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イチコクブログ

一国オート&一国サイクルワークスの日記

インジェクションチューニング...とは?ナニをする??

2023-05-05 17:05:15 | 整備

僕は大体のものに塩や醤油、マヨなどをかけちゃいます。
梅島デス。
(唐揚げにマヨは外せません。。)


シャーシダイナモを”いじり”始め、数年が経ちました。

最近は『操り』始めました。

メカニックにとっては最高の工具デス。
出会えて良かった工具デス。
中身が見える工具デス。

現在はモニター3コ、キーボード2コ。そしてDYNOJETのペンダント。
中身を見るために必要で。
なんだかディスコのDJのよう??
(音楽は、うといのでDJの詳細は不明)

完璧に。スピーディに。すべきことを。
するには
必要なものは増えていきますし、要らないものは減っていきます。
マシンへの負担は最小限に。を心掛け。
モニターでいろいろな数値を監視し。

セッティングの前に故障診断(というか確認)


↑これは冬の日のモニター

横浜で行うエンジン温度としては低い方。8.9℃(14.0℃は吸気温度)
これは寒い朝の始動の時です。
ハーレーのECMは ー16℃からセッティング数値が入れられますが
(世界中にはマイナスの世界でハーレーで出かける人いるのかな?いるんだろな~?)

とにかく冷間時の始動から走行温度でのセッティングまでキッチリと合わせます。
(夏に作業の方もご安心ください。)

で。

キャブセッティング。

インジェクションチューニング。

キャブレターは燃料の部分の調整
インジェクション車は燃料や点火時期等々の調整
だからセッティングとチューニング?

言葉はどちらでもよいのですが、『セッティング』の方が自分はピンときます。
いろいろ、整えます。


よく見かけるこんなグラフ↑ は主にエンジンが欲しがっている燃料の調整が
うまくいってない状態ですね(青グラフ)
ギクシャクと走りづらくてしょうがないですね。



このグラフはカムを交換する前と後のグラフです。
もう皆さんご存知の通り、M8は驚異的にトルクアップいたします。

ハーレーのインジェクション車も当然ながら年々と制御方法等が 進化(変化)しています。・・・
排気量が求める分の燃料を。適切なタイミングで、適切な量を。
排気量以上のものにはなりませんので、
吸気(エアクリーナー~インマニ)・・・バルブの開閉(カム)・・・排気(エキゾースト~マフラー)
エアクリから空気を吸って、インジェクターで燃料噴射して、INバルブから燃焼室でプラグに火花で爆発し、EXバルブからマフラーへ


所謂『インジェクションチューニング』のお仕事は、ご依頼するお客さまにとっては目に見えないもの。
他のカスタムと違い、見た目は何も変わらない。
カム交換しても、ボアアップしても外からは見えません。




どのお仕事でもそうですが、特に入念に作業します。

排気量やマフラーなどが同じだとしても、ライダーはそれぞれ異なります。
右手の動かし方がそれぞれデス。
キャブレターの場合でノーマルのCVキャブ~強制開閉のキャブに交換しセッティングをした場合。
ある程度はこの構造の違いに合わせ、”右手が”合わせなければいけない。(当然なのですが)

下記はほんの一部ですが、インジェクション車は、いじれる項目がたくさんあります。








電子制御ですので、CVキャブのようなマイルドさと
強制開閉キャブのような”バッ”っと開けたら”バッ”っと出る!のミックスとか。

のんび~り走る方、きびきび走る方、高速ばかりの方、峠ばかりの方・・・
サスのセッティングもそうですが、インジェクションのセッティングも乗る方によって。
それぞれだと思います。

与えられた材料(エアクリやマフラー、排気量)で最高のお料理を作らせていただきますが、

召し上がるのはオーナー様
お好きな調味料をお使い頂きたいと思っております。
そのため、チューニング車輛ご入庫の際には少々お時間を頂戴し打ち合わせをさせて頂いております。
もちろん施工後も痒い所があればカカせていただきます。
唐揚げにマヨは外せません。

※チューニングのご予約  いつもお待たせしてしまっていることご理解頂き有難うございます。
(現在:お盆休み前の作業は厳しい状況です)

おまけ。#13 一国Racing
125ccクラス故、排気量は125ccしばりのレギュレーション
メカニック故、ライダーの練習よりマシーンを速くしたい

エアダクトを試行錯誤し、いい感じに仕上がってきました
与えられた排気量に対しいかに冷たいフレッシュな空気をより多く



今年も頑張りまーす!

