議会改革/承前

冷静に戦え

西東詩集

2009-04-06 | スポーツと文化
いつの間にか、「弾道ミサイル」が「飛翔体」と呼ばれてしまっている。
北朝鮮側が人工衛星だといっているから、弾道ミサイルとは呼ばないようにするということらしい。

転じて、宮古市長選挙。
民主党籍を有していた市議が、離党届を提出し無所属で出馬する方針だという。民主党県連の副幹事長を務めていたお方が
いまさら「市民党的な立場で広く支持を訴えていきたい」だと

「市民党」と「飛翔体」。
どちらの言葉にも、なんともいえない、「媚び」や「へつらい」がにじんでいる。


さて、
先日、NHK教育テレビで「バレンボイム・平和への祈り」と題し、ウェスト・イースト・ディヴァン・オーケストラの演奏を放送していた。
ピアニストとして、またシカゴ交響楽団やベルリン国立歌劇場の指揮者として、マルチな才能を発揮するダニエル・バレンボイム。
今から10年前の1999年、そのバレンボイムとパレスチナの文学者エドワード・サイードの発案によりユニークな試みが行われた。
対立するイスラエルとアラブ諸国の若い音楽家たちが、ドイツのワイマールで共に学び、共に演奏するワークショップである。

このワークショップで学んだ若者達が中心となり、西洋と東洋の交流を主題としたゲーテの詩集「西東詩集(West-Eastern Divan)」
から名をとったオーケストラが誕生したのである。今回バレンボイムが指揮したオーケストラは、パレスチナ、シリア、レバノン、エジ
プト、イスラエル、ヨルダン、イラクなど国籍も異なれば、ユダヤ教、イスラム教など宗教も異なる若手音楽家たちで編成されている
ものである。

混迷する中東情勢の中で、バレンボイムとこのオーケストラは、人種も楽器も違うアンサンブルをつくり、ヨーロッパや中東、北アフリ
カなどで積極的に演奏活動を展開し、世界は一つであることをその音楽に込めて文化交流を図っている。政治的に激しく対立してい
るイスラエルとパレスチナなんて、ひょっとしたら家族や親戚あるいは友人たちがお互いに殺戮の対象になっているのかもしれない
のにだ。コンサートの半ばに、マエストロ・バレンボイムはオーケストラを前に、こう明言した。

「彼らは異なる意見や宗教を持ち、すべてにおいて異なります。しかし彼らは、誰もが了解すべきひとつの事を良く知っています。
 アラブ間やイスラエルの闘争は軍事的解決を持たないでしょう。」

しかし、アラブの幾つかの国はバレンボイムの考えを好ましく思わなかったようである。実際にシリアとヨルダンは、オーケストラに
参加すべき若者の出発を許可しなかったらしい。

残念な事だな。


(@_@;)4月6日現在 依然として旧課名状態


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