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ガラスの動物園 / テネシー・ウィリアムズ

2005-10-08 15:38:58 | 読書
僕が読んでいる本の中でかなりめずらしい部類の本です。
なんてったってこの『ガラスの動物園』は演劇の脚本ですから。
セリフ中心で話が進み、途中、舞台の説明なんかも入る。
よく読む小説とは違う変わった感じの本でした。

どんな内容かをざっと言っときます。
アメリカのセントルイスという町の裏通りにローラという女の子がいた。
ローラは足が不自由で学校もやめてしまうほど内気だった。
友達もいないし、外に遊びに行くこともない。
たった一つのなぐさめといえば彼女が集めたガラスの動物たちだった。
ローラは何かあるとその動物たちを並べて遊んだ。
母親のアマンダはそんなローラを心配していちいち細かいしつけをしたが
それはかえってローラをおどおどしたひ弱な女の子へとしてしまう。
ある日、そんなローラのところへ一人の青年が訪ねて来る。
母アマンダが勝手に決めこんでその青年とローラを結婚させようとしたのだ。
ローラは気絶してしまいそうになって…。

この『ガラスの動物園』はある漫画に影響されてつい読んでみたくなった本です。
上の内容紹介もほぼその漫画を参考に書いてあります。
ちょっと手抜きですね。
それから上の内容紹介にはこの話の重要登場人物、ローラの弟であるトムのことに
何も触れていません。この話はローラ、アマンダ、トムの3人の話がメインです。
この3人が持っている思いや苦悩、夢が物語を盛り上げていきます。
また、詩人気質であるトムの語りが物語を深いものへと仕上げていってます。
彼の最後の叫びには心を打ちました。
小説とは違った書き方には少し戸惑ったけどこれは
「文学的に深い」
と勝手に思っている作品です。


『ガラスの動物園』 / テネシー・ウィリアムズ 作 / 小田島雄志 訳 /
新潮文庫 / ジャンル:戯曲(舞台演劇脚本)
メモ:小説とは少し違います。
おすすめ度:★★★
は最大で5つです)


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