生涯一の大風景
昭和49年(1974年) 11月24日
皇居・桜田門から 昭和維新を眺望する
二十歳にして
それは
生涯一の大風景であった
大東京の重々しい空気
冷たく突き刺さる様な空気
神達の存た
警視庁が、内務省が、国会議事堂が、三宅坂台上が
私は、そこから
昭和維新を一望したのである
「 なにかやれる 」
「 自分も、何か大きな事がやれる 」
一生一大の偉業・・
そんな気持ちが、込上げてきたのである
是が 男のロマン と
そう、感じたのである
・・・・生涯一の大風景 から
・
昭和50年9月、私は斯の時の想いを
『俺は自尊心の強い男』 と題する小編の中に
「 男のロマン 」 として綴った ・・・俺は自尊心の強い男 1975.9.6
私の拙文を吟読した
親友・長野は、次の感想文を綴ってよこした
・
斯の頃
親友・長野が謂う 「 力の方向 」
私と彼の 「力の方向 」 は、次元が異なっていた
だから
現実主義の彼に、私の「 男のロマン 」 なぞ、分るべくもない
それは、
私が 彼の 「力の方向 」 を、理解できなかったように
昭和50年(1975年) 21歳の私は、
男のロマン・・此を 吾人生の主題 と 誓った
そして 今
65年の吾人生を顧て、総括してみて
私の 男のロマン は
20歳の私が
昭和維新を一望したとき 感じた 男のロマン であり
その正体は
磯部浅一 が
20歳に決意したる
革命を為す は 男子の本懐
茲に 他ならない