オリンピックのトリビア

古代・近代オリンピック、パリ五輪2024等について

パリオリンピック2024 セーヌ川と パリ改造史

2024-07-21 | オリンピック

パリの町(市域/城壁)の展開
中央セーヌ川の「町の島(シテ島)」の濃い緑から順に
4_10_12_14_16_18_19_20世紀の パリの町の 範囲


パリオリンピック2024 2024年7月26日(金)-8月11日(日)
// 開会式は
// 現地時間2024年7月26日(金)19:30-23:00頃
// 日本時間2024年7月26日(金)26:30-30:00頃
// 日本時間は 現地時間+7時間

(パリ五輪2024の ネット視聴の方法 簡略版)
nhkテレビ(nhkテレビのリアルタイム視聴は ネット上のnhkプラスでも可能)
nhkラジオ(nhkラジオのリアルタイム視聴は ネット上のnhkラジオでも可能)
ニュースは 日本放送協会 パリ五輪2024特集
まとめ動画は 日本放送協会五輪 youtubeチャンネル
他に 民放の tver
開会式 閉会式の全編動画 その他 今回の五輪を網羅する様々な動画を
放送局による解説の付加無しで 視聴することが可能な
放送素材動画の集積地 五輪公式youtube頁
障害者五輪公式youtube頁



前回は パリ市の北の郊外 サン・ドニ市の 主会場への道を辿りました

今回は パリ市の中心部 セーヌ川(la seine)沿いの会場を辿ります

1.セーヌ川会場
赤色部分では 「船団による開会式」が
// 現地時間2024年7月26日(金)19:30-23:00頃
// 日本時間2024年7月26日(金)26:30-30:00頃
// 日本時間は 現地時間+7時間
7区と8区を結ぶ アレクサンドル三世橋 pont alexandre III では
「野外水泳」/「三種競技」が 開催されます
cf.セーヌ川を泳ぐイダルゴ パリ市長(2024年7月17日)



さて ここで問題です
このパリ市中心部のセーヌ川は どちらからどちらに流れているでしょう?



解答例
パリ市中心部のセーヌ川は 右から左に流れています


パリオリンピック2024の開会式の船団は
上流から下流へ つまり 右から左へと移動します

人々は最終的に 地図左側の
対岸にエッフェル塔(tour eiffel)の見える
トロカデロ広場(place du trocadéro)に上陸します

// 一方で 聖火は
// 新市街(七区のエッフェル塔の向かい 十六区のトロカデロ広場)から
// パリ市中心部 一区の ルーブル #louvre 王宮へと引き継がれ
// ルーブル付属チュイルリー庭園の 気球の聖火台に点火されました
// #愛の讃歌 hymne à l'amour #piaf


もう一つ 問題です
このパリ市中心部のセーヌ川 右岸はどちら? 左岸はどちら?



解答例
下流を見たときの 右手が右岸 左手が左岸
なので 上が「右岸 rive droite」 下が「左岸 rive gauche」

// 東京の外堀左岸 東京日仏学院にあった本屋さんの名前も「左岸 rive gauche」


2.セーヌ川沿いでは
「都市競技 sports urbains」として追加された四競技が開催されます
「都市競技」は 町中の設備を使い回して 気軽に楽しめる 競技

1.バスケットボール三対三 (basketball 3x3)
// コート半面で 三対三で競技するバスケットボール

2.自転車版 道路外走行 自由形 (bicycle motocross freestyle)
// 自転車版のモトクロス 自由形
// モトクロス motocrossとは
// motorcycle 原動機付二輪 による
// cross country 山野横断(道路外走行)のこと


3.ブレイクダンス (breaking)

4.スケートボード 通り版/公園版 (skateboard street/park)

パリオリンピック2024の「都市競技」会場は
パリ八区の「コンコルド広場(place de la concorde 和合の広場)」


シテ島(île de la cité 町の島)の新橋(pont neuf)から
ルーブル美術館(musée du louvre 元はルーブル王宮)の庭園を通って
「コンコルド広場(place de la concorde 和合の広場)」迄は 徒歩三十分

「コンコルド広場(place de la concorde 和合の広場)」から
シャンゼリゼ通り(avenue des champs-élysées)
(エリゼ(ηλύσιον 西方浄土)の野原の通り)を通って
星の広場(place de l'étoile)の
星の凱旋門(arc de triomphe de l'étoile 星の勝利のアーチ)迄は 徒歩三十分
cf.会場地図


さて ここで問題です
今回都市競技が開催される パリ八区

コンコルド広場や シャンゼリゼ通りや 凱旋門のある パリ八区は
何世紀に「パリになった」区でしょうか ?



