徒然草

4年半のオーストラリア生活を徒然なるままに書き連ねています。

整形美女

2005年02月26日 | 趣味
以前読んだ姫野カオル子さんの小説のタイトルです。

「整形をして美を手に入れた女がその美貌を武器に男達を手玉に取りのし上がっていく物語」だろうと読む前に想像していた内容は実際に読むと完全に間違いであったことに気づきました。

繭村甲斐子は美容整形を受けたいと、医師の大曽根のもとを訪れる。大曽根は甲斐子が整形したいという理由がどうしても納得できない。なぜならば甲斐子は容姿ともに完璧だからである。くびれたウェスト、くっきりとした二重瞼、引き締まったふくらはぎ…。ある日大曽根は出会った青年たちに甲斐子の容姿をどう思うか尋ねた。青年は彼女を美しいとは言わなかった。逆に彼らのひとりが賞賛する「すごい美人」の恋人望月安部子を紹介されるが、彼女の容姿はまめつぶのような目、低い鼻はわずかに上向き気味、小さな口にボテッとしたほっぺたという、大曽根の美人像とはかけ離れた容貌の持ち主であった。
その後、甲斐子は安部子そっくりに、そして安部子は甲斐子のような容姿へ美容整形という手段を使って変貌を遂げる。不思議なことにそうしたことで甲斐子は男性からもてるようになり、安部子はもてなくなり、また潔癖症になっていく…。

この本を読み終わった後気が付いたことがあります。目鼻立ちの整った甲斐子系の女の子よりも安部子のような容姿の持ち主の方が実際男性から人気があったことに。
…事実は小説より奇なり。

あなたはどちらを「美人」と感じますか?
甲斐子でしょうか、それとも阿部子でしょうか?

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