何遠亭

未だ之を思わざるなり、
夫れ何の遠きことか之有らん
          孔子の論語より

20150823(日) 川崎哲平 ベースミーティング グランディベース東京

2015年08月25日 04時33分46秒 | 音楽
ベースの音が大好きです。
元々は某バンドのベースの某氏(笑)が大好きで、彼の奏でる音を一所懸命聴き取ろうとしていたからだと思います。
色んなライヴに行ってもベースが気になり、ベーシストが気になるようになり・・・
そして、ここ数年一番気になっているベーシストが川崎哲平さんです。
私はマッキーのサポメンで知りましたが、色んなミュージシャンやバンドのサポメン、TV、スタジオ、講師と、超売れっ子さんです。
この方の事を知ってから、スラップ奏法=チョッパーなんだと知りました。

渋谷のイケベ楽器で彼のベースミーティングがあると知ったものの、
ベースは持ってないし、弾けないし…こんな自分が参加して良いものかとさんざん迷ったのですが、
トークもベースも沢山聴きたい!!という好奇心だけ抱えて参加しました~☆

店内にある試奏ルームが会場。
開場時間になり、予約順に名前を呼ぶので好きな席にお座り下さいと云われて、
名前を呼ばれるのに誰も来てなくて…自分が最初に入場する事になったのですが、
一番前は手を伸ばすと触れる位近過ぎて!
ここはベース少年少女に座って欲しいなと、2列目の左側(何か感覚的に選んでしまう(笑)にそっと腰掛けて。
ステージにはライヴで見る赤とオフホワイトのベースが並んでいました。
開演時間が近くなってきたら、「今日は沢山の方がいらっしゃるので、なるべく席を空けないで座って下さ~い」と店員さん。
振り返ると狭い室内に沢山の人。(過去のベースミーティングで動員最高記録を持ち、最早当たり前なのですが)
開場時間を少し過ぎ、スタッフの方の司会で、川崎さんがギッシリ詰まった室内のお客さんの横を身をかがめつつ、ステージに。
Tシャツにダメージジーンズというラフないでたち。後から気付いたキンキラのスニーカー☆

イベントは司会のスタッフの方の質問に対して、川崎さんが答える~という進行。
と、その前に先ず一曲演奏。指がベースの弦を弾いた瞬間、体温がグンと上昇☆
音が好きというそれだけしか解らないのに、ずっとこの音を聴いていたいって思った。

今回は『セッションミュージシャンの流儀』というテーマで、川崎さんがどんな道を辿って、今に至っているかを
ヒストリー的な感じでお話して下さるという、川崎さん入門としても嬉しい内容。
トークの内容により、2台のベースをとっかえひっかえ弾きながら。
福岡の小さな村でご自宅は自動車整備会社をやっており、音楽とは無縁な家庭に育ったけれど、
何故かバンドをやっている人が沢山いるという地域で(福岡だから?なんて勝手に想像)、
初めて買ったCD(時代を感じる…)は『サボテンの花』(TULIP)。『一つ屋根の下』が流行っていた頃。
そして中学でギターを始める。布袋さんが好きだったそうです。
しかし「周りに上手い人がいっぱいいたので」高3でベースに転向。
専門学校に入って、ベースを基本からきちんと学ぶ。でもギターをやっていたのはプラスだったみたい。
卒業後は講師を勤め、声が掛かればイベントで演奏したり…初めてのイベントは何かの式典だったらしいけど、覚えてない。
広い所だったと思う…みたいな。そういうのに余り頓着しない方のようです(笑)
「それで男一人食ってく位の収入はありましたから」って、オットコマエな言葉。
上京したのは、福岡でやっている事に限界を感じて。バンドもやっていたそうですが、セッションミュージシャンになりたいと単身で。
それが10年前。今34歳。若い!!
キーボードの方のボーヤをやって、ほぼ大御所と云われる方の演奏は観たそうで、それもよかったと。
ベーシストに付いていたら、その人だけになってしまっていたからと。でも一年位はコ〇イチとかでバイトしていて、
ある日、付いていた方に「ちょっとベース弾いてみてよ」と云われて弾いたら、
「結構上手いんだね、って。テープとか渡してたのに(笑)」
それから急に道が開けて、今に至る、とあっさり。
司会の方がすかさず「これ、あくまでも上手いという事が前提ですからね」って(笑)
それを云っちゃあおしまいよって感じですが、その後の色んなお話を聞いていたら、
やっぱり才能だけじゃなくて、求められる人になるにはそれだけの事をしているからなんだなと思いました。
人脈を拡げ、色んな音楽を聴き(ダウンロードじゃなくて、形のあるCDを買うというこだわり。)、
要望に応えられ、また自分からも提示出来るような引き出しを沢山持つ事、
そして練習。司会の方が大好きな話なので今回もとリクエストしたのは、スマホに入れているメトロノームのソフトに合わせて16ビートを3分繰り返し弾く。
少しずつテンポを早くしながら、ひたすら弦を弾くのを皆溜息つきながら観てました。
「簡単そうに見えますけど、普通こんなに早く弾けませんからね」と司会の方。素人でも解ります…。
ベーシストとして、セッションミュージシャンとしてのお話ですが、他の仕事にも云える事でもあるな~って、
努力云々ではなく、それは必然で、これからもそうしていくんだという気持ちが伝わって、とても説得力がありました。
ブログとかを見ると、ツアーの旅先でも都内のライブでも、フットワークが軽く、よく歩いて色んなものを見ている方だなと思います。