解答例
パリ八区は 十八世紀末頃に「パリになった」区


解説
パリの町(市域/城壁)の展開

中央の「町の島(シテ島)」の濃い緑から順に
4_10_12_14_16_18_19_20世紀の パリの町の 範囲

地図中の数字はパリ20区の番号 一区から時計回り

中央の町の島(シテ島)の濃い緑から順に パリの町は
(中世)
1. (四世紀頃) 町の島(シテ島)のみ町
2. (十世紀頃) 町の島(シテ島)と右岸
3. (十二世紀末-十三世紀初頭頃) 町の島(シテ島)と両岸
// 町の島(シテ島)に ノートルダム大聖堂
4. (十四世紀頃) 町の島(シテ島)の右岸の拡大

5. (十六世紀頃) 町の島(シテ島)の右岸の拡大
// 一巻き目の 今日のパリ一区から四区も町に
// 町の島(シテ島)に新橋(pont neuf)を架橋 cf.日本橋
// ルーブル(louvre)の王宮としての整備


6. (十八世紀末頃) 町の島(シテ島)の両岸の拡大
// 二巻き目の 今日のパリ五区から十一区も町に
// パリ八区もこの頃に町に
// コンコルド広場(place de la concorde) < 革命広場 < ルイ15世広場 完成
// シャンゼリゼ通り(avenue des champs-élysées)が大通りとして機能し始める



7. (十九世紀頃)
// 三巻き目のパリ十二区から二十区の環状道内も町に

// 十九世紀前半 凱旋門(arc de triomphe de l'étoile) 竣工
// 十九世紀後半のパリ改造の例
// ・環状道 boulevard (「城壁道」)と
//  放射道 avenue (シャンゼリゼ通り等) の 公共道としての整備
// ・町の左右 セーヌ川沿いの ブローニュの森 ヴァンセンヌの森の 公園化

1889 パリ万国博覧会の為に エッフェル塔(tour eiffel)を建設

1900 パリにメトロ開業
   オリンピック開催(オリンピックの競泳はセーヌ川で開催)

パリオリンピック1900
パリ近郊(上の地図の左上)のセーヌ川 4000メートル自由形 飛び込み練習


8. (20世紀以降)

1923 セーヌ川が遊泳禁止に

1924 再び パリ・オリンピック開催 (セーヌ川遊泳のないオリンピックに)

1929 左右の二つの森林公園もパリに編入

2024 三度目の パリ・オリンピック開催
   オリンピックのセーヌ川遊泳競技 復活へ



---
(補足資料)
江戸 明治 大正 昭和初期と
水泳のメッカでもあった 東京日本橋 (日本橋浜町-御台場)


螺旋状に展開する 江戸の市域 ≒ 昭和初期迄の東京市
// 渋谷駅のある渋谷区や
// 新宿駅のある淀橋区 等々は
// 昭和初期に東京になった地域


東京市十五区は 古町から「の」の字順に読むのが 慣例になっています
読み順 : 「の」の字順
麹町 神田 日本橋 京橋」(古町) 「芝 麻布 赤坂
四谷 牛込 小石川 本郷」 「下谷 浅草 本所 深川

cf.関東大震災に伴う都市改造
五街道の四宿を結ぶ 自動車用の幹線道路は
江戸の市域 ≒ 元々の東京市の 軸と 輪郭を 描く
// 縦軸は 人の道である「(中央)通り」の副道「昭和通り」
// 横軸は 「大正通り」=靖国神社前を通る「靖国通り」
// 輪郭は 「明治通り」(明治神宮前を通る)



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