TEH BACK HORN 何もない世界 Live
今回の記事はTHE BACK HORNの「何もない世界」です。
バクホン自身のアルバム・シングルに収録された曲ではなく、参加したコンピアルバムにしか収録されていないレアな音源です。
最高の1曲であり、これほどまでに聴くたびに泣きそうになる曲はない。
不思議なもので、悲しい時や辛い時には明るく前向きな曲よりも悲しい曲が聴きたくなるのは何故だろうか。
人は悲劇など悲しい物語を見て、自分と重ね合わせることで心の浄化が得られ鬱積した感情が開放されるのだという話を聞いたことがある。
これには確かになぁと思うところがあります。
バクホンの「何もない世界」はこの上なく悲しい1曲です。
世の中に悲しい曲はたくさんあるけれど、その中でも最上級の悲しみを歌った曲に入ると思う。
これほど激しく喪失感を感じさせる曲はたぶん他にない。
栄純作詞の歌詞の世界観は限りなく切なく、山田さんのエモーショナルな歌い方も激しく胸を震わせる。
特に後半の「何もない、何もない・・・」のところは聴くたびに涙ぐんでしまうほど。
この曲は冒頭にも少し書きましたが、バクホン自身のアルバムやシングルには収録されていない楽曲です。
正式に入手するには、この楽曲が収録されたコンピレーションアルバム『極東最前線2』を手に入れる以外ありません。
これほどの名曲なのにちょっともったいない。
アレンジ版でもいいから、シングルB面とかに収録してくれないかなぁとか思ってしまう。
またこの楽曲はPVも作成されていて、それはバクホンのPV集『エモーションピクチャーVol.2』に収録されています。
(上記に貼った動画はこれ)。
『エモーションピクチャーVol.2』には「夢の花」から「覚醒」までのPV、「何もない世界」のPVとそのメイキング映像、「幾千光年の孤独」のLIVE映像が収録されているのでバクホンファンなら買って損はない。
「何もない世界」のPVは、バクホンメンバー総出演のドラマ仕立てのものとなっています。
監督はリーダーの松田さんが務めています。
岡峰さんがちゃらいサラリーマン役だったり、栄純のストリートミュージシャンぶりが可笑しかったりと、バクホンファンならクスリとくるところも。
けど物語はしっかりしており、かつ重くて深い。
彼らを知らない人でも感じ入るところが多いのではと思います。
「何もない世界」という曲自体、ストーリー性がとても強い詩であり、それでいて想像力をかき立ててくる一面がある。
たぶん聴いた人により、それぞれの物語を思い描きやすい曲なんじゃないかと思う。
僕もこの曲を初めて聴いた時に、主人公は少年、仲の良かった大好きだった子を突然に喪い、本当は悲しいのだけれど、悲しいという感情自体がよく分からなくなった、何も感じない何もない世界にひとり残された、そんな喪失の物語を想像してしまった。
一応描かれている詩が夏の曲なので、この時期に音楽レビューを書いてみました。
興味を持たれた方はぜひ聴いてみて下さい。
![]() | エモーションピクチャー Vol.2(PV集) [DVD] |
クリエーター情報なし | |
Victor Entertainment,Inc.(V)(D) |
![]() | 極東最前線2 |
クリエーター情報なし | |
VAP,INC(VAP)(M) |
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