今回持参した2本のベースは、ライヴでもよく弾いているサドウスキーというメーカーのもの。
専門的な話はよく解らないのですが、赤いベースは中が空洞になっているというのはびっくりでした。
ストラップはベースが軽い分しっかり体に固定出来るように革製のもの、オフホワイトのベースには肩にあたる部分に負担がかからない様に。
弾き方にも勿論こだわりが。「ガッツがある音が好き」このイベントに参加して、気骨のある、体育会系な方だと解りました☆
だけど、基本フラットですよね~と司会の方。見た目ホントに大人しそうで、ほんわかした方かなって思ってました。
マッキーにコントラバスのシールド踏まれて?抜かれてしまっても、全然表情変わらなかったし…。
「怒ると疲れますよね」って、ある意味達観してる?B型だから?
怒らないけど、こだわる所はしっかりこだわる。
楽器の整備に関しては信頼を寄せている方がいて、ローディには絶対触らせないそうです。

最初は緊張した空気が流れていて、「質問ありませんか?課金かかりませんから~」なんて司会の方が云ってましたが、
段々質問する人も増えて来て、専門的な話が出来る人がちょっと羨ましかったり。
メンタル面についての質問には「こっちが教えて欲しいです」って(笑)人間だもの。
左手の親指が腱鞘炎になり、ネックが持てないから、手の腹でネックを支えて弾く練習をしたそうです。
そのお蔭で力の入れ方を見直す事が出来たとも。
印象に残る演奏はと聞かれて、「う~ん」とさんざん考えた後、「昨日(一番最近?)の演奏が一番良かったと思いたい」と。
今後やりたい事…去年本を出して、また本も出したいし、いつか自分の音源を出したいですね。と。
出して欲しいな~☆音源も映像もしっかり残して欲しいです。必ず沢山の人達にとっても財産になる筈。
そして、サドウスキーから川崎さんモデルのベースが作られ、販売されるそうです☆
沢山は作れないけど、川崎さんの要望が沢山取り入れられるそうで、ライヴでもきっと活躍してくれるに違いない。
最初とトークの合間、最後にもう一曲。
ストイックに繰り返されるフレーズを聴きながら、ひたすら指ばっかり追いかけてました。

2時間弱があっという間でした。
その後、教則本を買ったらサインが頂けるという事で、CDも付いているし、解らないなりに本も欲しいと思っていたので購入。
サインを頂きました☆
立ったまま背中を丸めつつサインを書いて、手渡して下さった川崎さんと殆ど目の高さが変わらなくて、
顎髭が無かったらホントに童顔で、ベース弾いてる時の骨っぽい感じから、フラットな感じに戻ってました(笑)
「てっぺい」ってサインも可愛かったです(^-^)b

多分、私みたいなベース弾けないけど、川崎さんのファンで~って云う方も沢山参加していたのだと思います。
それも踏まえての内容にしてくれたのかな。
ベースは勿論の事、今回惹かれたのは声です。
穏やかなトーンで、そこはかとなく響くような、深みがあって、余韻があって…。
なかなかステージではサポメンの方の声は聞けないので、ある意味貴重な機会でした。
また聴きたいな~(*^-^*)
川崎さんのベース聴きたさに、足を運んでしまうライヴも増えそうです。
とりあえず、マッキーのcELEBRATION2015が楽しみです♪

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