しかも遠くで行われるため、ほかの観客の頭で見えにくいからです。(脚立を立てるなどと愚かなことをしてはいけません)

 
 要救助者の収容後、メディックがヘリに戻る

もてぎの場合、ヘリは観客とほぼ同じ高度でホバリングしますし、地上での救難の様子は見下ろすことができます。しかも実況中継つき。これほどわかりやすい救難展示はないでしょう。
そして今年はドラマなどの影響で、“救難”がブームです。
観客にとっても、主催者側にとっても、航空救難団にとっても大いに実りのあるデモでした。

 UH-60J による救難展示の様子(別窓でYouTube動画が開きます)
 youtube URL http://www.youtube.com/watch?v=c7_VB1OVul4

13:00
ブルーインパルスJr.の展示飛行?が始まります。
いたっきいは屋台で買ってきたてんぷらそばと焼き鳥を食べながらの観戦です。
ブルーJr.は、もてぎのアエロバティックスには2000年から毎回欠かさずやってきている常連チームです。

ゴミ捨て場から拾ってきた原付1台からスタートしたブルーJr. しかし、いつの間にか多くの人に知られるようになり、いまや人気のチームになりました。最初はただのハリボテだった機材も、正式に予算がついてからはスモークを装備し、フラッシュライト(編隊灯)が点滅し、ランディングライトも点灯するようになりました。今年には女性パイロットも6名誕生し、やろうと思えば女性だけで展示飛行?ができるようにもなりました。
・・・でも、それが実現してもナレーターはやはり女装した男性なんだろうな・・・

 
 ナレーターかずりんを中心に、いつもより多く回るJr.各機

コミカルな動きで観客の笑いを誘うブルーJr.
しかし、パイロットの技量の高さは相当なものです。
いたっきいもいつぞやに運転したことがあるのですが、こう見えてまっすぐ走るのもなかなか難しいのです。

 ブルーインパルスJr. の展示飛行?(別窓でYouTube動画が開きます)
 youtube URL http://www.youtube.com/watch?v=sMsEEFM-31Q

そういえば、ブルーJr.の演技も、もてぎが一番よく見えるのではないでしょうか?
もてぎで毎年これが見られるからこそ、航空祭で人ごみをかきわけてまで見に行かなくなったのです。
もてぎの魅力が、ここにもありました。。。

 
 観客の声援に見送られ、ランディングライトを点灯して去っていく

13:20
空からスカイダイバーが降ってきます。

彼らは(目測)10000ftもの高空から自由落下し、しかも体を縦にしてとんでもない勢いで落下してきます。観客も口々に「速い!」と連呼するほどの速度(300km/h近い速度だそうです)で降りてきて、パラシュート開傘前には、これまたすごい勢いでお互いの距離をとります。

彼らはパラシュート開傘後も急激に高度を下げます。スタンド前でも減速せずに一気に降下、地上スレスレでやっと、降下する運動エネルギーを横方向に逃がします。
ため息が出るほど鮮やかな降下と着地でした。

 
 スタンド前で旋回するスカイダイバー

メンバーのうち2人は、フラッグをたなびかせながら降下してきました。
“HAUTE VOLTIGE”の旗と、“FAI(国際航空連盟)”の旗です。
着地後、入江姉妹もてぎエンジェルとともにこれらのフラッグを広げ、オートボルテージュの開催を祝福しました。

 スカイダイビング の様子 (別窓でYouTube動画が開きます)
 youtube URL http://www.youtube.com/watch?v=hmXbcWjagh8

 

 

 さあ、お膳立ては整いました!

いよいよ FAI WORLD GRAND PRIX 2006 "HAUTE VOLTIGE"AEROBATICS JAPAN GRAND PRIX [SUPER FINAL] の幕開けです!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この長いイベント名どうにかならんか?

 



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