そこへ、しろちゃんが 下りてきました。
しろ 「こうむさま。 だいじょうぶですか は このおケガは、どなたが お手当を・・・」 すると こうむちゃんは サッと立ち上がりました。
こうむ 「あ、これは、あの青おにさんが、手当してくれたの・・・。 うん。 きめた わたし、あのお方のねがいを かなえる」
しろ 「こうむさま、 あの方は おにですよ どんなきけんが まっているか わかりませんよ。」
こうむ 「あのお方は わたしを 助けて下さったのよ そんなお方が 悪者であるわけないじゃない」
しろ 「しかし、そうだとしても、おには、たいへん気むずかし屋だと 聞いております。 こうむさまに 自分のねがいを 教えて下さるかどうか・・・」
こうむ 「そんなこと、やってみないと わからないでしょ わたしは、あのお方の ねがいをかなえて、笑顔のなってもらいたいの ね
いいでしょ」こうむちゃんは、 全く あきらめようとは しません。
しろ 「わ、わかりました。 では わたくしは、 こうむさまの羽衣をなって、 見守ることに いたします。」
しろちゃんが 羽衣になると、 こうむちゃんは、フワフワと とべるようになりました。
広夢天女物語~青おにさんのねがい~ 文・絵 三幣真代