歴史に関する記事を検索していたら、古代メソポタミアに関する面白い記事がありました。
紀元前1750年頃、シュメールの古代都市ウルに住んでいたナンニという男性が、銅の商人エアナーシルに対して苦情を記した粘土板を送りました。この粘土板は「世界最古の書面に記された顧客からの苦情」ということで、ギネス世界記録に認定されています。
青銅器時代のメソポタミアでは、青銅器が主要な道具として使われ、その材料となる銅は重要な商品でした。銅の取引記録も多く残されていますが、時にはトラブルも発生しました。ナンニもその一人で、エアナーシルから購入した銅の品質が低かったため、粘土板にクレームを記し、メッセンジャーに届けさせということです。
この粘土板のサイズは11.6cm×5cmほどで、表と裏の両面にびっしりとエアナーシルへの苦情が記されています。1922〜1934年に行われたシュメールの古代都市ウル(現在のイラク南部)の発掘調査で、おそらくエアナーシルの住居と思われる場所から発見されました。アメリカ人の考古学者であるアドルフ・レオ・オッペンハイムによって解読され、1967年の著書「Letters From Mesopotamia(メソポタミアからの手紙)」でその内容が報告されています。
古代も現代もトラブルはありますね。
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