サスティナブルな食育

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非常食講座資料③ ポリ袋クッキング

2020-05-21 | 講座資料・レシピ

電気・ガス・水道をいつも当たり前に使える生活に慣れていると、たまの停電や断水に慌てますね。

電気がないと夜はこんなに暗いんだ!とか、断水なのに癖でつい何度も蛇口をひねってしまったりします。

長期化したら予想以上にきっとキツイ・・・

普段からちょっと気を付けるとエコ・クッキングで環境負荷を減らしたり、光熱費を減らせるというメリットもあります。

状況によっては全て使えない場合も、部分的に使えない場合もあります。

ポリ袋クッキングは水が使えない時だけでも知っておくと重宝します。

講座ではまずペットボトルの水で手を洗ってもらっていましたが、意外と水を使うことがわかります。

石鹸をたくさん使えば水もより使います。

食材を洗ったり、煮炊き、洗い物にもかなりの水を使います。(洗い物ゆすぎ5分で約60L)

それを備蓄している水だけで賄えるでしょうか・・・?

暑い時期は衛生面の問題も出てきます。

ポリ袋クッキングはできるだけ少ない水・燃料で複数の料理を作る一つの方法です。

ゴミが多く出るのは残念ながらデメリットだなと思います。

IH調理器しかない方やガスが止まった時にはカセットコンロとボンベの備蓄も役立ちます。

野外で炭火や焚火かまどが用意できる方は更に心強いですね。

いろいろな情報を参考にしながら試作をしてきたレシピをご紹介します。

本当は直接お伝えし方がわかりやすいのですが・・・ご参考になれば幸いです。

【ポイント】

☆自宅にある食材でいたみやすいものから使いましょう。
☆水やエネルギーを節約するために、食材は薄めに切り、蓋をして蒸らし・余熱を活用しましょう。
☆水不足の状況では不衛生になりがちです。
 手を洗わなくて済むように、また、洗い物を減らすためにもポリ袋やラップを活用しましょう。
☆できる範囲で栄養バランスや美味しさに配慮しましょう。
☆パッククッキングは半真空状態により、少ない水分・調味料で栄養素を逃さず調理する方法です。
 ひとつの鍋で複数の料理がつくれるので、エコ調理、非常時の調理、アレルギー食調理にも役立ちます。

ポリ袋は高密度ポリエチレン(HDPE)を使った耐熱性のあるものを選びましょう。
半真空状態のつくり方・・・ポリ袋に材料を入れ、空気を抜きながらポリ袋をねじり上げ、
 上部をしっかり縛ってから、ねじれを戻します。
☆鍋底に落とし蓋や耐熱性の皿・アルミホイル等を1枚入れましょう。(ポリ袋の破損防止)

☆ポリ袋ごと食器やボールに入れて食べたり、皿にラップやホイルを敷いて盛り付けると洗い物が減ります。

加熱に使用した湯も貴重です。油汚れは湯を浸した布で拭き取ったり、日々の生活用水に使用したり、再度ポリ袋クッキングにも使用できます。※水も腐るので特に夏は早めに使いましょう。

 

 

●ポリ袋De白飯 (2人分)  
米150g(180cc 1カップ)  
水 180cc×1カップ~200cc 
ポリ袋Mサイズ1枚

 

●ポリ袋De炊き込みご飯 (2人分)  
米150g(180cc 1カップ)  
水 180cc×1カップ~200cc 
塩 小さじ1/4
酒 大さじ1
しょうゆ 小さじ2
乾燥ひじき 6g 
人参 40g(千切り)

 

●ポリ袋De リゾット (2人分)  
米150g(180cc 1カップ)  
水 180cc×2カップ 
玉ねぎ 中1/2個(スライス)
ツナ缶(小) 1缶
コーンポタージュ 1カップ分
ポリ袋Mサイズ1枚

 

☆ポリ袋に材料を入れて袋の上から混ぜ合わせ、半真空状態にして30分以上浸水する。
ポリ袋ごと湯に沈め、軽く沸騰した状態で15分加熱、15分以上蒸らす。
器にポリ袋ごと入れ、ポリ袋の口を開き(ハサミでカット又は結び目をほどく)、外側に巻くように開いて食べる。


※乾燥ひじきにはヒ素が含まれているため、単独で水戻ししてから汁は捨てましょう。(加熱戻しするとより効果的)

