田舎のエコノミスト

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日銀・黒田総裁は円安をどう脱却するのでしょうか

2022-06-23 14:37:09 | 日記
2021年1月には対ドルレートが103円だった円相場が2020年6月には135円台に突入すると1年半で、30%以上の円の下落です。それが、例え原油などの資源高や、ウクライナ危機があるとしても主要国通貨すべてに対し、下落しています。この通貨安を異常と捉えなくていままでどうりの金融政策を続けデフレを脱却するという日銀の金融政策に一抹の不安を感じます。
「悪い円安」、「良い円安」の議論をするまでもない事でしょう。
円安は誰にとって有利になり、誰にとって不利になるかということだけですので、私は「悪い円安や良い円安」諭には疑問を感じます。
有利になるのは、輸出館関連企業であり、その利益を享受できない主に中小企業、従業員は昇給や、賞与になって可処分所得が増える事なく輸入インフレに苦しめられることになります。
また黒田総裁の言う「円安はいつも国益になる」という論理も輸出入が拮抗している日本に於いはそれほどのことはないと思います。
大胆な金融の異次元緩和が黒田総裁の金融政策です。確かに株価は2013年代16,000円台だったものが2,020年代には27,000円台を付けました。
経済成長率についても異次元緩和をした割には継続的な成長は望めませんでした。
既に、マネタリズムではインフレやデフレは調整できない事を叫ぶ学者多くあったのに、黒田総裁は強行し続けました。それが日銀の権威だったのでしょうか。
それとも金融政策が万能であるとの認識が黒田総裁にはあり、その間違いに気付いていないのでしょうか。そんなはずはありません、日銀総裁と言う国家が認めたエリートであり、学者のはずですから。今激動の円安に遭遇し尚ゼロ金利政策を継続する明言している政策的な自信はなにに基づくのでしょうか。
金融緩和をしても、中小企業などの設備投資意欲は喚起されず、一人当たりのGDP成長率は2021年の調査では28位と先進国では最下位です。
マネタリズムそのもの、いわゆるK%ルールによる経済政策も、サブプライムローン問題で正しくない事が叫ばれました。
今まさに、突きつけられた課題は、政策金利を引き下げても、異次元の流動性を供給しても、適切な経済成長に結びつかなかった現状の日本で、何時迄に、そしてどんな方法で円安から脱却するのか、これを示してほしいのです。
異次元緩和はアベノミクスの3本の矢と関連して考えるのが適切であるとしたら当初2年程は効果が有りました、しかし結果論になってしまいますが、異次元緩和とETFの買い入れは単に株価を上げただけに終わり、機動的な財政出動は単にバラマキに終わり日本と言う国の国力の低下になっただけなのかと思えてなりません。
円安とかインフレは何時も、低所得者の生活に衝撃を与えるはずですから。勿論、インバウンドによる経済成長は見込まれるにしても、私の眼にはまじかにやって来るかもしれない、スタグフレーションが怖いのです。
社会科学とか経済政策は自然科学と違いその成否は歴史でしか証明できません。だから、行われた政策について批判をしているのではありません、これだけの円安と、CPIの急上昇を感じても尚、日銀の独立性を尊重する事を鑑みて、金融政策に疑義を挟まない経済財政諮問委員会の識者の不安を持つのは、一人私だけでしょうか
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