二鶴工芸です。
先日、商標登録の更新の案内が特許事務所から届きました。
商標権の存続期間は10年間になります。
もう10年経ったのかという感じ。
あっという間でした。
‘をかし‘というネームは古典の‘いと をかし‘から名づけました。
面白いとか趣きがあるという意味です。
語呂が良いのと京都らしいかなということで決めた次第です。
たまたまデザインの講習会に行った時にネームを付けて展開するのであれば商標登録した方が良いとアドバイスされ、すぐに申請しました。
あれから10年ということになります。
実質半年前から更新手続きになりますので満了は来年になります。
まぁ~お金もかかりますが、10年ですし月割りにすればそんなにしないかな~
この先10年 どうなりますかね
私自身想像がつかないです
二鶴工芸です。
前回の続きで今回は糊を塗るための道具です。
これも職人さんによってですので現在私が使っているものを紹介しますが全てではありません。
オーソドックスなものを載せます。
画像のものです。
先ず駒ヘラです(画像は駒ヘラで糊を塗っています)。
これは加工部が大きい場所や箔の艶を出したい時、糊を厚く塗りたい時、摺箔(型紙、スクリーン型を使う時)に使用します(型を使う場合はやや固めた糊)。
次に刷毛、筆類です。
刷毛も大小使い分けします。
加工部が小さい場所や柔らかく仕上げたい時、タック(粘着)を抑えたい時、箔の艶を抑えたい時に使います。
刷毛を使う場合はある程度の技術を要します。
刷毛に付いた糊が乾燥するまでに塗らないと糊が乾燥して刷毛がダメになります。
また均一に塗るには薄く糊を塗って何回も刷毛を繰り返し摺ることが必要です。
習得するには場数を踏んで手で感覚を覚えることです。
ある程度習得すると糊の厚さ、粘着の強弱が調整できるようになります。
刷毛は夏毛と冬毛があります。
私の好みは毛が硬い夏毛です。
これは好みですのできまりはありません。
筆の場合は液体の糊に使います。
滅多に使いませんが、箔だけで構成したデザインに色分けして彩色する場合にベースの箔の上に糊を塗って違う色の箔を貼り分ける場合があります。
また金泥描きといって通常は膠で金泥を溶くのですが金彩の場合は液の糊で溶いて描かれます。
画像にはないですが、ピースといってエアブラシのように吹き付けで糊を噴霧される方もおられます。
私個人の考え方ですが、加工技術について例えば刷毛を使って糊を塗っているからこれは手で加工しています、これはピースを使っているため手で加工していない!とか言う方も昔おられましたが、正直仕上がりが綺麗でちゃんとしていれば問題は無いと思います。
要は結果が全てです。
私もあまりにも大きい場面の加工要求があれば、刷毛では無理なのでピースで吹いてくださいとはっきり言います。
言われれば何でもできないといけないのが職人ですが、できない要件はノウハウを持っている方へお願いするのがベターです。
職人の自己満足でできないことを無理をして納得のいかない仕上がりになれば商品全体のクオリティーも落ちますし、もし購入していただいたお客様にご迷惑をかけます。
勿論チャレンジすることも大事です。
二鶴工芸です。
昨日に続きうんちくです
昨年に箔を接着させる糊(樹脂)の説明を記載してましたね。
以下の文章です。
金箔を装飾、加工するにしましても接着させないといけません。
それには糊(接着剤)が必要です。
その昔は膠、ふ糊、でんぷん糊等、天然の素材の糊で接着させていました。
これは日本画の技法から用いられたと思います。
当時は単に接着すればよい時代でしたので風合い、柔らかさ等問題無かったと思われます。
時代は流れ研究、試験等繰り返され、現在は合成樹脂の接着剤が使用されています。
簡単に言えば木工用ボンドがありますね。
用途は違いますが似たようなものです。
糊が濡れている間は白いですが、乾燥しますと透明になります。
乾燥させるまでは水性で乾燥後は油性になります。
ですので濡れている間に水洗いができます。
糊は加工装飾します用途、技術で液体から固形まであります。
乾燥させてから接着させる糊は糊を塗って乾燥後タック(粘着)が残り、その上に金箔を貼る、或いは別加工します。
また糊を塗ってすぐに金箔を貼る、或いは別加工してから乾燥させる糊があります。
どちらも用途によって使い分けします。
ただ、乾燥後に接着させる糊はタックが残りますので、金箔を全面に貼る加工は大丈夫ですが、振り砂子のように隙間が残る加工になると加工後もネバネバが残りますので注意が必要です
反対に先に接着させてから乾燥する糊は乾燥が早いので乾くまでに作業をしないといけないので、技術が必要になります。
