紡ぎ終えた綿糸は汚れや油分を抜く為「精練」をします。
これは、この後染色や糊付けがムラなく出来るための必要作業です。
紡いだ糸は、まず綛に上げます。
(綛の作り方については、後に詳しく紹介します)
① 糸の重量の20倍の水を鍋に入れ、糸重量の5%の重曹を入れて加熱します。
② 重曹が溶けたら乾いたままの糸を入れます。
この時糸は油を含んでいるので、鍋の中で浮いてきます。
③ 中火で沸騰させ糸が沈んでから30~60分弱火で煮る。
但し、糸が液面から浮かび上がらないように、時々糸を液の中に沈めてやる。
④ 時間になったら糸を取り出して十分水洗いする。
重曹が残っていると染色にムラが出来るので、
流水の中で水洗いと絞りを繰り返す。
洗い終えた綛は撚りが強く出るので、しっかりさばいて乾す。
この時綛の下に綿棒などのような棒を渡して、重りを掛けると伸びて
後の枠上げが楽になりますが、あまり重い重りでは糸の撚りが伸び過ぎてしまうので
綛がゆったりと伸びる程度の重りを掛けるとよいです。