野口晴哉先生の
「風邪の効用」に出会って
これまでの風邪の考え方が180度変わってしまった
野口先生との出会いはあまり覚えていない
震災後 ほとんどテレビを見ることがなくなり
その代わり ネットサーフィンで
自分の興味感心から
たくさんの知識情報へとつながる喜びに
書籍を買いまくっていた
もっと自分を知りたいという
モラトリアム的な自己探求に加わえ
見えないもの=実態のないものを商売にしている人間の多さに
異次元世界の存在に気づいてしまった小学生のように
見るもの全てに飛びついて
とにかく「わかる!」という「実感」を求めていた時だったと思う
これまでの風邪は
風邪をひいたら 学校を休んで
病院に行って 安静にして 治すもの
仕事が休めない時は
市販薬を飲んで 熱がない限り 無視すること
誰かにうつしたら 悪いのは私
だった
ところが
野口先生は 風邪をひいたら身体が元気な証拠だと喜べと言う
熱が下がった時にこそ安静にするようにと言う
本当に素晴らしい衝撃だった
私の知識は
親や学校、テレビから得たもので
野口先生のように人間の身体についてとことん観察し
多くの書籍を残した方からのものではないことに気づいてしまった
それから
親の言うことは一つのご意見として伺い
最終判断はこちらでさせていただくこととし
誰が正しいとか間違っているとか
そんな無駄な労力は使わないことにしたのは
自分なりにの賢さだと自負している
野口先生に言わせると
風邪が治ると
体調が前よりもっと良くなるらしい
ここで
今回の風邪について思い当たることにはたと気づいた
自分は
仕事の転機に何度か体調を崩している
大きなものは大学卒業後の急性肝炎での入院がある
一度家に帰ってきて 就職先に提出する健康診断で引っかかり
緊急入院となった
原因不明ではあったが 薬の濫用による肝機能障害だと自分は感じている
その時のトリガーは
就職の面接の直前に
緊張の中で熱っぽさを抑えるために飲んだバファリンだった
その後 咳が出たので風邪薬に代えたが
全然良くならず 適量以上の薬を飲み合わせてしまった
それ以来 薬はよく考えて服用するようにしている
肝炎の完治まで自宅療養も含め4ヶ月かかった
退院後
自宅でゆっくりと過ごした
好きな小説を読んだり
遠距離になった彼氏と毎日のように電話で話したり
食事も母が作ってくれたので
健康的な生活を送ることができた
車の免許もお金もなかったので行動はかなり大人しかったと思う
もしあの期間がなく就職をしていたら
どうなっていただろう
多分 すぐに体調を壊して
薬局の薬に頼って
やはり肝炎を発症させていた可能性が高い
携帯もまだ普及していない時代
体調が悪い中
初めての土地で病院を探すのは至難の業だろう
公衆電話ボックスで電話帳めくって
その中で 意識を失う可能性もあった
場所によっては
そのまま 海外に売られていたかもしれない
退院後
最高の体調で
研修期間の2週間を過ごすことができたのは
充分な休養のおかげだったと思う
長男が来年の3月に専門学校を卒業する
帰ってくるなと口を酸っぱく言っているが
もし 一度帰ってくることになったら
必要な休養だと暖かく受け入れたいと思った
時期が来たら
巣立っていくだろうから