徒然草

4年半のオーストラリア生活を徒然なるままに書き連ねています。

夕食会 -テツヤズにて-

2005年11月26日 | 
事の始まりは4ヶ月前のことでした。
メルボルンオフィスで働いているマネージャー(女性)と、同じオフィスで働いているマネージャー(女性)と話していたとき、ひょんなことから「このメンバーで一度夕食会を開こう」という話になりました。

「何処で夕食会を開こう?」という話になったとき、メルボルンのマネジャーから「ねぇ、どうせならオーストラリア一番のレストランに行こうよ」という提案があり、夕食会は世界で4番目に選ばれたことのある五つ星レストラン、テツヤズに決定しました。

テツヤズと言えば「豪州一予約の取りにくいレストラン」と噂に高いため(予約できなかったらどうしよう!)と内心びくびくしながら電話を入れたのですが、返答は以外にも「11月1○日ですね、4名様で承りました」なんと一発で予約が取れてしまいました。
「何だ、簡単に取れたじゃん」と思っていると先日友人から「予約の電話入れたら3ヶ月先まで予約が一杯で無理って言われた」と聞かされ、「直前の予約に関しては豪州一予約が取りにくいのかも」と考えを改めました。

名前から推察できるように、テツヤズのオーナーシェフは日本人の和久田哲也氏です。
和久田氏はワーキングホリデーで来豪後、英語を学ぼうとレストランで働きだしたことを振り出しに料理人としての道を進まれたそうです。今では豪州を代表する料理人として活躍されています。豪州で有名な日本人といえばテツヤ氏かファッションデザイナーのアキラ・イソガワ氏といっても過言ではありません。
同じ日本人として彼らの活躍ぶりを耳にする度、誇らしい気持ちになります。


さて、当日の話ですが予約した時間(19時)にレストランに到着した私はまずレストランの佇まいに驚かされました。
うっそうと緑に囲まれたレストランは周囲の喧騒から遮断されており本当に自分がシティのど真ん中にいるのかと考えてしまったほどです。以前は燦鳥(サントリー経営)のレストランだったそうです。
中に入ると、内部は3つのゾーンに分かれており、我々が案内されたゾーンは入り口からすぐのゾーンでした。そのゾーンにはテーブルが全部で6つほどあり、各テーブルは最高でも4名しか座れないようになっていました。私達は女性4人組という事もあり、ついつい話に花が咲きかなり騒々しかったのではと思ったのですが、各テーブルとも適度に距離が保たれているため他のテーブルで食事を楽しんでいる人たちが何を話しているかという事は一切聞こえませんでした。客層ですが、5つ星のレストランなので客層はきっと40台後半~50台だろうと踏んでいたのですが、我々が食事に行った日(金曜夜)は驚いたことにお客さんの大半は20代後半から30代の若者で占められていました。

熟女(30代は私のみ、40台1名、50台2名の計4名でした)4名で挑んだテツヤズの感想は「5つ星でこの値段は非常に良心的である」というものでした。ちなみに価格は全12コースで180ドル。飲み物及びサービス代は別なので、私のようにお酒をたしなめない人はミネラルウォーターとサービス代込みで200ドル程度、お酒をたしなまれる方は1人260ドル程度だと思います。

写真はテツヤズと言えばこれ!と言われるConfit of Petuna Tasmanian Ocean Trout with Konbu, Daikon & Fennelです。非常に低温で焼いたようでほぼ生に近い食感でした。日本人の私としては「すみません、ご飯下さい」と言いたくなりましたがぐっと我慢。マグロの寿司ご飯のせアボガドソースはそれだけを5回くらいお代わりしたいくらい美味しかったです。

19時から始まった夕食も終わりに近づいた24時前、何とオーナーシェフであるテツヤ氏が我々のテーブルに挨拶にいらっしゃいました。各々お礼を述べた後、私も少し日本語でお話しさせていただきました。実はテツヤ氏とは初対面だったのですがテツヤ氏と私には共通の知人がいるため、その話をすると「それでは○様のご紹介だったのですね」と嬉しそうでした。

多分その知人の話をしたお陰だと思うのですが、何とお店を出るときにお店のマネジャーから「本日はテツヤズにお越しくださりありがとうございました。皆様にテツヤズから特別にプレゼントがあります」と何やらずっしりと重い袋を1人ずつ頂戴しました。

帰宅後わくわくしながら開けてみるとそこには黒トリュフ入りのバター、オイスターソースとサラダドレッシングがはいっていました。

今後テツヤズに再び舞い戻れるかは(予算上)不明ですが、また何か特別なoccasionの際に行ってみたいです。

テツヤさん、そして皆さん。素敵な夜をありがとうございました!

お一人様映画鑑賞会其の弐 -フライトプラン-

2005年11月26日 | 趣味
予告編を見てからずっと見に行きたいと思っていた映画、「フライトプラン」を観て来ました。

映画開始時刻が19時20分、退社時刻が19時10分。そして映画館までの道のりが約30分。

間に合うのか?

