恐竜の世界に足を踏み込んだ私
シダ植物の細く伸びた葉が天を覆い
僅かな隙間から紫外線の毒矢が降り注ぐ
なるほど過酷過ぎるし哺乳類にとっては地獄だ
僅かな望みは一億年を生き延びるであろう証
過酷な世界で一途に生き延びることが唯一の使命
かって現代に生きていたときに喜びを感じた
興奮と小脳が支配する感覚がずーっと続くエクスタシー
それが一億年をさかのぼる原始の地球には常に用意されている
時間の経過を計ることもなく人生の意味を思うこともなく
遠くで肉食恐竜の叫び声を恐怖の聴覚で聞き
地変の振動を雷鳴を立ちすくむ肌で感じ
やっと夜の闇で食料と水と一時の安らぎを求める
幸せとか不幸とか一番とかビリとかの感覚もなく
死から必死で逃れ続けることが生の意味だった
私にとって同類の雌に出会えることは偶然だ
あっという瞬間に雌に出会い必死で雌に飛び掛る
雌が私に応じてくれるかどうか考える余裕はない
ただ結果がうまくいけばそれが私に与えられた運命
そして運よく相手が身ごもれば二人で必死に育てる
この時の自信はやはり一億年を生き抜くであろう証
もう私は現代には戻れない遠い過去への突入者
現代に生きていた頃出兵者の話を聞いた
戦場で銃声が聞こえたら幸せに思え生きている証だから
恐竜の世界でも同じことが例えられた
仲間が恐竜に食べられるのを見るときは自分が生きている証
自分が食べられる時は一瞬にして意識を失せるという
生きることに必死の者のいくらかが生を与えられる
明け方のしじまの湿りが一日の眠りにつく安らぎ
葉の影に潜り僅かな空気の流れの中で体を横たえる
意識が眠りに落ちるとき体の細胞が呼吸のリズムを整える
シダ植物の細く伸びた葉が天を覆い
僅かな隙間から紫外線の毒矢が降り注ぐ
なるほど過酷過ぎるし哺乳類にとっては地獄だ
僅かな望みは一億年を生き延びるであろう証
過酷な世界で一途に生き延びることが唯一の使命
かって現代に生きていたときに喜びを感じた
興奮と小脳が支配する感覚がずーっと続くエクスタシー
それが一億年をさかのぼる原始の地球には常に用意されている
時間の経過を計ることもなく人生の意味を思うこともなく
遠くで肉食恐竜の叫び声を恐怖の聴覚で聞き
地変の振動を雷鳴を立ちすくむ肌で感じ
やっと夜の闇で食料と水と一時の安らぎを求める
幸せとか不幸とか一番とかビリとかの感覚もなく
死から必死で逃れ続けることが生の意味だった
私にとって同類の雌に出会えることは偶然だ
あっという瞬間に雌に出会い必死で雌に飛び掛る
雌が私に応じてくれるかどうか考える余裕はない
ただ結果がうまくいけばそれが私に与えられた運命
そして運よく相手が身ごもれば二人で必死に育てる
この時の自信はやはり一億年を生き抜くであろう証
もう私は現代には戻れない遠い過去への突入者
現代に生きていた頃出兵者の話を聞いた
戦場で銃声が聞こえたら幸せに思え生きている証だから
恐竜の世界でも同じことが例えられた
仲間が恐竜に食べられるのを見るときは自分が生きている証
自分が食べられる時は一瞬にして意識を失せるという
生きることに必死の者のいくらかが生を与えられる
明け方のしじまの湿りが一日の眠りにつく安らぎ
葉の影に潜り僅かな空気の流れの中で体を横たえる
意識が眠りに落ちるとき体の細胞が呼吸のリズムを整える