乾燥が早い糊は乾燥後はタックが無いのが特徴ですが、仕上がりがやや硬くなるのが難点です(ただし全ての糊ではありません、ややタックの残るものもあります)。
ですので乾燥後に接着させる糊にはタックがもともと少ない糊を混ぜて使ったりしています。
これは各職人さんによって使う糊の種類(タックの強弱)やメーカー、混ぜる配合が違いますし、正解がありません。
ただ共通していますのは布に貼りますので布のような風合い、柔らかさ、しかしながら堅牢度もあるという、ある意味矛盾なことを研鑚しているということです。
この糊の取扱いが職人の優劣を決めるといっても過言ではありません。
以上が前回の文面です。
長々とすみません
今回は以上の事に付け加えての説明です。
現在の糊は大まかにすると固形、液体、粉末になるでしょう。
粉末は特殊なものですのであまり使われていないと思います。
ですので固形と液体になります。
その糊を大まかにすると使う技術、用途によりますが糊を塗って乾燥後加工するのか、塗ってすぐに加工して乾燥させる。
その2点の方法になります。
その糊の特徴は以上の文面の通りです。
大体、材料店で販売している商品はそのもの単体で使っても大丈夫なように配合しています。
例えば箔下用とか振り砂子用等。
でも職人さんはそれぞれ使いやすいように自分なりにカスタマイズします。
加工する技術によってタックを強くしたり、弱くしたり、柔らかくしたり、固くしたりします。
また納品している業者の依頼でドライクリーニングに耐える樹脂を使ったりしている方もあるでしょうし、熱で反応する樹脂を使ってる方もおられます。
それは得意先が持ってくる仕事の内容によって使い分けてているのです。
ですので職人さんそれぞれ使う糊に特徴があり、個性があるわけです。
二鶴工芸です。
久しぶりに仕事の話でもしましょうか
毎日更新していますとだんだんとネタ切れになってきます
日々そんなに変化のない生活ですので当たり前です。
加工技術の中に振り砂子といって箔を竹筒の中に入れ、画像のように筒の先に張ってあるメッシュ(網の目)の大きさによって箔を細かくさせて落とす、あるいは筆等で軽くかき混ぜて細かくして落とす。
蒔絵のように金粉を落とす。
そういうイメージでOKだと思います。
うちでは振り金といってます。
箔をそのまま入れたり、切り廻しといってはじめから細かく破れた状態の箔を使います。
画像の荒口でメッシュの間隔が約5~7mm前後です。
数字が大きくなるほどメッシュは細かくなり、細かくなった箔も粉状になっていきます。
うちは200番が一番細かいメッシュです。
但し、材料店では箔の種類は違いますが325、500とかの細かい砂子にしたものが販売しています。
これくらい細かいものは使う用途がまた別になります。
この技術は箔を振る(落とす)量が大変大事で覚えたてというか、初めて作業すると大体落としすぎてしまいます。
少しずつ量を確認しながら少しづつ振って(細かい砂子状であれば筆等でかき混ぜる)いくのが肝心な作業です。
画像は振り砂子、以前お話ししました切箔を使って加工したものです。
二鶴工芸です。
16日に寺町錦上がったところのSHIN-SETSUへ行ってきました。
ラッキーなことにすぐにお店に入れました
お目当ては鉄板焼きのパンケーキです
丸い鉄板の上なのであつあつで食べれます。
私はプレーンのパンケーキにアイスクリームを選びました。
¥680です。
あつあつに冷たいアイスで。
美味しかったです。
お店が狭いのですぐに満席になります。
レトロアメリカンの雰囲気のお店です。
1Fはクリームソーダカフェで2Fになります。
1Fも気になるな~。
SHIN-SETSU:https://www.facebook.com/pages/Shin-Setsu/259252897476858
二鶴工芸です。
明日14日(木)~17日(日)までお盆休暇になります。
どうも天気がイマイチになりそうです
お知らせ
染工房 正茂の商品が下記の期間で販売中です。
「京」がらくた展
試作品、限定品、受注品、タイミングが悪かったり、説明が必要などの理由で作り手の元にある作品を展示販売。
すべて限定品につき売り切れ次第終了。
染工房正茂では染帯、染額、リネンガーゼストールを出展しています。
実際に商品を見れますので、興味のある方はぜひ立ち寄ってください。 近くに三十三間堂、国立博物館などがあります。 日時:8月7日(木)~25日(月) AM8:00~PM18:00 最終日はPM15:00まで 場所:京都府京都市東山区三十三間堂廻り644番地2 セレクトショップ京
ハイアット リージェンシー 京都 ロビー内