※無洗米ではない場合、とがずに炊くか、とぎ汁は洗い物や植物の水やりに活用しましょう。
 離乳食や介護職にはお水を増やしてお粥を作りましょう。

 

●ポリ袋Deナポリタン  2人分
マカロニ 100g
無調整豆乳(又は水) 200㏄ + 野菜ジュース 200cc
 ※又はカットトマト水煮缶 1缶(約400g)
野菜 約100g(千切りや薄切り)
豚小間・ベーコン・ウインナー・ツナ缶など 適量
オリーブ油 大さじ1
みりん または 砂糖 大さじ1
ケチャップ 大さじ1~2
ポリ袋Mサイズ1~2枚(漏れが心配な場合は2枚重ねで)

☆ポリ袋に材料を入れて袋の上から混ぜ合わせ、半真空状態にする。
ポリ袋ごと湯に沈め、軽く沸騰した状態で20分加熱、15分蒸らす。
器にポリ袋ごと入れ、ポリ袋の口を開き(ハサミでカット又は結び目をほどく)、外側に巻くように開いて食べる。

※すぐに火がとおる具材の場合は、マカロニを30分程浸水しておく、または早茹でタイプのマカロニなら、加熱時間が半分ほどで済み燃料を節約できます。

 


●ポリ袋Deサバ汁   4人分
水 400cc
昆布 3g
野菜 約300g(薄めに切る)
サバ水煮缶 1缶
味噌 20g
ポリ袋Mサイズ1枚

☆ポリ袋に材料を入れて袋の上から混ぜ合わせ、半真空状態にする。
ポリ袋ごと湯に沈め、軽く沸騰した湯で20分加熱、15分蒸らす。
器にポリ袋ごと入れ、ポリ袋の口を開き(ハサミでカット又は結び目をほどく)、外側に巻くように開いて食べる。

※昆布とサバの旨味でだしの代わりとします。

 

●蒸しパン
ホットケーキミックス 100g       卵 1個     牛乳 80㏄(又は水80㏄+スキムミルク大さじ2)
サラダ油 大さじ1     お好みの具材(レーズン・チーズ+コーン等 適量)
ポリ袋Mサイズ1枚    ※卵無しなら牛乳100㏄

☆ポリ袋に卵を割り入れ、ポリ袋が切れないようにつぶす。他の材料も加え、やさしく混ぜ合わせ半真空状態にする。
ポリ袋ごと湯に沈め、軽く沸騰した湯で15分加熱、15分蒸らす。
ポリ袋の口を開き(ハサミでカット又は結び目をほどく)、袋の中で食べやすくカットする。

 


●豚の生姜焼き風
豚肉薄切り 200g           玉ねぎ 中1/2個(スライス)
醤油 大さじ1  砂糖 大さじ1  おろし生姜 小さじ1  片栗粉 小さじ1
ポリ袋Mサイズ1枚

☆ポリ袋に材料を入れて袋の上から混ぜ合わせ、半真空状態にする。
ポリ袋ごと湯に沈め、軽く沸騰した湯で15分加熱する。
器にポリ袋ごと入れ、ポリ袋の口を開き(ハサミでカット又は結び目をほどく)、外側に巻くように開いて食べる。

 


●大根もち
大根おろし 300g(水気含め)       長ネギ 30g       桜エビ 10g
上新粉 30g(1/4カップ)       片栗粉 35g(1/4カップ)      塩 小さじ1/4
ポリ袋Mサイズ1枚

☆ポリ袋に材料を入れて袋の上から混ぜ合わせ、半真空状態にする。
ポリ袋ごと湯に沈め、軽く沸騰した湯で15分加熱、15分蒸らす。
ポリ袋の口を開き(ハサミでカット又は結び目をほどく)、袋の中で食べやすくカットする。


●マッシュポテト
じゃが芋 約300g  塩 少々    ポリ袋Mサイズ1枚

☆スライス又は1㎝角に切ったじゃが芋、塩を袋に入れて半真空状態にする。
ポリ袋ごと湯に沈め、軽く沸騰した湯で15分加熱、15分蒸らす。
布巾等で袋を包み、手でマッシュする。好みで牛乳・バター・マヨネーズ・他の具材を加える。

※干しいたけ・スルメ等も活用できます。
加熱に時間がかかる野菜は薄めにカットして加熱時間・蒸らし時間を調整しましょう。水を減らして酒・みりん・しょうゆで煮物にしたり、肉・野菜・カレールウでカレーにしたり、アレンジしてみましょう。