HPS Japan -チャイルドフレンドリーな医療と環境の実現のため、奮闘している人たちのブログ-

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対人援助者を教育するということ

2011年05月26日 | 日記
大学の教員になるために教員免許は必要ありません。

ですので、研究者としては大変優れているけど、
学生からは不人気という先生もいるでしょう。

最近は、「大学の教員は研究だけしておけばいい、
学生はそこから学ぶ」なんていう態度は通用せず、
どうやって、何を教えるのか、大学における
教育の在り方が盛んに問われるようになってきました


新しい教員を採用する際には、
模擬授業を試験に課す大学が増えました

私の勤める法人でも、毎年学生が一つ一つの講義を
5段階で評価しています。
学生が書く自由記述もあり、
なかなか読むと面白いし励みになります。


ありがたいことに、私はずっと対人援助の理論と
方法を教える作業に携わってきました

保育士であろうと社会福祉士であろうと、
対人援助者であるということに変わりはありません

HPSも然りです。教員の仕事も対人援助の仕事だと思っています。

対人援助の理論と技術は人と人との関係性です。

人が人とどのような関係性を結ぶ事がよいのか、
それを学び実践する学問です。

具体的な技術の習得より前に、
関係性の持ち方が問われると思います。

人は、人から直接されたり言われたりする以上に、
もっと多くを他者から得ているのだと思います。


認知症の高齢者を看取った後に、
「生きているだけで私はよかったのに」というセリフは、
まさに何もしない言わない人でも、
多くを他者に分け与えていることを物語っています。


私がHPSを教えられる理由は、
私がHPSの資格をもっているからでは決してありません。


私がこれまで対人援助について考えてきたから、そして、
HPSとして教育するべき内容と方法論が分かっていること、
理想とするべき対人援助者像が描けるからです。


保育士であれHPSであれ小児にかかわる看護師であれ、
チャイルドケアの専門家は寛容であること、誠実であること、
そしてあまり語られませんが公正であることが
求められていると思います。


「フェアープレイを覚えた子どもは公正を覚える」と
書いたのはドロシー・ロー・ノルトでしたね


公正であることの必要性を
私は最近強く感じています


まっちゃん

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