整形美女

以前読んだ姫野カオル子さんの小説のタイトルです。

「整形をして美を手に入れた女がその美貌を武器に男達を手玉に取りのし上がっていく物語」だろうと読む前に想像していた内容は実際に読むと完全に間違いであったことに気づきました。

繭村甲斐子は美容整形を受けたいと、医師の大曽根のもとを訪れる。大曽根は甲斐子が整形したいという理由がどうしても納得できない。なぜならば甲斐子は容姿ともに完璧だからである。くびれたウェスト、くっきりとした二重瞼、引き締まったふくらはぎ…。ある日大曽根は出会った青年たちに甲斐子の容姿をどう思うか尋ねた。青年は彼女を美しいとは言わなかった。逆に彼らのひとりが賞賛する「すごい美人」の恋人望月安部子を紹介されるが、彼女の容姿はまめつぶのような目、低い鼻はわずかに上向き気味、小さな口にボテッとしたほっぺたという、大曽根の美人像とはかけ離れた容貌の持ち主であった。
その後、甲斐子は安部子そっくりに、そして安部子は甲斐子のような容姿へ美容整形という手段を使って変貌を遂げる。不思議なことにそうしたことで甲斐子は男性からもてるようになり、安部子はもてなくなり、また潔癖症になっていく…。

この本を読み終わった後気が付いたことがあります。目鼻立ちの整った甲斐子系の女の子よりも安部子のような容姿の持ち主の方が実際男性から人気があったことに。
…事実は小説より奇なり。

あなたはどちらを「美人」と感じますか？
甲斐子でしょうか、それとも阿部子でしょうか？

コアラパークでカンガルーと？

昨夜は2時に床に就いたものの今朝は8時過ぎに起床しました。
何故ならもうすぐ帰国してしまうまるちゃんを私のお気に入りの場所、コアラパークへ連れて行くことを約束していたからです。天気予報はStorm。心配していましたが曇り空だったので予定通り出発する決行する旨をまるちゃんに連絡し、迎えに行くことにしました。
出発前に同じユニットに住むお姉さんとダイエット談義にひとしきり花を咲かせた後まるちゃんの家へ。まるちゃんと彼女の引越しを手伝うために日本からいらっしゃっているお母さんと私の3人でコアラパークへと向かいました。

ここでコアラパークについて簡単な説明を。
コアラパークは乱獲により絶滅の危機に瀕したコアラの保護と繁殖を目的として1930年に個人によって設立された公園で、現在公園内には45頭のコアラが飼育されているそうです。
園内にはコアラ以外にオーストラリアを代表するカンガルー、ワラビー、ウォンバット3兄弟の他にクッカバラ(ワライカワセミ)、エミュー、ディンゴ果てはペンギンまで様々な動物が飼育されています。この公園の目玉は日に4度実施されるコアラの餌付け及び写真撮影です。10時20分、11時45分、14時、15時に係りの人からコアラの生態について説明を受けたあとコアラと記念撮影が出来ます。コアラにほおずりしながら撮影できるのはシドニー内ではここだけです。

コアラパークへ着くと、既に第一回目のコアラとの撮影会が佳境に入っていました。慌てて人ごみに加わり、何枚か写真を撮っていると、3人組の日本人男性に声を掛けられました(「すみません、写真を撮ってくれますか？」でした。)。
その後羊の毛刈りショーへ移動。死体のようにだらりとした羊が丸裸にされていく様子を見学した後にパーク内を散策しました。まるちゃん＆お母様はカンガルーに触ったり、一緒に写真を撮ったりされ「想像以上に楽しい！」と大喜びしてくれ、そんな二人を前に私も嬉しくなってしまいました。

その後、今度は私一押しのベトナム料理店へ。私の顔は印象に残りやすいようです。何度か通ううちにお店の小父さんとはすっかり顔馴染みになり、しばらくご無沙汰すると“Long time no see!”と言われてしまいます。コアラパークの人にも「あら！久し振り」などと言われてしまう始末です。どうも犯罪者には向いていない顔のようです。

たっぷりと食事を堪能した後はショッピングへ。激安ジャガイモ(10kg$3.50)をまるちゃん親子と共同購入したあと、以前から気になっていたジョージジェンセンのネックレスを見に行ってきました。私が気になっているのは1998年のイヤーペンダントで小さなラピスラズリが埋め込まれています。かれこれお店に通って数ヶ月。明日辺り衝動的に購入しそうな予感です、というか絶対に買ってしまう気がしています。だってお店の人に取り置きをお願いしてきちゃったんですもの。
あのペンダントが私のものになる今から嬉しくて今夜は眠れそうにありません。

Kate & Leopold

金曜夜8時半。
食事を終えた私はテレビの前にいました。何故なら見逃したケイトアンドレオポルドが放映されるからです。

メグライアン演じるケイトは広告代理店勤務のバリバリのキャリアウーマン。男顔負けの仕事振りでNY支店トップの座も目前だが恋はいつもから回り。そんな彼女の前に突然現れたのは時空の裂け目を通って1800年代のNYから現在のNYへやって来た公爵のレオポルド(ヒュージャックマン)。現実主義者の彼女は「素性の知れない」レオポルドの出現に戸惑いながらも次第に惹かれるようになり、二人の愛は時空を超える…。

“Sleepless in Seattle”、“You've got a mail”等々ラブコメの女王メグは健在でした。何だかすごく細くてちゃんと食べているのかしら等と映画と全く関係ないことを考えながらもやはりケイトを演じられるのはメグしかいない！と独り頷きながら映画を見ていました。この役はキャサリンゼタジョーンズやジュリアロバーツには出来ないでしょう。相手役のヒュージャックマンも“X-Men”の変な髪形と“Van Helsing”の陰のある男役が印象的でしたが、レオポルド公爵役もしっくりとはまっていて格好良かったです。

涙を流す映画ではなかったけれど、こういった淡々としたラブロマンスも好きです。
メグを気取るつもりはないですが、格好良い女を気取るにはちょっと痩せないとな…。と妙に現実的になった私でした。