明日より通常営業となります。
皆さまのご来店お待ちしております。

 


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現代っ子? 

2023-03-27 12:39:16 | 整備

インジェクションチューニングのご依頼は皆さまのお陰様で数多くいただいております。
その排気量が求める最大限の、そして適正な燃料調整のため。
シャーシダイナモを使用し、1台1台丁寧に・細かく調整させて頂いております。

今回は

久しぶりに、キャブレターの調整を。
「バスバス、パンパンいって走れない」とご入庫。
原因はオーバーフローでした。
オーバーフローって?・・キャブの中の容量を保つ”弁”が劣化等でガソリンが漏れてしまう症状です。

今回の車輌は、KeihinのFlatCR 
通常オーバーフローするとホースから外部へガソリンが漏れるのですが、レーシングキャブ故FCRにはドレンホースが付いていません。
ので、内部(エンジンの中)へ漏れます。
燃焼室の中はメチャ濃い状態に。
オーバーフローの修理を完了し、いざ試運転。

直したはずが。。
・・・濃い?気がする。。
オーナー様のご了解を得てセッティングを見直してみることに。

インジェクション車とやることは同じ。なのですが、
すっかり”現代っ子”になってしまったようです。


計測し濃ければ薄く、薄ければ濃く。
PCのボタンで調整することが最近の日常になってしまっている僕の身体。
計測し、シャーシダイナモから車輛を出し、キャブをばらし、ジェットを変えたり、また入れて、また出して
またばらして、また組んで。
ちょっと前までは普通に行っていた作業に現代っ子はちょっと時間かかってしまいました。

エンジンが動く原理は同じです。




A/Fだけでなく、最後にCO,HCも計測して確認。

ご依頼が多くお待たせしてしまって申し訳ございませんが、
現代っ子は引き続きインジェクションチューニングのご依頼お待ちしております!


1台1台オーナー様の乗り方やご要望を聞き、燃料調整だけでは出来ない”乗り味”を重視し

乗りやすく、トルクフルにハーレーエンジンを仕上げます。

 

 

 

                    


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手。  

2023-02-14 20:39:57 | 整備

僕がハーレーの世界に足を踏み入れたのは、1991年。
エボの時。
むかしは若かった梅島です。



当時はフロントタイヤは21,19,16インチの3種類
ソフテイルカスタムやスプリンガーの21”
FXRやスポーツスターの19”
ファットボーイやウルトラが16”
リヤタイヤは16インチのみ。

フロントのサイズだけでいろんな車種に分けられていました。

リヤタイヤを130から140にするだけで、”太くなったぜ~!”って。
なので、手組み(タイヤチェンジャーなしで)していました時期もございます。

現代の新車がタイムスリップしたらフルカスタム車ですね。
ノーマルで240サイズ!太ッ。
もう手組なんて出来ません。。

タイヤ交換。って
同じ径のホイールに、同じ径のタイヤを組むわけで、少々コツが要りますが。

むかしのタイヤチェンジャーの時は太かったり、扁平が薄かったり、固かったり
すると
『お~いジュ~ン、そっち押さえといて』
と、特殊工具ジュン。が必要だったのですが
もう用済みデス。

今使ってるチェンジャーは『手』がいっぱい!
あっちも、そっちも押さえててくれます。
以前の特殊工具みたいに、”もう疲れました” とか言わず。
 
大切なホイール。キズ一つ付けずに。


最後にバランスとって、タイヤ交換完成デス!


