流星パズル

イナズマイレブンの愛を語りまくるブログ。
一部腐向けですので、苦手な方はお引取り下さい。

僕の好きなひと (円吹)

2010-03-17 23:54:06 | 小説
※腐向け(BL)小説ですので、苦手な方はご注意下さい。




―――「いいぞ!今日、皆調子いいな!」
笑顔で声を張り上げるのは、僕の好きなひと。
今日もいつも通りだった。
彼が見ているのはサッカーや仲間やボールだけで、
僕なんか眼中にもないだろう。
でも、それでもよかった。
僕がこうして彼を眺め続けられるのなら。
見れるだけでもいい。
それに一緒にサッカーが出来るのだから。
例えそれが“仲間”だからだとしても、僕を見てくれているのなら。
それだけでいい。
「よし、じゃあ少し休憩な!」
皆に聞こえるように大きい声で言う彼は、
マネージャーからタオルを渡され汗を拭いていた。
休憩時間ともなると、彼は大人気だ。
次から次へと彼の周りには人が集まる。
彼はそういう人だ。
人を惹きつける魅力がある。
彼にはあって、僕には無いもの。
たくさんある。
誰にでも優しくて、心が広くて、人を傷つけないところは、
僕が惚れてしまったところ。
嫌いになれないような、そんな人だ。
僕は周りの皆に好かれて、それに笑顔で対応する彼を見るのが何故か嫌になって、
一人でこっそりと外の方に出た。
古びた部室の壁に凭れて、しゃがみ込んだ。
何だか、胸のあたりがうずうずしている。
何だろう、この感じ…。
「吹雪!こんな所で何やってるんだ?」
しゃがみ込んで下を向いていると、暗い影が見えて、声も聞こえた。
僕のあの好きな声。
「キャプテン!驚いた…」
「あはは、悪い。ビックリさせちゃったか」
彼は相変わらず、僕の好きな笑顔を見せてくれる。
でも、それは僕だけじゃない。
僕だけが、特別なんじゃない。
『そうだ。お前はあいつに好かれてなんかない』
僕は体全身の神経が苦しみを訴えているような感覚に陥った。
まただ。また…アツヤの声がする。
僕を不幸のどん底に突き落とす、アツヤの声が体全身に頭に心に響く。
『お前が好きでも無駄さ』
アツヤの、僕を馬鹿にするような、声。
眩暈がしてきた。どうして…どうして。
“どうして、僕とアツヤは昔から好きなものが全て同じなんだろう。”
父さんも母さんも幼稚園の先生も友達も食べ物も玩具も、
何もかも好みが一緒だった。
それをどちらかが取るか、喧嘩になるんだ。
そう。
まさに、今も同じ。
僕が円堂守を好きになれば、アツヤも円堂守を好きになる。
アツヤが円堂守を好きになれば、僕も円堂守を好きになる。
どちらかが取るのか。
体は僕のものだけど、心の半分はアツヤに奪われてしまっている為、
彼へとこの想いをぶつけることは、
きっとこれから一生出来ないだろう。
どうして…。
それでもいいはずなんだ。あの笑顔が見れて、あの声が聞けて、
一緒にサッカーが出来るのなら。
なのに、なのに。
この想いを伝えることが出来ないとなると、胸が張り裂けそうに痛み出す。
アツヤ、やめてくれ。
お願いだから、やめてほしいんだ。
『無駄だって言ってるのが分からないのか?
あいつの心の中には、お前はいない。
お前は所詮、仲間や他人という存在に過ぎないのさ』
アツヤは僕の心を支配する。
そして僕の心を支配した後は、彼の心でさえも鷲掴みにするつもりだ。
そうはさせない。絶対嫌だ。
アツヤ以外の人が、彼を奪って独り占めするのなら構わない。
彼が選んだ人が、そうするのなら。
だけど、アツヤだけは嫌なんだ。
僕と似ていて僕の姿をして、だけど心はアツヤのもので、彼を独り占めする気なら。
もし、彼が愛してくれたとしてもそれは僕の仮の姿に変わりない。
僕の体で僕の存在のはずなのに、彼が見ているのは僕がアツヤかどちらか分からなくなるくらいなら、
他の人に奪われるほうがよっぽどマシだ。
だからアツヤだけには自分の心も支配されたくなくて、彼の心も奪って欲しくない。
絶対にそんなことはさせない。
『そんなことが出来るかな?お前に。
お前は俺よりも弱いのさ。
お前の心を支配するなんて簡単に決まってる。
なぁ、いい加減目を覚ませ』
アツヤは僕を翻弄しようとする。騙そうとしてくる。
「…き?…ぶき、吹雪?
おい、顔色悪いぞ。体調でも悪いのか?」
彼は心配そうに僕の肩を揺らし顔を覗きこんでくる。
僕は、彼のその優しさに甘えてしまった。
彼の体に、僕の体を預けるようにして凭れかかる。
「…吹雪?
ど、どうしたんだ。大丈夫か」
彼はひどく慌てている。
「…助けて、キャプテン…。
アツヤが…アツヤが…!」
僕は震える腕で、彼の腕をぎゅっと掴んだ。
その腕はまるで痙攣を起こしているかのようにブルブルと震えている。
「アツヤ?それって…。
だ、大丈夫か。俺どうすればいい?」
「僕をっ…、僕のこと…」
その言葉を言うのをすごく躊躇ってしまう。
言いたいのに、言えない。
言えないのに、言いたい。
だけどアツヤにこの心を、あの心を、奪われたくない。
「好きって言って」
僕はもう口からその言葉を吐き出してしまっていた。
「……好きだよ、吹雪」
重い沈黙の後、彼はその言葉を口にしてくれた。
彼は僕のことをぎゅっと、優しく、温かく包み込むように抱きしめてくれる。
「ダメ…吹雪じゃ…ダメなんだよ…」
吹雪じゃ、士郎かアツヤか、どちらか分からない。
「士郎じゃなきゃ…僕じゃなきゃ」
「士郎。好きだよ」
彼は強く強く抱きしめてくれる。
更には、僕が唇を求めると、その唇を重ねてくれる。
温かくて、優しくて、ずっとこうしていたいと思う。
“今、君がキスしている唇は僕のもの。”
アツヤのものではない。彼は僕にキスをしてくれているんだ。
このキスは、ずっと忘れない。忘れたくない。
それが嘘でもいいと思えるくらい、僕は彼のことが好きで。
僕の好きなひとは優しい。
そう、とても優しいひとだ。
人を守る為なら、優しい嘘もついてくれる、とても優しいひと。
僕の好きなひと。
――――――――――――――――――――――――――――――――


