アカシヤの囲碁将棋の話

囲碁将棋本の古本屋アカシヤ書店の親父が、とりとめも無く勝手に語るブログです、反論は要りません。

八代宗桂の象戯図式がきた。

2009年01月27日 18時48分25秒 | Weblog
昨日から珍しい本が手元にある、明和二年(1765年)刊八代大橋宗桂著の「象戯図式」だ美濃大判で林信充の序文と八代宗桂の跋文が付いている、内容は詰将棋百番であることは知っていたが未見だった、俗に「将棊大綱」と呼ばれていて、献上本しかなく市販本は出ていない、早速国書総目録を見ると、内閣文庫、淺野文庫に在架している、他に西村家と日本将棋連盟に有るはずでそれ以外は見当たらない、測ってみると20cm×29cm紙も厚手の楮紙で刷は良く版は綺麗でいかにも小部数の作品である、残念ながら題簽はない、当時の本は題簽をつけなかった物も多いので欠損かどうかは判断できない、蟲も少し有りよい状態ではないが非常に珍しいものだ、表紙を反故で補強しているので、それを剥ぎ調べてみた、黄色の薄手の紙が表紙になっていて、是は後から付けた替え表紙であろう、裏の扉に「奥州会津郡嶋村門屋宗衛」、裏表紙裏に「文化五年辰年臘月求之持主關擩徳」と墨書してあった、表紙裏と百番の下に「会津川島山五門屋」の墨㊞が打ってあった。つまりこの持主は出版されてから40年経ってから手に入れたようだ、今回は、有る好事家が之を手に入れ私に預けてくれたものだが、買値を聞いてびっくりした、これから少し調べてから、表具屋に回して手を入れる事にした、本人はそんなに思っていないかも知れないが本当に安い買い物だった、こんな珍しいものがまだ出てくるのだから古本屋は本当に楽しい、せめて自分の手で立派に再生させて後世に恥ずかしくないように保存できるようにする、それを任せてもらって古本屋冥利に尽きる、ありがたい事だ、今日は少し興奮している。まずは報告まで、では又・・・・。

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