Humoreske(小噺ひとつ)

ここでおひとつ、小噺をひとつ。
フモレスケはユーモアからきたことば。

シューマン愛

2009-02-27 | 音楽♪命!
考え事しながら
帰ってきて、
マンションのオートロックの共同玄関に
Suicaをかざして入れなかったのは私です。。。

さて、、、
スペインはバルセロナからやってきた
マリア・ド○ーレス・アル○アは、
非常にチャーミングな女性でした。
ザルツブルクの権威ある賞「パウムガルトナー賞」を
受賞したリートやオラトリオの名手です。
年齢はもうかなりの御歳ではありますが、
何というか、そのかわいらしさと
深い音楽性に完全に惚れこんでしまいました。

惚れこめる人とオシゴト出来るのは最高に幸せなことですが、
若輩者の私がいいといったところで、世間はなかなか動いちゃ
くれません。。。などと、弱音を吐いてみたりして・・・。

無名の実力音楽家が次から次へと来日する中で、
プロモーションするからにはより説得力のある
人間に、私自身がならなきゃいけないんだよな・・・と
常々、反省する日々です・・・。
この人の薦めるものなら、聴いてみようかと思って
もらえるちゃんとした耳と、心を・・・磨いて、
それをありとあらゆる手段で「伝える」工夫と、人脈と、
お金と、手腕と、、、、、

身に着けなくてはならないものがありすぎて・・・・

時々途方に暮れそうになりますが。。。(@_@)。。。

とりあえずは、、、今の自分が最大限に出来ることを
するしか・・・ないのですね。。。

もしかしたら・・・
あと10年して私に「説得力」がついている頃なら
もっと多くの人とこの音楽をわかちあえたのかもしれない・・・
と、、、歯がゆく思ったりもするわけですが。。。

早く人間になりたーい!!じゃなくって
早く信頼される人間になれたらよいものです。。。


とにかく、、、海の向こうには、、、
「歌える」とか「声量がある」とかではなくて、
その人の歌こそが、絵画のように風景を思わせ、
その人の歌こそが、空気の香りを届かせ、
その人の歌こそが、人の心の深淵をなぞらせてくれる
チカラを持つ人が・・・死ぬほどたくさんいるようです。。。

大きなマーケットに乗る人、乗らない人、、、
様々でしょうが、、、少なくとも今自分の目の前で
歌っている心に響くような音楽を、、、
どうしたら・・・伝えられるでしょう。。。

私には、「すべ」が足らなさすぎますね・・・(涙)



なーーーーーんて、、、くやしさとジレンマを抱えつつも
毎日は過ぎ行くわけです。。。

彼女の歌うモーツァルトの歌曲は、年齢よりも30歳は
若く、好奇心旺盛な女性のキャラクターを感じさせ、
不必要なヴィブラートなどなく、サテンの肌触りの
よい布地のようにつややかです。。。

今回のプログラムは、
モーツァルトの歌曲、シューマンの歌曲、
中田喜直の歌曲、スペイン(グラナドス・ヒナステラなど)歌曲
といった、不思議なプログラムです。。。

んだけども(仙台弁入ります)、
どれも、音楽性にみちみち溢れた曲ばかりで、
非常に私好み・・・。

今日はリハで、一緒に中田喜直の歌曲の
発音を確認しあったりしてきました。
「KARASU」→からず
「SUZUME」→ずずめ
ドイツ語読みをするので、ずずずず言ってました^-^。
表記では「rarirurero」でも、発音は「Lalilulelo」に
近いとか、、、我々が外国語の歌を歌うときと同じですね。

桜、夜桜の写真を見せたり、その歌詞の
世界に広がる日本の空気感について、色々
お話をしたりしました。まず、彼女が日本歌曲に
興味を持ってくれるということが、第一に嬉しいものです。


さて、、、お題にも出しましたが・・・・・・・

Schumann my love・・・・・・・

もう、、、歌曲最高ッス。。。。
涙、ダダ漏れでしゅ。。。

どんな曲かは、、、以下をお楽しみください。。。

まずは、《くるみの木》。



マリア曰く、林の木々の間をそよぐ風が
囁きあうような感じと。。。見えてくる情景。。。
木漏れ日、風の匂い・・・不思議ですねぇ。。。
これがヨーロッパの風なんでしょうか。。。
日本の林には無い香りかも。。。しかしこの
you tubeも貴重だな。。。シュヴァルツコップが
自分で解説してます。


次は、《ひそやかな涙》


繊細なピアノから、だんだんと広がりを見せて
いく音楽の様、ダイナミクスレンジの大きさが
その体の細さからは考えられません。


そんでもって・・・・
超好きです・・・ミルテの花より《献呈》

私の結婚式では、誰か歌ってください。。。
結婚を許されたロベルトが、、、クララに
対して、あなたは私の心、あなたは私の魂そのものと
歌うリュッケルトの詩につけた音楽ざます。。。


うーーーーーーーーーー。

シューマン、、、、

最高ッス・・・T-T・・・。。。。

それからオマケに、、、
スペインの歌曲も、いい曲ばかりです。。。
時間があったら見てみてください。

グアスタビーノ/La rosa i el sauce


グラナドス/No lloreis, ojuelos


歌っていいなぁ。。。。。
心の動きがやっぱりいちばんストレートだもの!!

ふんがーーー。。。。。。。
オー・ソレミオや帰れソレントへじゃなければ
オペラのアリアでもありません。。。。。。。
佐藤し○ぶでもなければ秋川○史でもありません。。。


舞台で「伝える」のは、もはや私の出る幕では
ありませんけれどね。。。
舞台と客席で出会ってもらうまでは私の役目なのです。。。
愛情持たなきゃ、舞台などつくれません。


今回東京公演はありませんが、、、、
興味のある方は仙台へ・・・(笑)。それか、館山か
藤沢へ・・・(笑)・・・郡山もあったかな?


オマケのおまけ~!
《献呈》の音楽を効果的に使い放題の
シューマンの物語、映画《愛の調べ》です。




リスト役、ブラームス役の役者に注目してください。
似てて笑えます。。。


えーい、もってけドロボーということで、
早くして亡くなった、ピアニスト、
ヴァン・クライバーンのリスト編曲の《献呈》もどうぞ。



これで、シューマンファンは増えたかなぁ。。。(笑)

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