…円吹小説でしたー!
めっちゃ悩みました。
アイディアが思い浮かばなさ過ぎて、最後の最後までずっと考えてました。
色々案は出たんですけど、イマイチだな~と思い、
頑張って普段使うのが下手な脳を最大限に絞り今回の小説を書きました。
相変わらずへったくそだ!笑うしかねぇ!!!!!!
えーと、とりあえず一番のココがポイント!ってところは、
士郎とアツヤは好みが一緒だということです。
(双子??兄弟??なら当たり前かもしれませんが)
サッカーに関してもそうなんですが、
アツヤが士郎を翻弄するのはサッカーだけじゃないんじゃないか、と思って。
何か…好きになっちゃいけない、って士郎が塞ぎこんでるけど、
その方がもっともっと恋しちゃう、みたいな。
アツヤも心の奥では兄さんの恋が上手くいくのを応援してる、みたいな。
お…前まで円吹ってあんまり興味を示さなかったけど、
案外イケるんじゃ…??←
ちょっと何か萌えてきた…!!やっぱ好きなんだよ円堂も吹雪も。

っていうか最終的に昼ドラ的要素ふんだんに盛り込みましたが大丈夫かな。
「優しい」って良い意味でもあるんですがそうじゃない時もありますよね。
優しさが優しすぎて人を傷つけちゃったり。
キャプテンは優しい人なので、自分が傷つかないように気をつけてもらいたい。
あの子は優しすぎるよ…。自分にも優しくしてあげようぜ…。

ということでミッフィーさん。
疎かですが一応出来上がりました。
満足してもらえないことは最初から分かっています。申し訳ないです…。
こんなもんしか出来ないんです、私…。
書くたび書くたび成長できるようになりたい。
↑今日の格言的な。
とゆーことで、また豪吹の世界編の出会いの小説、明日から書きます(笑)。
出来上がりはきっとすごく遅いです。しょーがないです私ノロマだから。
期待せずに、待っててください(汗)!
あと、ガゼル&吹雪・円堂&ヒロトは難しくて申し訳ないですが書けません…。
本当にすいません!!本気で私には無理です…(゜д゜;)
本当にごめんなさいすみません。

あと、今日のイナイレ感想書きたい。
最近全然イナイレ感想書けてない。
今日は初めて虎丸に胸キュンを覚えた。((

これからもこんな風にグダグダで下手くそな文章綴りますが、
温かく見守って頂ければ嬉しく思います。
それじゃ、寝ます…。
ぐあー!!明日も学校だくそぅやだよ寝たいよー!!
しかも姉ちゃんが受験終わってUSJ行くし…。
学校やだーパソコンしたいー寝たいー遊びたい!!
でも頑張ります。では!!


4 コメント

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こんばんわ★ ()
2010-03-18 18:52:21
葵さんの書く吹雪は可愛いですね^^
実際佐久間&鬼道s&豪炎寺ファンなのですが、葵sの小説で吹雪の大ファンに♡
鬼道s&佐久間の小説を読んでみたい←ちゃっかりお願いです!!
葵sの気が向いたらぜひ書いてください!!←無理言ってすみません泣
葵sはまだ学校あるんですか??私は今日で終わりです★いい加減試験休みも飽き飽きだったので・・・
昨日のイナイレ^^虎丸小学生だったのね...
>>なんか長々とすみませんーー泣
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ちわーす(^-^) (ミッフィー)
2010-03-18 22:21:58
葵さん、円吹の小説ありがとうございました。やっぱり、ちょっと難しかったですね・・・。リク小説は、気にしないでください。私が、難しすぎるのを、提案してしまったので。orz。
私は、吹雪が好きなので・・・(・v・)。
74話は、吹雪が可愛かった(>u<)!!!!
吹雪の小説、楽しみにしています。
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はじめまして (とらこ)
2010-07-09 03:54:54
円吹を探してここに辿り着きました(笑)
凄く良かったです!
「誰にも」ではなく「アツヤにだけは」渡したくないという、諦めが根底の願いにきゅんとしました
士郎→円堂←アツヤ でありながら 円道←士郎←アツヤ でもある、私の理想の形でした!
また機会がありましたら、この2人(3人)で何か書いて頂けたら嬉しいです
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えっ円吹~ (しろまも)
2011-03-16 21:55:27
円吹すごくいいです!           キュンキュンします~           円吹大好きです。             よかったらまた、円吹かいてください。    楽しみにしています!!
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