奄美自然観察記

高のフィールドより

なが~い間の保存の力に  モロコシソウ

2009-10-01 19:26:52 | 植物




昨日は芭蕉布の着物・バシャギンをご紹介しましたが、この着物
を保存するのにそばに置かれていたのが、このモロコシソウです。
夏に黄色い花を咲かせ、秋から冬にかけて実が付きます。この
モロコシソウは実が付いていることから、おそらく秋に採集された
ものと思われます。おばちゃんの話よるとバシャギンのそばに置
いて樟脳(ショウノウ)代わりにしていたそうです。つまり、樟脳の
ように永い間このバシャギンの防虫、消臭、芳香としての役割を
果たしていたのでしょう。200年以上もの保存に役立っていたので
すから、すごいことです。

【島口バージョン】(キシゆむた)
きぬやバシャぬきん・バシャギンばのしったんじゃが、くんきんば
なげかうしゃきゅんたむぇ、ぶちちうしゃたんが、くんモロコシソウ
だりょっと。夏黄ーかん花ば咲かし、秋ら冬実ぬなりょっと。くんモ
ロコシソウや実ぬくっかとぅんかな、たいがい秋とうてぃちゃんむん
だろ。アンマぬ話とぅやバシャギンぬぶちちうし樟脳(ショウノウ)代
わりちしゅたんあんべぇじゃ。えあーげ樟脳にしなげぇさんええだ、
くんバシャギンち虫ぬくっからにしし、におば消し、いちゃんにおば
すぃむん役割ばしゃんだろ。200年あまりなげっさ役立ちちゃんち
いゅんくとぅや、うどろっきだりょっと。
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3 コメント

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文化財を拝見。 (kawasemi)
2009-10-01 21:07:39
昨日は「村の文化財・バシャギン」を、今日
は「モロコシソウ」を紹介して頂き有難うござ
いました。
地方独特の文化財が消えていくなか、バシャ
ギンをどうか6守り続けて下さい。
私も暑い日に来てみたいです。多分涼しいで
しょう。
200年も保存期間があるとは凄いです。
3世代まで可能ですね。
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伝統を現代に生かせれば・・・ (あきもと)
2009-10-02 18:02:50
織物の柄のことを”縞模様”と書きますが
これは”島模様”から来た言葉とのことです
奄美をはじめとする、島の織物が
都市で珍重されているうちに定着した言葉のようです
独特の風合いが、なんとも魅力的です
自然素材を使った伝統の織物を
なんとか、現代に蘇らせてほしいものです
返信する
時代を超えて・・・ ()
2009-10-02 18:21:22
そうですね、本当にいいものは時代を超えて受
け継いでいく必要がありますよね。私も「芭蕉
布再生プロジェクト」にかかわっていますの
で、これからも何らかの努力をしていきたいと
思っています。縞模様の「縞」は、「島」から
きたのですね、大変興味深いお話をありがとう
ございます。
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