出来る限り道をぶっ飛ばし(Excuse my french!)、映画館到着は19時35分。映画館のお姉さんに「だいぶ始まってる?」と訊くと「さぁ、1~2分じゃない?」とのことだったので即効チケットを購入。
指定された部屋に入ると映画は丁度始まるところでした。今日ほどオーストラリアの長いコマーシャルに感謝したことはありません。

ストーリー(ネタバレ含むので映画を見ていない人はここから先は読まないで下さい)

ベルリン在住の飛行機のエンジン設計士(と言っていた、確か)カイル(ジョディフォスター)は突如夫を不慮の墜落死で亡くし、仕事を辞めて6歳の娘と夫の棺と共に故郷のNYに向かおうと自分がエンジンの設計を担当した最新型の飛行機に乗りこむ。

しばらくすると疲れからか眠りに落ちるカイル。目覚めると一緒に搭乗したはずの娘、ジュリアの姿が忽然と消えている。
娘を探し始めるカイル。密室のはずの飛行機なのに何処を探しても娘は見つからない。呆然とするカイルに次々と怖ろしい事実が判明する。なんとカイル以外に誰も彼女の姿を見ていないというのだ。ポケットに入れてあったはずの娘の搭乗券だけ消え去り、娘の荷物も肌身離さず持ち歩いているテディベア以外全て紛失している。
そんなカイルにとって不利な条件の下、機長は乗務員にカイルの娘の捜索を命じる。乗客の協力の下、捜索は行われるが娘は見つからない。「もしかして娘と一緒に搭乗したというのは彼女の妄想なのでは?」と誰もが思い始めたとき、地上からさらに怖ろしい連絡が届く。なんと夫が墜落死したとき娘も道連れにしたというものであった。

急に家族を失ったショックでおかしくなったんだと思われ、皆が痛々しい視線を彼女に送るなか、いたたまれなくなったカイルは娘を探そうと再び飛行機内を駆け回るが結局は捕らえられてしまう。

捕らえられた際に気を失ったカイルが目覚めると側にはセラピストが。「もしかして本当に娘と一緒に搭乗したと思ったのは私の思い違いだったのかも」と思い始めた彼女が見つけたものは彼女が座っていた席の窓に残したハートマークであった。

「絶対にジュリアはこの飛行機内にいる」と確信した彼女は再び娘を探し始める。たまたま同じ便に乗り合わせたAir Marshalのカールソンがカイルの監視をすることになるのだが、何となくカイルに同情的である。

そんなカールソンが「カイルの代わりにもう一度機長と話をしてくる」と彼が向かった先はカイルの夫が納められている棺であった。実はカールソンこそがこの誘拐事件の黒幕で夫の棺に爆発物を忍ばせていたのであった。「カイルは実はハイジャッカーで、娘云々は彼女のでっちあげだ。この口座に金を振り込めば乗客全員の命は保証すると言っている」と機長に告げ、それを信じる機長。
席に戻り、カイルには「機長が途中寄航して君を残して全員を降ろし、娘さんの捜索をFBIとさせてくれるそうだ」と告げる。機長からカールソンに「金を指定口座に振り込んだ」と連絡を受け上手くいったとほくそえむカールソン。あとはカイルと娘が二人っきりになった飛行機を爆破させるだけだ…。

そんなカールソンの計画は飛行機が着陸し、全員が下りる際、機長がカイルに言い放った捨て台詞から崩れていく。その台詞から何か自分の知らない所で別の話が進行していることを悟ったカイルは、その真犯人がカールソンであることに気付き、カールソンと二人で機内に残る。その後カイルはカールソンに不意打ちを食らわして起爆装置を奪ったあと、遂に愛娘を発見する。そんなカイルの背後に迫るカールソンの影。

奪い取った起爆装置でカールソンを吹き飛ばし、外に出たカイル。彼女を待ち構えていたのは彼女をハイジャッカーと思い込んでいるFBIや警察官であった。
そんな様子を遠巻きに見ている乗客たちは彼女の胸に抱かれている少女に気付く。
「彼女の話は本当だったんだ」と囁きあう乗客たちに、カイル達の前の席に座っていた姉弟が「ね、言ったでしょう?女の子がいたって」と両親に話している。

回りの様子など気にせず、ジュリアをしっかりと抱きしめるカイルに機長が謝罪する。そんな機長に微笑を返しながら娘の検査のため空港を後にするカイルと娘。
そんな二人を見つめる周囲の視線はとても優しいものに変わっていた…。

久々のジョディフォスター主演映画でした。疲れていたためあまり映画に入り込むことは出来ませんでしたが、普段は見られない飛行機の、それも最新式の飛行機の色々な場所を見ることが出来て面白かったです。
ジョデフォスターも年齢を経た感がありましたが、それが母親役に現実味を持たせていて良かったです。それにしても美人は歳を経ても美人なんですね…(うっとり)。
ジュリアを演じた子役の女の子もとてもジョディに似ていて良かったです。私も可能であればジョディフォスター似とかエリザベスハーレー似の可愛い女の子が欲しいな。(無理やっちゅーねん!)

機長役のショーンビーンも渋くて素敵でした。
ロードオブザリングではすぐに殺されるし、アイランドでも悪役だったショーン。お顔のせいか悪役が多いのが悲しい所ですが、実は私彼の顔が結構好みだったりします。何だか誠実そうに見えませんか?ショーンって。彼にイングリッシュアクセントで口説かれたらついて行ってしまうかも…。

年末に向けハリポタ、ナルニアと見たい映画が目白押しです。当分映画館通いは止められそうにありません。