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お隣さんとお向かいさん

2023-01-22 20:51:02 | 整備

スマホ不精 梅島です。

”ナローシフターポール”
という商品を発売させて頂いて依頼、こんなに沢山の方がリジスポのミッションに悩まされていたんだな。
と、
痛感しております。



2002年式XL1200S 
今回のオーナーさまもその一人。



ガ、ガ、ガラ、ガラッガシャーン
『ローにスコンッと入らないんです。で、発進するとエンジンが息継ぎするような?
もう一度ギヤが入り直すような?再加速するような?ショックがあるんです。』

『エンジンですかね~?キャブ?クラッチですかね~?』

初めて体験するこの症状に、まさかミッションのギヤが・・・
とは思わない方が多いです。



カセットミッション。
~2003年までのスポーツスターはミッションが簡単に取り出せます。
一般的なバイクでしたら、エンジン降ろす作業から始まりますが。
構造が随分違います。


写真中央の”シフトシャフト”の先端に”シフトペダル”が付きます。
左足→シフトペダル→シフトシャフト→シフターポール→シフトドラム→シフトフォーク→そしてギヤが動きます。
左足を含め、すべての部品が正しく動けば”スコン”とギヤは入るはず。
左足の前には、左手でクラッチを握るという動作があります。
まずは確実にクラッチが切れている。という条件からミッションへの「優しさ」が始まります。
次に左足に”優しさ”と”確実性”を。
”スコン”のために。

で、構造上、~03までのスポは優しさをすごくおねだりしてきます。

シフトドラムの4本のピンがぐずり出したら要注意。
なるべくぐずらないように。とロスなくスムーズなシフトチェンジのために
ナローシフターポールを作りました。


今回はギヤ(歯車)まで交換の作業になってしまいました。
症状が出始めてから、ギヤを交換するに至るまでにはそれなりの走行距離があります。
人のお身体と同じで早期発見、早期治療が。。

純正のギヤは未だ生産中止にはなっておらず、当店でも在庫はしておりますが
価格が少々?!?します。
今回はオーナーさまとご相談、Andrews製のギヤを使用しました。
純正とギヤ比も少し違うという付加価値付きです。
また、ドグの部分(隣のギヤと噛み合う部分)も形状が異なります。

5速ミッションですので、2本の棒(メインシャフトとカウンターシャフト)に5枚ずつの歯車が計10個。
向い合うギヤの歯と歯は、常時噛み合っております。
隣り合うギヤはニュートラルではフリーの状態で、ギヤ操作をすると横方向へ移動し隣のギヤとくっつき、一緒に廻ります。
隣り同士が、ちゃんとくっつかない時に「ガラ、ガラッ。ガラ、ガラッ。」と嫌な音を。
この音をずう~っとさせ続けているとギヤのドグ部が摩耗し、入らなかったり、ギヤ抜けを起こしたりします。

切れの悪い軽クラッチや、乱暴な左足を装着済みな方は改善を!
お隣さんとお向かいさんに優しさを。






 


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特殊工具

2022-12-16 07:51:38 | 整備


どこに使うかわかりますか?



当店では、フロントフォークのオイル漏れ修理やスプリング交換
オーバーホール等は自社で行います。
(リヤサスペンションの分解修理は、ガス注入などさらに特殊工具が必要なため、
サスメーカーやサスペンション専門のショップさんへ依頼します。

スプリング交換くらいは自社で行いますが。)




今日はハーレーXR1200Xのオイル漏れ修理。
XR1200Xはフルアジャスタブル機構付のSHOWA BPFが標準装備。



 

 
最初の写真は、トップキャップを緩める工具達。
Fフォークのトップキャップの形の種類もさまざまデス。
まずはトップを緩めないと始まりません。



こちらはBPF専用のインナーパーツを緩める工具。
随分前に、急いでたので作っちゃた工具です。
”作っちゃった”と言ってもハンドルちょん切って、上下にナットを溶接しただけなんですけど。
(雑な作りでスミマセン。ホントに急いでたんです)

緩める”敵”は奥まっていて、真ん中にはロッドがニョキーンと。
ハンドルのクランプ部分にはローレット(ギザギザ)が切ってあるので
作業中の油まみれのヌルヌルの手でも廻しやすく。
自己満足ワンオフ工具デス!

フロントフォークはバイクのパーツたちの中でも、メーカーのよって考え方や作り方が様々。
いまだに変化や進化していますね。
エンジンが『デンキ』になっても残る部分ですよね。
デンキになったらトルクの出方が全然違うから、サスペンションやタイヤは変わっていくんでしょうね~。

工具持つ手をスマホに変えるのが苦手。スマホ不精のメカニック兼代表の梅島でした。
※スマホがフォークオイルでヌルヌルです。


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