やなぎのブログ

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7月8日(日) 知らぬが仏

2012-07-08 22:13:45 | Weblog
上の画像は僕の好物のサクランボ。意味深なタイトルとは全く無関係。

今日は休日。次の週末は北海道に行くので、まだ髪は長くないけれど、散髪に行った。良い天気なので、自転車で。15分くらいでサッパリして、近くの銀行で飛行機のチケット代と会費分を引き出す。

朝は早く起きられずに犬の散歩は家族に任せたので、夕方は僕が行った。雨が降りそうな感じがしたが、降らなかった。今日は暑い、梅雨の中休みだった。


さて、タイトルは、再読した妹尾河童さんの「少年H」について、だ。そう書けば、わかる人にはわかるのだろう。僕は単行本が古本屋に並んだ頃、高校生か大学生の頃に読んで、良い本だな、買ってよかった、と思った。久しぶりにもう一度読んでみたくなって、弟が買ってあった文庫版を、再読した。上巻が450ページほど、下巻が480ページほどの大作だ。7日の夜に下巻の残り3分の1を一気に読んで、読み終わった。途中で何度も涙が滲んだし、笑えるところもあって、改めて良作だなと思った。90点。

そして、良い余韻の残る中、ネットで他の人の感想を見てみたくなったのが間違いだった。いや、知っておいた方が良かったのだろうけれど…。それは、「間違いだらけの少年H」という本の存在。そして、どうやらその本の書いていることが正しいらしいということ。ネットで見た情報によると、「少年H」は嘘だらけ、「戦争体験者の酒の席での与太話を小説風にまとめただけのもの」と批判している。このことを知ってしまっては、単純に「良い話だなぁ」なんて言ってはいられない。しばらくはショックを受けて、呆然としてしまった。しかし、僕は単行本を読んだときから、「この小説は体験談なのか?、フィクションなのか?」と疑問に感じていた。誰が考えたって、ここまで記憶が残っているはずはないし、幼い頃に記録を残していたとも思えない。だから、資料を参考にして過去を思い出しながら、多少の脚色をしてまとめたんだろうなぁ、とは思っていた。一番笑えたところ、「米兵に銃を突きつけて、ハンズアップと言ったら素直に手を挙げてくれたので、思わず○○と言いそうになってしまった」(要約・ネタバレ防止のため伏字)というところなんか、今思えば、後から書き加えたものかもしれない。

もし妹尾さんが、これを完全な体験談だ、実話だというのなら、それは問題があるのだろう。資料を参考にして書いたフィクションだというのなら、問題はないのではないか。参考にした資料に間違いが多かったのが、残念だった。たとえフィクションだとしても、戦争を知らない僕にとっては、戦争に振り回される市民や子供の気持ちを知ることができる、良い作品であることは変わらない。余談だが、僕が好きだった車マンガ「BOLTS AND NUTS!」も「虚実ないまぜ」と断っていたなぁ。これから「少年H」を読む人には、「間違いだらけの…」を知らずに読んで欲しい。もちろん、決して事実だと言ってはいけない。「間違いだらけの…」を知ってしまった人、今日の僕の記事を読んでしまった人は、純粋に物語を楽しむことはできなくなってしまったかもしれないけれど、僕は今でも「少年H」は多くの人に読んで欲しい、素晴しい作品だと思っている。評価は変わらず90点としておく。

先ほど20時半頃、この記事を書いていて急に激しい腹痛に見舞われた。腹は下って、汗がダラダラ出てきて、呼吸が苦しくなった。年に1回くらいはこういうことがあるなぁ。ただの胃腸風邪とかならまだ良いのだけど、何か食べたものが当たったのかなぁ…。とりあえず少し回復したので、百草丸を飲んで横になって様子見。明日は仕事だけど、たまたま休日出勤の日だし、今後の体調次第では休んじゃうかも。
コメント (2)
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