平成24年7月1日(日)午後に予定されていた
印仏学会第63回学術大会(鶴見大学)パネルC
「討論 svabhaavapratibandha―ダルマキールティ論理学の根本問題―」は
おかげさまで、なんとか終わりました。
当日ご参加頂いた多数の会員の方々
研究発表などをもって、鋭意ご尽力いただいたパネリストの方々に
まずは心よりお礼申し上げます。ほんとうに有難うございました。
進行を担当したわた . . . 本文を読む
svabhaavapratibandhaとavinaabhaavaniyamaの関係をめぐって
石田 尚敬(龍谷大学:日本学術振興会特別研究員)
発表者に与えられた課題は、ダルマキールティによって新たに導入された概念svabhaavapratibandhaと、同じくダルマキールティによって使用される複合語avinaabhaava-niyamaとの関係を論じることにある。ただし、avinaab . . . 本文を読む
svabhaavapratibandhaとavinaabhaava
金沢 篤
本パネルは、直接的には発表者が『インド論理学研究』創刊号(2010)に発表した論攷「svabhaavapratibandhaを読む―インド論理学・仏教論理学研究史の一滴―」を機縁としたものである。その中で、発表者は、わが国を代表する仏教論理学研究者の桂紹隆氏のダルマキールティ理解に虚心に耳を傾け、疑問点などを率直に . . . 本文を読む
svabhaavapratibandhaについて、金沢批判に答える
桂 紹隆(龍谷大学特任教授)
これまでのsvabhaavapratibandhaに対する解釈の試みは、ほとんどすべてダルマキールティのテキストとそれに対する註釈にもとづくものであった。しかし、ダルマキールティが当該術語を導入することにより、先行するヴァスバンドゥやディグナーガとは異なる論理学を構築しようとしていたとすれば、当 . . . 本文を読む
三度目のsvabhaavapratibandha
福田 洋一(大谷大学教授)
本発表者はかつて、ダルマキールティの論理学におけるsvabhaavapratibandhaについて二つの論文を書いた。そのうち1984年の「ダルマキールティにおける論理の構造への問い」(『印仏研』33-1)は、実証性に欠け、ダルマキールティのテキストの読解から乖離した抽象的で晦渋な表現に終始したものであった。198 . . . 本文を読む